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英雄騎士の最強魔道  作者: バニラ
課外合宿編
30/176

国王の訪問

 俺は王城へ呼ばれていた。

「それで要件とは何ですか?」

 俺は謁見の間ではなく応接室に通されていた。今この場にいるのは俺と王様と宰相のリュークの三人だけ。ティーベルがいないだけでやりづらさが半端ない。

「ガーリング、お主のクラスは課外合宿で古代遺跡に行くじゃろ?」

「そうですね」

「許可を出したとはいえティーベルが古代遺跡に行くのは不安なのじゃ!」

 知らねぇよ!それなら許可出すなよ!

「私としてもリリアが古代遺跡に行くのは不安でしかないのだ…」

 だから知らねぇって言ってるだろ!(※声に出してない)

「そこで護衛をつけようと思っているんじゃが、どうじゃろうか?」

「やめといたほうがいいと思いますよ」

「なぜ!?」

「簡単な話、普通の護衛では足手まといになるだけだからです」

「…そこまでなのか?」

「はい」

 うちのクラスは全員、無詠唱魔術を習得している。それなら下手な護衛をつけるのは悪手だ。すでに魔術師団並みの実力を持っているはずだからな。

「…ならワシ自ら見て判断するとしようかの」

「なら俺が呼ばれた意味は?」

「…護衛がいるかの確認をするため、なのだったのだが…」

「意味、なかったですね…」









「こ、国王陛下だ…」

「ほ、本物…?」

「宰相様もおられるぞ…」

 まあ学校に国王や宰相が来たらそんな反応にもなるわな。

「皆の者、がんばっているな」

「「「「は、はい!」」」」

「さすが国王、人気だな」

「人気でなくては王は務まりませんわ」

「ちなみにジークはどうなんだ?」

「お兄様ですか?お兄様はお父様より人気がありますわね。特に若い層を中心としていますわね」

「あぁ……なんかわかる気がするな」

 あの容姿に剣の腕前、さらに気さくときた。そして対面するとわかる圧倒的カリスマ力。あの国王が悪いわけじゃない。比較対象が悪いだけだ。

「そういうティーベルも人気あるよね」

「はい!王都に来てからよくティーベルさんの名前をよく聞きます」

「そ、そうかしら?」

 ティーベルが照れたように笑う。

「「「「はぅ………」」」」

 その笑顔にその場に居たほとんどの人が崩れ落ちる。てか国王は倒れるなよ。自分の娘だろ。どんな親バカだよ。

「り、リリアもお父様来ていらっしゃるではないですか?」

「そうだけど今は公共の場だからね。ちゃんと公私はわけないといけないから」

「お、大人です…」

「いやそれが普通だから」

 目を輝かせているフィリアに冷静にツッコむ。









「今日、ワシが来たのはお主らの練習を見に来たのじゃ」

「「「「えぇ!?」」」」

 そういう反応になるよね。

「お主らは今度の課外合宿で古代遺跡に行く。それに見合う力を持っているかどうかを見極める」

「…も、もしかしてここで国王陛下を納得させないと古代遺跡に行けない…?」

「そ、そんな…」

「だ、大丈夫。うちにはガルくんがいるんだから…」

 いやそんなことないぞ。古代遺跡に行くのは確定事項だぞ。

「陛下、そのような言動では誤解されてしまいますよ」

「誤解じゃと?」

 すかさずリュークがフォローに入る。

「コホンッ」

 リュークが咳払いをする。

「陛下はこうおっしゃりたいのだ。このクラスに護衛が必要かどうか、と」

「そ、そういうことか…」

「よかったぁ…」

 生徒たちが安堵の声をもらす。

「お父様ってこういうとこがありますわね」

「こういうことを言うのは無礼かもしれないけど、国王陛下ってたまにおっちょこちょいだよね」

「事実だから気にしなくてもいいですわ。それにいつもリリアのお父様にはお世話になていますし」

「容赦ないな。自分の父親だろ」

「実のお父様だからこそですわ」

「ここまで辛辣なティーベルさんは初めてですね」

「それだけ心を許しているってことだよ」

「そう、ですわね」

 なんか歯切れが悪いな。

「ティーベル?」

「何でもないわ」

「それならいいけど無理はしないでね」

「えぇ。ありがとう、リリア」

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