初戦闘?
よし、じゃあ早速だけど、今日も始めま〜す。
まず俺の場合は座れないから、仰向けになるのね。んで、目を閉じて、あったかくなったらおしまい。
その間は心地よいんだけど、終わったらどっと疲れが来るんすよね。
じゃあやります。
………………………………………
ハァ、疲れた。寝たいんだ。ほら、でも、やっぱりどれくらい自分が成長したのか気になるじゃん?
ということで、チェックタイムのお時間でし。
[カフス]
•〈種族〉人間
•〈身体状況〉
残体力: 72/72
残魔力:56/56
力:37
速さ:54
賢さ:84
状態異常なし
•〈通常技能〉
*強制情報開示 *言語理解 *寝返り *泣き叫ぶ*立つ*話す
•〈特殊技能〉
*元、拳聖
*自己治癒力上昇
*ゴッドサポート
*俺の魔眼
〈称号〉
*神に干渉されし者
*世界の根幹に触れし者
うん、なんか速さバカみたく伸びてんぜ。まあ、あとは目立って変わった事は…おやぁ?
話すだって? ふ、この世界に来てたった数日で喋れるようになったぞ。ちょろいんじゃねえか?この世界。
なんか喋ってみよう、まあどうせ喋れるようになったっつっても、赤ちゃん言葉がいいところだろ。
「う⚪︎こ」
おお、バチバチのネイティヴ!びっくりこっくりだわ。
「う◯こか〜儂が変えてやるから待っておくんじゃよ〜」
ジジイが反応しやがった。あんな奴に俺の凱旋門を見られるなんて絶対嫌だわ。
「変えなくていいって、自分でやるから」
「フォッフォッフォッ、頑張るんじゃぞ〜」
「……………今さっきから儂は誰と話しておるんじゃ?は!まさか!無事かぁぁぁぁぁカフスぅぅぅぅ!」
なんか、モンスタージジイが叫んでる、そう思った瞬間。
ドパァン!ピキピキピキ、バファーンみたいな音がしそうな感じなんだけど、実際は音も無く木の扉が
おが屑になった。なんの技使ったら重厚な木の扉が、音もなく、おが屑になんの?
それはそうと、なんかジジイがクソうるせえ、なんて喚いてんだ?
「己かぁぁぁぁぁ!儂の可愛い可愛いカフスうぉぉぉぉ、奪おうとするたわけはぁぁぁぁぁ!
このエルフが!高貴なる種族と聞いておったが、人の子を攫おうとするとは、言語道断であるわ!我が力でその身体木っ端微塵にしてくれるわ!」
何、わしゃエルフなんか?わけわからんど。唾散ってくるわ、息臭いわ、挙げ句の果てには咳き込んで死にそうになっとるわで、闘えるコンディションじゃなかろう。
バキン!床がジジイが踏み込んだ衝撃で陥没している。
「はぁぁぁぁぁ!」
ジジイが身体に生命力を纏いながら、こちらに向かってくる。
「烈身波!」
こちらに向かって、衝撃波をぶっ飛ばしてくる。
さすがジジイ、こりゃ避けねえとあぶねえわ、でもどうやって避ければ…
【俺の魔眼を使い、生命力を拳に纏いながら相殺することをお勧めします。】
おお、やっと闘いらしきものが出来るんだな!拳に生命力を感じて、俺の魔眼を使い、壊すと、
「おりゃあああああ!」
〈俺の魔眼〉で見えないはずの衝撃波を、見て、拳に生命力を纏いながら力任せにぶん殴った。
はあ、ひさびさだからか、対象を殴る瞬間に目を瞑ってしまった。初歩的だが、致命的なミス。
今回のような単調な攻撃だったからいいけど、対人では致命的だから、直していこう。
さて、瞑っていた目を開けて、周りを見ると、何もかもグシャグシャ。
肝心のジジイは…どうにか立っているって感じ。生命力を纏って身を守ったみたいだ。
「カ、カフスなのか?カフスなのじゃな?生命力を操ったという事は、それによって成長が早まったのか。フォッフォッフォッ我が孫ながら天晴じゃ」
こうして、こちらの世界に来て、初めての戦闘?は幕を閉じた