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英雄騎士の最強魔道  作者: バニラ
課外合宿編
43/176

海と乙女心

 そして俺たち1年Sクラスは国王の図らいによって王家のプライベートビーチに行くこととなった。








「「「「海だーーーーーーー!」」」」

 水着姿の海に男たちの声がこだまする。

「どうしてそんなに盛り上がってるんだよ……」

 男子たちの元気さに辟易しながらつぶやく。

「どうしてって海なんだぞ!」

「海といえば水着!」

「ティーベル様とリリア様とフィリアさんたち、女子の水着が見れるんだぞ!」

「お、おう……そうか……」

 俺のつぶやきに血走った目で男子たちが反応する。

「というかなんでその三人だけ名指しなんだ?」

 さっきの言葉の中で引っかかったことを聞いた。

「なぜってそりゃあもちろん!」

「その三人が圧倒的にかわいいからに決まってるだろ!」

「あぁそう…」

「ティーベル様は王族特有の上品さ。そして何といっても制服の上からでもわかるスタイルの良さ!その水着姿だぞ!」

「リリア様はフレンドリーで気軽に接してくれる心優しい方!可愛らしい笑顔で話しかけてくれた時なんて心臓が止まるかと思ったくらいだ!そんな人の水着姿、見たい!」

「フィリアさんは可愛くてなんとも守ってあげたくなるしぐさをする!一つ一つのしぐさが心に来る!胸は慎ましやかだがそこがまたいい!」

「こいつらもうだめだろ……」

 確かにいつも一緒にいる俺も三人の可愛さにグッとくることはあるが、ここまでこじらせてはいない。

「それはお前があの三人といつも一緒にいるからだ!」

「お前には俺たちの気持ちがわかるまい!」

 ここまですがすがしいと逆に尊敬するな……









「男子生徒のみなさーん。お待たせしました~」

 先生の声が聞こえて男子諸君が一斉に振り向く。そして――――

「「「「うっ!」」」」

 男子諸君が一斉に膝から崩れ落ちた。その理由は――――

「まさかこのクラスで海に行くことになるなんて思わなかったですわ」

「私は王家のプライベートビーチに行けたことに驚きだよ」

「わ、私はみなさんと同じならどこにでも……」

 三人の服装だ。

 まずはティーベル。水着を着ているのだろうが上着を着ているため肌の露出がほとんどない。また下も履いているため完全防備といっても過言ではない。

 リリアも下は履いていないものの上着を着ているため上半身の肌の露出はない。

 フィリアにいたっては水着すら着ていない。

 男子たちの野望はついえたと言ってもいいだろう。

「ど、どうして水着ではないんですか?」

 死にかけている中、必死に三人に問いかける男子生徒がいた。

「決まっていますわ。王族たる者、異性にたやすく肌を晒すわけにはいきませんわ」

「私も公爵令嬢としてね」

「わ、私は使用人なので皆様のサポートに徹します!」

「そん、な……」

 そして男子生徒は息絶えた。











 そんなあほみたいな茶番があったが他の水着を着た女子たちを見た男子たちはすぐさま復活し、女子との遊びに興じている。

 現金なやつらだな。

「ガルさんは混ざらないのですか?」

「ティーベルか」

 木陰で休んでいるとティーベル、リリア、フィリアが近づいてきた。

「俺はいいかな。お前らこそどうなんだよ?」

「ご心配頂かなくとも大丈夫ですわ」

「私たちはガルくんと違って友達がいるからね」

「それって暗に俺に友達がいないって言ってないか?」

「じゃあいるの?」

「い、いるかもしれないだろ…」

「いないね」

「いませんわね」

「いないですね」

「ぐっ……」

 遠慮のない物言いに精神的ダメージを負ってしまう。

「ま、まぁ俺にはお前たちがいるからな」

「「「っ……!」」」

「……どうしたんだ?」

「い、いえ!」

「何でもないよ!」

「です!」

「そ、そうか?なんか顔赤い気がするけどもう日焼けでもしたのか?」

「「「うるさい!」」」

「ぐは!」

 三人に殴られて倒れこんだ。









「何寝転んですか?」

「み、ミーナ先生……」

 倒れたままボーっとしていると水着姿のミーナ先生がのぞき込んできた。

「三人にやられまして」

「ティーベル様とリリアさんとフィリアさんですか」

「その通りです」

「それでガーリングさんは何をやらかしたんですか?」

「どうして俺がやらかした前提なんですか?」

「だってそうだとしか考えられないもの」

「はぁ。まあいいです。実は三人の顔が赤くなっていたので日焼けなのではと心配したら殴られました」

「それはガーリングさんが悪いですね」

「なんで!?」

「もっと乙女心を勉強しましょうね」

「難しそうですね」

 乙女心なんてこれまで縁のなかったものだ。わかるわけがない。

「じゃあ乙女心の授業の一環として先生の水着を褒めてみましょう」

「どうして!?」

「女の子は衣装を褒められると喜ぶのよ」

「そうなんですか…」

 俺はミーナ先生の水着姿を見る。

「えっと、似合ってますよ」

「まだまだですね。もっと具体的に褒めた方がいいですよ」

「えぇー……」

 そして乙女心の授業によって俺の時間は過ぎていった。

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