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英雄騎士の最強魔道  作者: バニラ
始まり編
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魔物討伐

 翌日、俺とフィリアはヴァイオウルスを討伐するために朝から森に入っていた。しかし俺たちだけでなく父上と兄上までついてきたのは予定外ではあったが…

「どうして父上と兄上までいるんですか?」

「なぜってそりゃ、危なくないか監視するためだ」

「僕は勉強のためにね」

「はぁ…邪魔だけはしないでくださいね」

「「もちろん」」

「大丈夫かな…?」

 そのとき俺の探知魔術に反応があった。

「みんな止まって」

「「「っ!」」」

 俺は木の影から見る。そこには昨日も見た魔物が。

「フィリア、いけるか?」

「は、はい」

「………」

 ブルブル震えていて大丈夫そうに見えない。

「大丈夫、俺がついてるから」

 俺はの手をとって優しく声をかけた。

「あっ…はい…」

 フィリアはだんだんほぐれてきたようで震えも治まってきている。

「まずは攻撃魔術で相手をひるませてから不意をつくように攻撃をする。あとは魔術で相手を誘導したりするんだ。俺との特訓を思い出せば問題はないはずだ」

「うん…」

「思う存分暴れてこい」

「…それ乙女に向かって言うことですか?」

「えっ?」

「まぁいいです。行ってきます!」

 フィリアはヴァイオウルスに向かって走っていった。

「ガルって天然?」

「たらしだよね」

「何事!?」





 フィリアは得意の風と土の初級魔術を放つ。

「無詠唱だと!?」

「フィリアも使えたの!?」

 父上と兄上が驚いたように声を出す。

「無演唱魔術が使えなかったらフィリアは父上に勝てませんよ」

「やああああ!」

 魔物が魔術に気づいて避けると隙ができる。その隙にフィリアは身体強化で極限まで強く、早くした一撃を打ち込もうとする。しかしヴァイオウルスはありえない程の反射能力でフィリアの一撃を弾いた。フィリアの武器は短剣である。そのためどうしても一撃の威力は普通の剣より劣るが、それでも身体強化で振るったものだ。そう簡単には弾かれないはず。

「…あれは…」

 フィリアは続けてヴァイオウルスの打ち合う。

「あのフィリアがヴァイオウルスと互角に打ち合ってる?」

「というか父上と戦った時より格段に強くない?」

「……あっそうですね」

 俺は思考を一時中断させてフィリアの戦いに意識を向ける。

「はっ!」

 フィリアが『石弾』を放つ。ヴァイオウルスはそれを軽々と吹き飛ばす。しかしそれは本命ではなく目くらまし。フィリアはすでにヴァイオウルスに接近していて剣を振り下ろす。ヴァイオウルスは反応しようとするも遅い。フィリアは短剣でヴァイオウルスの胴体を切った。ヴァイオウルスはそのまま倒れた。

「…勝った…勝ちました!」

「うそだろ…」

「あのフィリアが魔物を…」

 フィリアはやりきったように喜ぶ。父上と兄上は呆然とつぶやく。未だにこの現実が受け入れられていなさそうだ。

 フィリアは嬉しそうにこっちへ駆け出そうとした瞬間、死んだと思われていたヴァイオウルスがゆらりと立ち上がった。

「フィリア!」

「後ろ!」

「えっ…?」

 父上と兄上が必死に大声を出す。フィリアもそれに気づいて振り返る。そこには手を上げるヴァイオウルスが。

「い、いや…」

 ヴァイオウルスが手を振り下ろす。いくら身体強化の魔術と相性がいいフィリアでも間に合わない。

「いやあああああ!」

「「フィリアァァァァ!」」

 三人とも目を閉じる。フィリアはこれから自分の身に起こることを、父上と兄上はフィリアに起こることを予想したのか。しかしいつまで経っても肉を引き裂く音が聞こえない。恐る恐る三人とも目を開ける。

「「「えっ?」」」

 フィリアの前には何かが立ちはだかってヴァイオウルスの一撃を防いでいた。

「言ったはずだ。俺がついている、と」

「…が、ガル様…」

「ガル、あれは一体?」

「魔力障壁ですよ」

 父上の質問に答える。

 俺はフィリアに攻撃が当たる直前、魔力障壁を展開してフィリアを守った。

「それにしても、相手が確実に倒れているか確認せずに背を向けたのはダメだな。今のように自分の命に関わる」

「は、はい…」

 俺の指摘にフィリアはしゅんとなる。

「だがまぁ、強い相手に怯むことなく、俺の教えを守りながら戦い、相手に致命傷を与えたのはよかったぞ」

「そ、それって」

「あぁ、合格だ」

 俺はそう言ってヴァイオウルスに向かって氷属性の中級魔術『氷華グレイスフール』を放つ。それは氷が風に舞う花びらのように螺旋を描きながら敵にぶつかる。その氷は相手を巻き込みながら相手に氷をぶつける。そしてその氷は鋭く通るもの全てを切り裂く刃となる。最終的に相手には無数の切り傷と凍傷を与えて相手を倒す。初級魔術とは一線した威力を持つ。さすがは中級魔術だ。

 ヴァイオウルスは確実に絶命し、地に伏した。

「こ、これがガル様の魔術…」

「これほどとは…」

「これ受けたら生きていられる気がしません…」

 三人が思い思いの感想をもらす。

「まだまだ本気はこんなもんじゃないですよ?」

「「「ゴクリ」」」

 俺が微笑むと三人とも生唾を飲んだ。

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