出版における小説などの文字媒体は一般的な娯楽ではなく一部のマニアックな趣味人のものになっていくのでしょうね。
さて、”2019年もラノベは刊行点数が増えている割に売上は下がってるみたいですね”というエッセイではここ最近ラノベ市場は右肩下がりなことを示しました。
では漫画はどうかというと……。
2019年の漫画の市場は紙と電子の合計が推計4980億円です。
ちなみにラノベは2019年は271億円ですね……。
文庫と新書をあわせた小説全体としてみても2019年は1651億円で、2006年の3092億円、2011年の2879億円に比べ激減しています。
なお1995年のマンガの売り上げは5864億円でしたので、そのころに比べれば現状でも売り上げは下がっていますが、これは漫画雑誌の売り上げ低下が大きいですね。
このころは雑誌の売り上げは3357億、単行本は2507億でした。
鬼滅の刃の大ヒットもあったのでしょうけど2019年の漫画売り上げは12.8%増と急成長しているのです。
ちなみに紙は2387億円で1.0%減の、雑誌が722億円、単行本が1665億円。
電子書籍は合計2593億円ですが、雑誌と単行本の金額は不明ですが、ほぼ単行本だと思われ、29.5%増の電子の市場占有率が52.1%と、ついに紙と電子が逆転しました。
出版不況といわれる中でも漫画は絶好調なのですね。
残念ながら小説などの文字媒体は娯楽の地位から滑り落ちて、一部の好事家の趣味のような扱いになっていきそうに思います。
TRPGがCRPGやTCGによって一部の好事家の趣味となってしまったように。
基本的に小説は漫画に比べると情報量が多すぎて読むのに疲れる上に、漫画やアニメでは見ただけでわかる、差などがわかりずらいのですよね。
ロボモノや格闘ものが小説だとなかなかヒットしないのもそのあたりが原因ですし。