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第21話へのつなぎ
「多分よからぬこと、というより大したこと考えてないね」
「だと思います。しょーもないこと考えているはずです」
「だよね」
木曜の夜、佑奈邸。今ここに佑奈と真白が揃っている。この場に勲はいない。
勲に明日の集合を告げられていたが、どうにも心配になり事前に二人で打ち合わせに入っている。頭はいいが、この手のことのはロクなことを提案してこない勲。それを十分理解している二人。「何かあるのでは」と、先だって対策を講じるために勲には内緒で話し合いの場を設けていた。
「何する気かな?」
「なんでしょう」
「男の娘の格好でもする気かな?」
「あー、ありそうですね」
「男のままだと、なんつーかプライドが許さないというか、そんなチンケなプライドかざしそう」
「だから男の娘の格好して、せめて外見だけでも男女があってる風にして、自己弁護する。そんな感じですかね」
「あるな」
「決まりでしょうね」
当たってます。
その頃勲。布団の中で
「女性の格好していけば、まだ耐えられそうなんだよなー」
なーんて言っている。二人へのサプライズは成功するわけもなく。




