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第十四話「アンナ」


「タケルさん頑張れえ!!」


 声援が聞こえる

 頑張ねば

 俺とあの女性は木刀を握り

 互いに指定の位置についた

 ルールは先に木刀を喉元に突きつけたほうの勝ちだ


「よーい! 始め!!」


 リンファンが合図を出す

 戦闘の始まりだ

 ちゃちゃっと終わらせちゃおうか

 勇者だしな


「身体強化!!」


 俺はそう叫ぶ

 体中に力が溢れるような感じを受ける

 これなら……いける!!


「はあああああああ!!」


 木刀と木刀が交わる音がする

 しかし、何だあの女は

 俺が身体強化を使ったってのに対等に動きやがる


「身体強化」


 女のほうもそう呟く

 え? 何? こいつも使えんの?


「……」

「そんな……」


 俺の木刀は吹き飛び地面に転げ落ちた

 そして俺の喉元にアンナの木刀が突き付けられる


「私の勝ちね」

「もう一回、もう一回だ」


 俺は懇願した

 子供のころ母ちゃんに


「私の料理を食べれなかったら負けね」


 とよく教えられたもんだ

 そのおかげで俺は毒料理に耐性が付き

 負けず嫌いに育った


「別にいいけど」


 その後の勝負もてっきりダメだった

 自分が情けなくなった


「タケルさん……」

「そろそろいいかしら?」

「ああ、完敗だ……」


 しかし、この女、良くやる

 身体強化をした俺と互角に戦い

 そして、自分も身体強化を使う


「私はアンナよ、よろしくね皆さん」


 こうして俺たちのパーティにアンナという人物が加わることになった


「まさかあのタケルさんが負けるなんて……」


 周りの皆は驚いた様子だった

 うん、勇者として面目ない

 

 俺たちは軽い依頼を済ませた後

 夕食を取りに宿へ戻った


 アンナという人物のおかげで結構サクサクと依頼が進んだ

 アンナはダブルトリガーで扱う銃は魔力を消費する魔銃

 魔力を消費する分その銃は通常の銃より威力が凄まじかった


「アンナさん、かっこいいですね」


 皆の話題はアンナへと移る

 前まではタケルさーん何て呼ばれてたものの

 今では全く相手にされない

 勇者として情けなくなった


「アンナさんもいればあの依頼でも行けるんじゃないかな」

「さすがに無茶だろう」


 あの依頼というのはケルベロス討伐だった

 ケルベロスといえば俺の世界では地獄の番犬という恐ろしい魔物として描かれていたあのケルベロスだ


「アンナさんはどう思います?」


 リンファンがアンナに訪ねた


「まず私を当てにされても困る」

「……」

「それに一人一人が強くなければケルベロスは倒せないだろう」


 なるほど、的を得ている

 こいつ、只者じゃないな

 見た目からしてベテラン臭がするし


「それもそうですね、じゃあもう少し軽い依頼から受けていこう」


 これで俺たちパーティの方針が決まった


 夜

 皆が寝静まった頃

 俺も同じように寝ようとした


「ん?」


 コンコンとドアのノックがする


「誰だ?」

「私だ、アンナだ」


 アンナか


「入っていいよ」

「失礼する」


 アンナが俺の部屋の中に入ってきた


「それで、俺に何の用だ?」

「あなた異世界から来たんでしょう?」

「え?」


 俺は耳を疑った

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