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2,ギルドカード

 俺は今謎の少女とともに街への道を歩いていた。

 そして俺は必死に説明していた。


「もう一度説明しますよ。俺は死神さんのミスで死んじゃってそれで転生させられた矢先にドラゴンに襲われていたんですよ」


「そんなの信じられると思うか?」


 むぅ、なかなか強情な人だな。ほんとなのになんで信じてくれないんだよ。


「とりあえず君の名前を教えてくれないか?」


「あ、天野燈夜です」


「私はディウスだ、よろしくな」


「宜しくお願いします」


「それでだ天野くん?君の種族名は人間かい?」


「はぁ、多分ですけど人間です」


「そうか、まぁいい。それで君の職業は?」


「え?わ、わからないですけど。職業?」


 なに?ニートって答えれば良かったの?


「天野くんさ、記憶喪失でもしたの?」


「してませんよ、本当にこの世界にきたばっかりなんですって」


「ふむ、種族も職業もまともに答えられないし信じて見てもいいかもしれないな」


「本当ですか?ありがとうございます」


「では、種族や職業について教えるとするか。なにも知らないみたいだし?」


「すみません。お願いします」


「まず種族というのはね大きく分けると三種なんだ。人間種、亜人種、魔人種みたいな感じだね。そこからさらに細かくなるわけだよ。そこに入らないのは古代種や神、あとは動物や魔獣だね。さっき倒したドラゴンみたいなのも別だね。」


「へ〜難しいですね」


「まぁしばらくすれば嫌でも覚えるさ。そして職業とは剣士や魔法使いそしてその上位でソードマスターや賢者などもあるし治療師や拳闘士、他にも商人や農家なんかもあるね。まぁいっぱいだね。ちなみに私は拳闘士だよ。剣とかあまり使えないんだ」


「なるほど。ほとんどゲームと一緒ってわけか」


 こうして聞くと本当に異世界に来た感じがするな。


「それでさ、天野お前このあとどうするんだ?」


「どうするってどういうことですかね?」


「だってお前、お金持ってないだろ?どうやって宿に泊まるんだよ」


 あ、やっべ。なにも考えてないな。そもそも転生する時って最低限のお金くらいくれるもんなんじゃないの?野宿なんてしたくないぞ。


「あ、あははは。どうしましょう」


「ったく、しゃ〜ないな。私の部屋くる?」


 え?そこはほら宿賃とか言うとこじゃないの?部屋くる?って言われても俺男だしほら、色々あるじゃん。でもお言葉には最大限甘えるのが俺。


「じゃ、じゃあお言葉に甘えて」


「了解だ。あとギルドに入ってギルドカードつくっといたほうが便利だぞ?冒険者するならだけど…まぁしなくてもメリットはあるしまずはそこに行くか」


 ギルド、だと!なんか超かっこいいな。冒険者とか、THA異世界て感じだな。


「連れて入ってください。宜しくお願いします」


 そうして俺とディウスさんは街へ急いだのだった。理由はトイレ行きたくなっただけだけど…


 街へついたのはいいんだけど街へはいるためには検問のようなものがあり行列になっていた。


「混んでますね」


「まぁ、立ちションでもしてくれば?男の子なんだし」


 なんてことを言うんだこの人は。異世界最初のトイレが立ちションだなんて絶対に嫌だ。


「が、我慢します」


「そうかでもこの行列は商人の持ち物検査だし私たちはあっちの冒険者とかのほうなんだけどね」


 あっちって …超空いてんじゃん。覚悟決めてたのに。と言うか空いてるの分かってて立ちション進めてたのこの人…


「あっさり入れましたね」


「まぁね。ほらトイレ行ってきなよ。待ってるからさ」


「ありがとうございます。では!」


 ふぅ〜スッキリした。この世界のトイレもなかなか綺麗だな。


「お待たせしました」


「じゃギルドに行きますか」


「はいっ」


 ディウスさんいい人だな。強いし優しいだなんて。まぁちょっとびっくりするようなことたまに言い出すけど。それにしてもこの街は綺麗だな。ゴミなんて落ちてないし皆さんいい人そうだし。まだトイレ貸してくださいくらいしか話してないけど。


「ここがギルドだよ。受付は奥のカウンターだよ。あとここには酒場もあって冒険者とかいるからあまり絡まれないようにしなよ」


「はい、じゃ登録して来ますね」


 よしっ。行くぞ。ギイっと音立てて空いた扉の先には如何にもな風景がひろがっていた。酒場のカウンターでは酒を飲み語り合う冒険者が。クエストを受けるためと見える張り紙の貼られた壁には悩めしそうな顔をした冒険者が。そして受付のお嬢さんは可愛かった。


「あの〜ギルドカードを作りたいんですが」


「ギルドカード作成をご希望ですね。それでは右手にある水晶に手をかざしてください。そこからステイタスやスキル、適性のある職業などがわかります。よろしければ手をかざしてください」


 ついに来たか、緊張するな〜ここで雑魚職業しか適性なかったらちょっと悲しいかもな。


「じゃ、行きますよ」


 手をかざすってこうか?水晶に軽く触れる。すると少し光ってやがて消えた。


「天野燈夜様ですね。こちらギルドカードとなります。無くさないようにしてくださいね?」


「ありがとうございます、それでは」


 どれどれどんな感じかな?


 =================

 天野燈夜

 レベル1

 職業→魔法使い

 体力 →15

 攻撃力→0

 防御力→15

 素早さ→15

 魔力 →15

 運 →15

 魔法適性→全属性適性

 スキル→魔法陣破棄 詠唱破棄

 固有スキル→ 魔力強化

 =================

 魔法かぁ魔法ね…まあうん頑張るか。ん?攻撃力0?


「天野さんすごいですよ。攻撃力が0というのはちょっと変ですけど、全属性適性の人なんてなかなかいませんよ。しかも詠唱破棄に魔法陣破棄なんて、もう天職ですよ天職!」


「本当ですか?なんか嬉しいですね」


「魔法使いとして頑張ってくださいね」


「はい!頑張ります」


 なんかすごいらしいな。やっぱり転生はこうでなきゃね。でも引っかかる。攻撃力0が…ディウスさんに聞くか。


「おぉ、すごいな。頑張れば王国に使える魔法使いくらいなれそうだぞ」


「そうですか…それでですね。俺攻撃力0なんですけどこの場合はどうなるんですかね」


「そりゃ攻撃してもダメージなんて入らないよ。でも魔法での攻撃なら普通に入るぞ?」


「で、ですよね。でも俺魔法の使い方なんてわからないんですが」


「まぁその辺は宿で話すか」


「そうですね」


 異世界、初日魔法使いになりました。


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