届け!海の幸と無責任な手紙
豪華すぎる海鮮丼パーティーのあと。
腹をさすりながら、たすくはふと思いついて立ち上がった。
「なぁ、ポン。せっかくだし……村にも魚、送ってやりたいんだけど」
「おぉ〜?仲間に送るとか偉いポン」
ポンはもふもふした手で、ズボッと金袋に手を突っ込む。
ガサッガサッ……
そして――何も見ずに、適当に金を一掴み。
ドッとテーブルに放り投げた。
「おいにいちゃん!この金使って、たすくの村に魚送るポン!週一で!」
「え?まじで!?こんなに!?」
目の前のにいちゃん(漁師兼運び屋)は金貨を見て目を見開いた。
「ざっと安く見積もっても……30年ぐらいは毎週届けられるぜ!?」
「わかったポン。約束は果たせポン」
「お、おう!!まかせとけ!!」
にいちゃんが感動気味に答える中、たすくが急に手を挙げる。
「なぁ!紙とペンある!?」
「え?あるけど……何すんの?」
「ちょっと村に伝言しときたくて」
その場でたすくは雑に便箋に何かを書き殴り、袋に放り込んだ。
「よし、送ってくれ。たまには村もびっくりしてくれよな……!」
──その頃。たすくの村。
「魚じゃーーー!!!」
まごじぃの歓喜が響き渡る。
「ついに港と繋がったんじゃな!?すげぇぞこれは!!
おいおいおい、この量、毎週届くのか!?」
ふくが微笑みながら、届いた荷の中から小さな封筒を拾い上げる。
「あらあら、これサクくん宛ねぇ。手紙みたいよ」
「ほうほう、サク宛か。何て書いてあるんじゃ?」
ふくが代読する。
『サク、ごめん!
有給延長頼む!
次はイケメンの石を探しに行く!!
まだまだ帰らない!!』
……沈黙。
まごじぃ「……有給?」
ふく「……イケメンの石?」
そして――
「全然働いてないのに有給なんてあると思ってるんですか!?
なんなんですか!?このふざけた手紙!!!!」
サクの絶叫が村に木霊する頃、
たすくは遥か港町で、スコップ片手にイケメンの石探しに出発していた。
ポン「どんな石か知らんポンが、イケメンってつくなら多分キラキラしてるポン!」
タロー「ぴぃ(多分意味が違う……)」




