表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/9

生命力

だけど、ここで問題が。いや、動けねえんだわ。ぜんっぜん動けねえのよ。

だっておれ、可愛いベイビーだぜ?自分の意識である程度身体は動かせるっつっても

血湧き肉踊るあの日々の動きがかけらも再現できないのは悲しいな。

張り切ってた俺の気持ち既にクラッシュ。やはり初回から精神への波状攻撃をしてくるこの世界はかなり厳しい世界みたいだな。うん。

しょんぼりしてる俺のところに、おっさんが寄ってきた。

近くに来るなり、


「おぉ〜、可愛い可愛い儂の孫よぉ〜」


って頬ずりしてくる。、、、、なんか異臭がしねえか?気のせいか。まあいいやこれ俺の爺さんか


「いや可愛いのぉ〜孫は!」


ブッチュ〜〜。濃厚なキス。ああ、よくある孫への過剰な愛情表現な。

てか、やっぱり臭えぞこのじじい。しかも前歯ねえし、4本とも無いって、

よりその、お口の奥地からくる(お口だけにね、ハハ、バクショウ)毒の息がもろにかかってくる。

まじでこれ生命の危機すら感じるぞ。よし、とりあえず泣こう。

此の世で初めての技能発動!(泣き叫ぶ!!)


「おぎゃああああああぁぁあぁあぁああああああ!!!!!」


おおぅ、クソ爆音じゃねえか、自分の口から発せられてるとは思えんな、このボリューム。


「おうおう、そんなにじいやが好きか。そうかそうかフォッフォッフォッ」


は?こいつアホなんか?口も腐っとるが、耳突き抜けて、脳味噌まで腐ってんじゃねえか。

あと、このう◯こじじい、ヒゲちゃんとそらんかい!チクチクのくせにフッサフッサしとるクソ気持ち悪いヒゲ引きちぎったろうかコラ。

こいつ大きくなったら1番最初に孫の奥義〈おじいちゃん、嫌い〉使ったるからな絶対。精神をボロ雑巾にしてやるぜ。

そんな事を考えていると


「あらあら、どうしたの?カフス。そんなに泣いて、もうお父さん!カフスに何したの!」


「い、いや、儂はただ少しばかり頬ずりを、、、」


「だから、前から言ってるじゃない!チクチクのくせにフッサフッサしてるそのクソ気持ち悪いヒゲは、赤ちゃんの肌には刺激が強いって!」


おいおい、意外にmy motherもじじいとは別の意味で毒吐いてんじゃねえか。


「もう、お父さん本当に今日の子守を任せても大丈夫?なんかすごい心配になって来たんだけど」


「大丈夫じゃ、伊達にお前を育てとらんわい」


「ほんと、しっかりしてよね。」


そのやり取りを聞いているうちに喉が渇いて来た。

まだ喋る事が出来ない…あれ?なんで俺って話が全部わかるんだ?

【はい、ゴッドサポートでございます。その質問の解答は、神さまにより、前世の言語に脳内で自動的に変換され、言葉がわかるようになっております。】


おお、ゴッドサポート、勝手に答えてくれた。やはり、優秀だ。

さて、本題に戻って、この喉が渇いたというのをどのようにして伝えるかが問題だ。

やはり、泣き叫ぶしかない。だがどうやって、、、

そうだ!泣き方を変えりゃいいんだな。そうと決まればさっそくやってみよう。


「あい〜あぷぺばび〜ぱぱぶぅ〜」 『ぶべべべべべべりりりり ばりゅりゅ!』


「あら?カフスちゃん、今う◯こした?」


「いやそれは儂の屁じゃ。フォッフォッフォッ」


おお、my motherう◯ことかじかに言うタイプの人なのね。うん、了解です。

あと、クソじじい、孫の奥義その2〈おじいちゃんと、お風呂嫌!〉追加な。

いろんな事があってmy motherが出かけて行った。結局俺の泣き方関係なしにmy motherがミルク飲ましてくれた。

さてこんなクソじじいはほっといて寝ようか。

するとじじい、独り言を言い始めた。


「さて、儂もあれをするかの、カフス、お前さんに良いものを見せてやろう。」


じじいがそう言うので、仰向けの身体をどうにかして横向きにしてじじいの方を見る。

するとじじいの身体から、光の奔流のようなものが出て、周りを漂ったりしている。


「よいか、カフス。これは命から出てくる全ての根源、生命力じゃ。この生命力には不思議な力があってのぉ。他の力よりも扱いは難しいが、生命に関する事象を全て司っておる。この生命力を使えば、他の力よりも少ない力で、大きな効果を得られる。欠損部分の完全再生なんかもできるのじゃ。そして子供の成長を早めたりも出来る。じゃがな、扱いにくく、理解には時間がかかるため、多くの者が習得できんのじゃ。そしてその失われそうな生命力の活用法を維持、研究するのが儂らの役目なんじゃよ。じゃからお前さんにもいずれ覚えてもらう日が来るかもしれんのう。カフスよ、しっかり育って、儂らの役目を注いでくれの、フォッフォッフォッ」


じじいがそう言うと共に光が消える。

そして最後にじじいがポツリと呟いた。


「この生命力を皆が操れれば、病気や障害に苦しむ子も少しは減るじゃろうにな。」


へえ、じじい意外にまともな所もあんだなって思う。でもそれ以上に俺はドキドキしている。

え、話聞いてなかったのか?言ってたじゃんじじい、生命力を上手く操れば、成長を早められるって!

そうつまり、俺が生命力を操れれば、さっさとこの史上最強にストレスの溜まるこの状態から脱出出来るって事よ!よし今日から早速実践開始だぜ!でもどんな感覚かとか教えてもらわねえとできねえじゃん。


早くも詰みが来ちまったぜ。どうするかなぁ

ま、とりあえず寝て起きてからきーめよっと!

そうして俺は寝た。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ