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おひさまの家、建設開始

護竜の家が完成したその翌日。


 


 たすくは、山の麓――かつて、古い納屋があった場所に立っていた。


 隣にはジローとサク、そして護竜の末裔たち。


 


「さて……次はここに、建てるぞ」


 


 たすくはぐるりと広場を見渡すと、スコップを手に握り直す。


 


「“おひさまの家”。養護施設と、学びの場だ」


 


 風が静かに吹き抜ける。


 


「家があっても、帰る場所がない子がいる。

 生きてはいるけど、居場所がない子もいる」


 


 たすくの声が静かに続いた。


 


「なら――俺たちが先に、作って待っててやるんだ。

 帰ってくる子のために。

 生まれてくる子のために」


 


 その言葉に、少年末裔がぽつりと尋ねる。


 


「……“誰のため”の家、なんだ?」


 


 たすくはその問いに、まっすぐな目で答えた。


 


「お前たちのためでもある。

 そして――

 この村に、まだ来ていない“家族”たちのためだ。」


 


 


 ふくが、いつのまにか隣に立っていた。


 やわらかく微笑む。


 


「なら、私も働くよ。ご飯炊いて、おむつ替えて、読み書きを教えて……」


 


 末裔の少女が顔を上げた。


 


「……あたし、子ども苦手だけど……掃除とか、手伝うよ」


 


 ジローが頭を掻きながらぼそりとつぶやく。


 


「……まぁ、教えるほどのことはねぇけど、俺、読み書きぐらいはできるしな」


 


 サクが紙をひらひらさせながらにやっと笑った。


 


「物資はある。教育用の本、文具、遊び道具。ぜーんぶ持ってきた」


 


 


 たすくは深く息を吸って、叫ぶ。


 


「よぉし!!!“おひさまの家”――建てるぞぉぉぉおおおおお!!!!」


 


 


 精霊たちが飛び出してくる!

地の精霊「土の温もりを感じられる床材、持ってきたでぇ!!」

火の精霊「教室には床暖房必須でしょ〜!」

風の精霊「図書室はワタシが設計するわよ!夢と冒険の香り付きでね!」

水の精霊「……お風呂……大事……いっぱい……入れる……」


 


 精霊と末裔と村の仲間たちが、一丸となって動き出す。


 


 ここに、またひとつ。


 “生き直せる場所”が、作られようとしていた。


 


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