一番最初
この話は私が公衆の面前で話せないことをどうしても話したくなって書いたものです。つまり殴り書きです。面白さの保証は出来ません。ほとんど、作者の妄言です。
それでも、読んでもらえれば私はありがたいです。
何から話そう?かなり迷う。
ここは順序立てて過去の話からしていこうと思う。僕が初めて幽霊を認識した話から。
もう、今から十年前のことになる。当時、私は中国の北京にある龍頭公寓に住んでいた。なんで外国に住んでいたかというと、父親は、転勤族だった。私は三度転校した。北京日本人学校は二つ目の学校だった。
私は小学校四年生で、世の中の事は分からないクソガキだった。初めて会った校長先生の前で退屈のあまり、サインペンで遊んでいた。後で父に、怒られた。なかなか礼節を欠いたガキだった。今でも思い出すと恥ずかしくなる。
話がそれた。
話を戻すと、小学校四年生の時に龍頭公寓(しいて言えば、日本人街)で僕は遊んでいた。日本人というのは一か所に集まると、暗く、陰険になる性質があるらしい。あの公寓は、少しも開いたところがない場所だった。当然というか、子供の間では、いじめが頻発する。上下の階級はきっちりと決まっている。
僕はもちろん、下っ端として認識されていた。だが、恐ろしいもので僕自身は階級なんぞ、あるとも思ってもいなかった。それでも、最初の三カ月は何にも無かった。
ある夜の事だ。秋の初旬くらいだった。枯葉が大気汚染で濁った空に巻き上げられていた。日の光は、ついに西に沈み闇が迫っていた。そんな中でリーダー格が、「肝試しをしよう!」と言い出した。他の皆は予定調和のようにOKした。僕もOKした。
皆で、お化けが出そうな所を周った。大きな姿見がある誰もいないジム、お手伝いさんが住んでいた裏のアパート、誰も使わない非常階段、最後にうら寂しい運動場の門の前に行った。
門の左のところに、ボロボロの着物の様な物を着た女の人がいた。顔は笑っていた。
僕の目には見えなかったが、頭の中の映像には映りこんでいた。
僕は、女の人がいることを伝たが、嘘つき呼ばわりされた。しかし、その場にもう一人、女を見ていた子がいたので、その場は「気味が悪いから」帰る事になった。
翌日、女はまだ門の前にいた。その翌日も。
僕は親に女のことを話した。親は、「あまりその事を話さないように」と、僕に注意した。
女は親に話した次の日もいた。ただ、その顔は今までの笑い顔ではなく、目を吊り上げ怒っていた。
翌日、女は消えた。
ほどなくして、私へのいじめも始まった。
読み始めて下さってありがとう御座います。