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新宿二丁目の男の娘   作者: 小鳩
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第8章:町村さん、あなたはホモです。ホモなんです(第48話)

 とある事情でブーストのかかった勲の一週間。月曜日にメールをもらい火曜日にレポートを出す。水曜日に修正と突き返され、木曜日に再提出。金曜日に合格をもらい、土曜日には晴れて自由の身。日曜日は事後、と勝手に思っている。

 金曜の夕方、大学からの帰り「っしゃおらー! 女のところ行くぞー!」などと、下品な発言はしていないものの、既に浮足立ってエアウォーク中。佑奈に「明日行きますねー(・ω・)」と、いつも使わないような顔文字を添えて連絡している次第。下心カッコ悪い。

「おっと、そういえば」

 佑奈もそうだが真白にも連絡をせねばなるまい。どちらかというとこちらの方がご機嫌を斜めどころか水平レベルまで傾けている。急いで連絡を入れる。すると思いのほか返事が来ず、しばらくしてからやっと返事が来る。


「あぁ、ごめんよ。明日はちょっと忙しくてね。日曜日なら会えるよー」


「あ、あれ?」

 少々肩透かしを食らう勲。あれだけ毎日のようにお誘い催促おねだりメールが来ていたにもかかわらず、ここにきて突然余裕を見せる発言。いくばくかの不自然さを感じながらも無難に返事をする。

「ま、じゃあ明日は佑奈さんとしっぽり…」しっぽりて。

「あ」

 何か思いだす勲。そしてまた別の宛先に向けてメッセージをしたため始める。ヨーコだった。例の件をこの一週間完全に忘れており、断ると決めておきながらも放置したままであった。さすがに何も言わずのドロンは失礼、一応結論は直接本人に伝えるつもりではあるが、「近いうちに必ず伺う」とだけ連絡を入れる。

 その後、週末夕暮れの時間帯ということもあり、ヨーコからもすぐに返事が戻ってくる。

「はぁい、わざわざありがとう。心配しないで」と一言。

「よし、これで…。心置きなく!」

 何が心置きなくなのか聞きたくもないが、財布の中を見て例のブツがないことに気付き、帰り道ついでにド○キに仕入れに行くことに。

 自宅に戻り封を開け、必要数を財布に入れ、明日着ていく服の準備をする。初めてのデートでもあるまいし、何この男はここまで浮かれているんだろう。

「今日は早く寝よーっと」

 と、レポートで夜ふかし続きだったため、久しぶりに11時前に床に就く。そしてお休み三秒夢の世界へと落ちていく。


 そして翌朝。


 緊張からか(だから何故)朝の6時に目を覚ます。

「そういえば、何時に行くっていってなかったな。失敗したや…」

 さすがに朝駆けというわけにもいかず、しばらく自宅で待機。結果昼前に連絡を入れて、昼過ぎ佑奈邸へと到着する。

「こんちはー、勲です」インターホンを鳴らし佑奈を呼び出す。

「どうぞ、いらっしゃい」エントランスの自動ドアが開く。

「なんか、初めて来た時みたいに緊張するな…」童貞臭い発言をまたしている。

 玄関前に到着し、改めてチャイムを鳴らす。中から「どうぞ、開いてますよ」と声がする。扉の前で待っているようだ。「なんだそんなに会いたかったのか」どうt(ry

「こんにちはー」

 勲が玄関の扉を開く。と同時に「パンッ!」という高い音とともに勲が玄関に倒れ込む。それを見下ろす佑奈。そしてその手前にいるもう一人の人物…。

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