第二十三話 乙女、気持ちの共有
――楓の秘密が露見した、ちょうどその頃。
一足先に湯から上がった宗士郎は二条院家のメイドに案内されるがまま、一つの部屋に通された。
「あ、お兄ちゃん。疲れは取れた?」
部屋の中には、柚子葉と和心。そして、後ろの方で控えている高齢執事のセバスチャンがいた。湯上りの宗士郎が入ってくるなり、柚子葉の持っていったカップがソーサーへと置かれる。
「少しはな。楓さんと桜庭は?」
「部屋を出たみなもちゃんを追っていったきり、二人共まだ戻ってないよ。ねー和心ちゃん」
「はいでございます! ここを離れてから早十分、何かあったのでしょうか?」
「魔物や魔人族に襲われてる、なんて事はないだろうけど」
それらの可能性は捨てきれないが、もし仮にそうだとしたら大騒ぎになっている筈。だとするなら、二人だけで何か話しているのかもしれない。
「まあ、すぐに戻ってくるだろ。俺は体力回復に努めるから、何かあったら呼んでくれ」
「うん、わかった」
「何かご入り用なものはございますか?」
「ありがとう、爺やさん。でも大丈夫だ、気遣いありがとう」
「……いえ、これが仕事ですので」
セバスチャンが元ある皺から更に皺を作って、温かな笑みを作る。
楓と友人関係になってから、彼にもお世話になっているので知らぬ仲ではない。
宗士郎は椅子の一つに腰かけ、静かに呼吸を繰り返す。闘氣法とは、身体に宿る生命力を特殊な呼吸法で〝氣〟として練り上げて使用するものであり、人間誰しもが持つ自然回復力を氣によって向上させて内外の傷を癒し始める。
時間はかかるが、それでも着実に身体に傷や疲れは取れていく。少なくとも、楓達が戻る頃には体力の半分は回復している事だろう。
「楓さ~ん」
「…………」
「そろそろこの部屋について教えてください~」
「……嫌よ。どうせ笑うつもりでしょ」
「う~ん……笑うも何も、逆にドン引きというか」
錯乱状態の楓を何とかして落ち着かせたみなもは、部屋の隅に鎮座している可愛らしいベッドの上で『宗士郎抱き枕』を抱いて顔を隠す楓に説明を求めていた。
部屋一面、宗士郎一色で埋め尽くされている。今まで宗士郎はおろか、家族にも知られた事がないという秘密の部屋。
みなもでなくとも、気にならない筈がない。もっとも、青蘭女学院の生徒達や楓との宗士郎のやり取りに嫉妬していたみなもにとって、この部屋の秘密を知りたいという欲求を抑えられる訳もないが。
「そう、ドン引きなのね。わかってたわ、ええ、わかってた。世間一般の目からはそう映るって…………でも、士郎の事が好きな気持ちが抑えられないんだから仕方ないじゃない」
「えええ~仕方ない、のかな?」
抱き枕を抱き締めて、ベッドの上をゴロゴロ寝返りをうつ楓。
みなもは改めて部屋を見渡して、頬をかいた。
「でもなんで、直接鳴神君に甘えに行かないんですか?」
「……士郎の事は好きよ……できる事ならこの気持ちを行動で示したい。けど、色目使ってからかうだけで限界よ……恥ずかしいもの」
「恥ずかしがる基準がズレてる…………」
揶揄いながらでなければ、楓がまともに気持ちを伝えられない上に、恥ずかしがる基準が普通とは違う事にみなもは思わず溜息。
「そもそも……士郎が話をはぐらかして、私の想いに応えてくれないから……だからこうやって、士郎グッズを作っては頬を緩ませてるのよ」
「ああ~なるほど! この部屋が鳴神君でいっぱいな理由がわかった気がする」
それにしても限度があると思う、とみなもは決して口にしなかった。
宗士郎が楓を、楓が宗士郎を想っているのは、今までのやり取りを見ていれば明らか。しかし、世の中が魔物でごった返している中、宗士郎の目は魔物に向く。大切なものを守る彼ならば、今は楓の気持ちに応えないのも納得がいく。
だからこそ楓は、宗士郎を模ったグッズにやり場のない想いの奔流をぶつけていた。
「ねえ楓さん。楓さんはどうしてそこまで、鳴神君が好きなの?」
「え? どうしたの急に」
「あ、いや!? 理解できないとかそういうんじゃなくて、好きになったキッカケが知りたいというか……私の胸の痛みが何なのか、知りたいからというか」
「…………まあ、いいわ。話してあげる」
慌てふためくみなもに何も追求せず、楓はベッドから降りて自分の机に向かうと、引き出しからカッターナイフを取り出した。
「ええと、楓さん? 何を――」
カッターナイフの刃をギチギチと出した楓はそのまま左手首に宛がったかと思うと――――
ピッ!!!
そのまま力強く真横に切った。直後、楓の手首から動脈を切ったとわかる程の大量の鮮血が床に飛び散る。自分の顔にも掛かった生温かい血に、みなもは血の気がサーッと引いていく。
「かっ、かえでさん!? なんでそんな事を!! 今すぐ止血しないと……!」
「っ……慌てないの、みなも。落ち着きなさい」
「で、でも止血しないと楓が危ない…………!!」
「だから大丈夫よ。ほら」
取り乱すみなもを楓は宥めようとするが、突然手首を切って血を見たみなもは声を投げかけるだけでは落ち着きを取り戻す事はない。
楓は出血していない方の手でみなもの頬を撫でた後、
「時間逆進」
異能行使のトリガーを引き、万物掌握の力を使って事象を五秒間巻き戻す。飛び散った血が手首の中に戻っていき、最後には手首の切り傷は跡形もなく消え失せていた。
当然、みなもに付着した血も時間が巻き戻った事で取り除かれ、元の綺麗な肌が露わとなる。
「ほら、問題ない」
「問題大ありですよ!? 二度とそんなマネしないで下さい!!」
「了解よ、みなも。全く、貴方はこの力を見ても恐怖しないのよね。この人外の力を」
「どういう、事ですか?」
怒鳴るみなもに萎縮すらせず、憂いを帯びた顔で楓が頷く。
「私ね、昔いじめられてたのよ。この異能――万物掌握という、化け物のような力が原因で……」
「イジメ? 完璧超人みたいな楓さんが?」
「ええ。でもそれが、士郎と出会うキッカケになった」
ぽつりぽつりと話し始める。馴れ初めを知りたかったみなもは黙って耳を傾ける。
「今から約十年前。ちょうど『日ノ本大地震』が発生して、数ヶ月経った頃よ。異能に目覚めた私は怪我をした子供や大人に異能を使って、傷を直していた。既に〝異能〟という超常の力は人々に受け入れられつつあった。でもそんなある日、誰かが噂したのよ。〝時間を操るなどそれこそ、神の御業だ。だというのに、時間を操れる子供は『化け物』以外に有り得ない〟ってね」
「そんな……それって言い掛かりじゃないですか」
「そう、言い掛かりよ。でもね、突如として到来した未知の力なのよ? ……周りの人間が私の力を恐れるには十分過ぎたわ。噂自体は子供の話を聞いた親が流したもので、すぐにパパ達が火消しをしたけど、簡単に消えるものじゃなかった」
辛い過去を思い出す楓の顔が強張り、俯きながらも話は続く。
「それからはというもの、私は色んな所で同級生や大人達から恐れられ敬遠された。石を投げられたり、時には陰湿なイジメを受けた事もあったわ。そんなある日、いじめられた私は一人の男の子の言葉に救われたのよ」
「もしかしてそれが…………」
「そう……士郎よ。急に現れた士郎が、わかるように陰口を叩く子供や大人達にこう言ったのよ。〝この子が化け物なら、なんで人を襲わない? その噂の理屈なら、不思議な力に目覚めたお前達やこの俺も化け物じゃないのか。寄ってたかって女の子を苛めるお前達の方が、よっぽど化け物だろ〟――って…………」
宗士郎の言葉を嚙み締めるように言い終わると、自然と強張っていた表情が和らいでいく。
「鳴神君……イケメン過ぎるっ。まるで正義の味方みたい」
「正義の味方、か…………。周りにとっては悪役だったけど、私にとっては救世主だった。私はその時から何を言われても気にしなくてなって、噂も何故か綺麗サッパリ消えてなくなって、結果……その時の男の子を、士郎を私は好きになった」
「なるほどなるほど。運命的に知り合った二人はそこからすぐに仲良くなったんですか?」
「いいえ、その時はまだ他人同士で名前さえ知らなかったわ。何とかして、士郎を探し出して、道場に乗り込んでは何度も士郎に会いに行って、柚子葉や響にも出会って今の私があるわけよ。まあ、士郎はその時の事を覚えてなかったんだけどね」
今の話を聞く限りでは、他人を助けるなど今の宗士郎からは想像できないと、楓の話に感動しながらみなもは不思議に思った。
「それにね、私はみなもの言葉にも救われたのよ?」
「え? そんな事言ったかな?」
「言ったわよ。私の異能がカッコイイって。貴方がエルードと戦った時に」
「う~ん……あ、ああ! 確かに言ってた、気がする?」
「もう、はっきりしないわね」
みなもは覚えてなかったが、確かに楓の胸の中には未だみなもの言葉が息づいている。覚えてなくとも自分が覚えていればいい、と楓は更に笑みを零す。
「(楓さんが鳴神君を好きになるのも仕方ないかな、これは。そんな助け方されたら、誰でも好きになっちゃうよ)」
今回の楓の話を聞いて良かった、とみなもは実感した。
宗士郎を好きになったキッカケもそうだが、一番は宗士郎への想いの強さを知れた事が大きな収穫である。宗士郎との馴れ初めを話す楓の目は輝きを放っていて、顔も穏やかなものに。
その変化を見る度、話を聞く度、胸の痛みは強く、深いものへと変化していった。
この胸の痛みの正体は――
「みなも、胸のつっかえは取れたかしら?」
「……うん。楓さんのおかげでね」
心配する楓の問いに対して、みなもは痛々しい笑顔と共にお礼を返した。
「(私が抱いていた痛み、それは――嫉妬。鳴神君と一緒に戦って、窮地を何度も乗り越えて、日常を過ごしていく内に、私の中で鳴神君の存在が大きく、かけがえのないものになってた。だから、鳴神君と仲良くする子を見たら、胸がきゅーって締め付けられたんだ。好きな男の子と仲良くする皆が羨ましくて……私は鳴神君が、〝好き〟……なんだ。楓さんの話でようやくわかった)」
胸の痛みを否定せず、むしろ受け入れるかのように。胸に浮かんだ答えを掴んで離さないように。
みなもは両手で自らの身体を抱きしめた。
「はぁぁ、私も焼きが回ったわね」
「へ?」
ふと嘆息した楓がそんな事を言い出した。
「自ら望んでライバルを作っちゃうなんて……いや、共に立ち向かう戦友を得た、とでも言うべきかしら?」
「それって、どういう……」
「――みなも、貴方……士郎が好きなんでしょ」
「…………」
楓の核心を突いた返答に、みなもの時間が止まる。そして、すぐに顔がゆでだこのように赤く染め上がっていく。
「えぇえ!? ちょ! えええ!? な、なな、何でバレて…………!?」
「なんでって……今までにも兆候はあったし、そんなあからさまな顔してたら……ねぇ」
「~~~~ッ」
「まあ、一夫多妻の今の日本じゃ士郎が拒まない限りは複数の女と結婚できるし……仲良くしましょ? 士郎を好きなもの同士」
両手を不規則にバタバタと振って、恥ずかしさを隠そうとするみなも。
対して楓は余裕の笑み。先達者の余裕とも云うべきか、それとも正妻になるのは自分であるという自負からくるものなのか。軽くパニックを起こしているみなもの身体を抱き締め、耳元で囁く。
「私、心配してたのよ。貴方と士郎がギクシャクしちゃってからずっと」
「楓さん……」
「士郎には士郎の考えがある。みなもにきつく当たったのは、貴方の為を想っての行動だったのよ」
「聞きました。仲間の私を心配してたからって」
自分を嫌ってるが故の行動かとみなもは勘違いもしたが、宗士郎が厳しくしたのには理由がちゃんとあった。
試験前日の夜に宗士郎の口から告げられた言葉を聞いた時に、みなもは心から安堵したのだ。そのおかげで、何故怒ったのかの理由については聞き損ねてしまったが。
「……今となっては、別にいいかな」
「うん? 何の話かしら」
「なーんでもないです」
「気になるから教えなさいっ」
はぐらかすみなもに、楓がギュッと身体を抱き締めて答えるように迫る。
「――楓さーん!! どこ~! 紅茶冷めちゃうよ~!」
と、タイミング良く探しに来た柚子葉の声がドアの外から小さいながらも聞こえてくる。
「ほ、ほら。結構時間経っちゃったし、私達も戻ろう!」
「もうっ誤魔化しちゃって……まあいいわ。この部屋の秘密さえ、ばらさなければね」
「まだ根に持ってたんですか!? ばらしませんよ!! 特に鳴神君には!?」
「ふふ、それでいいのよ!」
物憂げに悩む少女は既になく、ただあるのは楽しげな女の子二人の姿。
秘密と互いに好きな人へと気持ちを共有した二人は揃って部屋を出るのだった。
その日の夜――皆が寝静まった頃。
二条院邸の一室に呼び出された宗士郎は待ち人を待っていた。
「すまないね、こんな夜更けに呼び出して」
「いえ、事後処理を全て任せてしまったので、それは構いませんよ」
宗士郎を呼び出したのは、この家の主。二条院 宗吉だった。
眠りに入る前に夜風に当たっていた宗士郎は宗吉からのメールを読んで、彼の書斎へと招かれたのだ。
「それで、何の用ですか?」
「実は、もし『異界』に行く事が決まった時の事で話があってね。まだ確定していないし、気が早いとは思ったのだが、先に決めておきたくてね」
「まあ、確かに証拠集めは済んでいませんしね。で、どういった感じの話ですか」
「桜庭君についての話だよ」
宗吉の口から出た言葉に宗士郎は小首を傾げて、次の言葉を待った。
「君から見て、彼女は『異界』に行くと思うかい?」
「……多分、付いてくると思います。人の命がかかってる時、居ても立っても居られない奴ですから」
「君もそう思うかい。ならこの話をした甲斐があった。実はいざ行くとなった時、異界へと赴く前にご両親と交流させてやりたいと考えていてね」
「少しの別れ、もしくは今生の別れになる可能性が孕んでいるから……ですか?」
その問いに宗吉が重々しく頷く。
親の立場から考えれば、そのような危険がある場所へと我が子を送りたくはないだろう。同じく子を持つ宗吉にとって、桜庭家を無理矢理引き裂くようなマネはしたくない。交流の機会を設けて、もし説得出来なければ置いていく方が良い、という事だと宗士郎は考えた。
「楓は宗士郎君にぞっこんだし、付いていくとわかっているからね。私と家内は覚悟を疾うに決めている。だけど、桜庭君のご両親はその事を知らないだろう? だから、当人同士で話し合った上で決めて貰おうと考えていてね」
「成程。それは家族同士で話し合った方がいいですね。家族は、大切にして欲しいですから」
『異界』に行くのは自分だけでいいとは考えている。が、恐らく柚子葉や響、楓は付いてくるだろう事は諦めがついている。和心は母親の元へ返してやる約束をしておるので、彼女は連れていくと決めている。
しかし、みなもの両親――淳之介や美千留の我が子を想う気持ちを知った今、みなもが断固として行くと決めていたとしても、親と話し合ってどうするか決めて欲しい。
そう考えていた宗士郎は宗吉の提案には大いに賛成だった。
「ん~むにゃむにゃ…………広過ぎてトイレを探すのに手間取ったよ……寝室はどっちの方だっけ?」
不意にトイレに行きたくなったみなもは二条院邸の廊下を彷徨っていた。中がばか広く寝ぼけていた為、帰り道すらおぼつかない様子である。
「あれ? あの部屋から光が漏れてる。誰かいるのかな……寝室の場所教えてもらお~」
彷徨っている中、ある一室のドアの隙間から光が漏れ出ている事に気付いたみなもはたたらを踏むかのように、そこへと向かった。そうしてドア前に立つと、隙間から中を覗き込んだ。
「あれは……鳴神君と学園長?」
部屋には宗士郎と宗吉がソファ座って、何やら話し込んでいるようだった。内容が気になったみなもは悪いと思ったが、盗み聞きする事にした。
「全く、父さんにも家族を大事にする気持ちを少しは持って欲しいものですね。桜庭の家族の爪の垢を五百トン煎じて飲んで欲しいくらいです」
「まあまあ……蒼仁君もきっと分かってると思うよ。前に心配して電話かけてきたし」
「それなら俺達にも連絡の一つくらいして欲しいですけどね」
「(なんだ……世間話か。鳴神君のお父さんとは一回会ったきりだしね)」
罪悪感を抱いていたみなもだったが、話の内容がわりとチープなものだとわかり、ほっと胸をなでおろす。
「ともかく、日取りが決まったらまた教えるよ。宗士郎君は証拠集めと桜庭君の説得を頼むよ」
「了解です。行く前日には話し合って貰いたいし、何よりその時は俺達の側に桜庭はいない方が良いでしょうから」
「――え」
安心したのも束の間。
宗士郎の言葉が聞えた瞬間、みなもは思わず素っ頓狂な声を漏らした。動揺して後ろに一歩、また一歩と歩いていき、廊下の壁へともたれかかる。
「(私はいない方がいい……? 鳴神君にとって私は〝要らない存在〟なの? そん、な……そんな…………)」
ようやっと〝宗士郎が好き〟だという事がわかったというのに、好きな男の子のその一言で身体も思考も……全てが凍り付いた。
「っ……!」
今のみなもに、宗士郎の言葉も真意も、まともに理解するだけの冷静さは残っていなかった。彼女に理解できたのは、たった一つ。
――気持ちを伝える前から既に実らぬ恋だったという事。
頬に伝う、熱を持った大粒の涙がその現実を伝えているかのようで。
みなもは不幸で都合の悪い現実から目を背けるかのように…………。
言葉の真意を聞こうともせず、ただひたすらに走って、部屋から逃げていった。行き場のわからない迷路に迷い込むかのように、ひたすらに。
「せっかくの家族団欒を邪魔したら悪いですし……ん?」
「どうかしたかい?」
「ああ、いえ。何でもないです」
部屋の外で気配を感じた気がした宗士郎は眉をひそめた。が、感じた気配も今はなくなっているようなので、無視する事にした。
みなもは後に続いた宗士郎の言葉を聞き届ける事はなかった。
のちに、宗士郎の一言を聞いたみなもがあのような事になってしまうとは、今は誰も予想すら出来なかったのであった…………。
宗士郎への気持ちを自覚できたのも束の間。みなもは盗み聞きした宗士郎の一言によって、酷く傷付いてしまう。宗士郎の預かり知らぬ所で、みなもの心は冷たく閉ざされていくのだった。
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