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Crying Blue Rain

「ブルースは簡単に弾ける。だが、感じるのは難しい」(ジミ・ヘンドリクス)



「いや、それが僕にもよくわからないんだ。秀二が手配したのかと思って……」奏太はおろおろしながらこたえた。

 土蔵の中はライブ用機材で埋め尽くされていた。

 スピーカー、ウーハー、モニター、パワーアンプにミキサー……。

「どういうことなんだ?」

「設営の時間とか聞かれたから、たぶんその人、当日も来ると思うんだけど……」

 奏太の話によると。突然あらわれた謎の人物は、グラウンドにハイエースで乗り入れ。学祭で使うライブ用の機材をここに搬入した。

「ごめん……。何かいろいろ言ってたんだけど……、よく聞こえなかった部分もあって……」奏太は申し訳なさそうに言った。

「いや、いい。機材が来た。それだけだろう? わからないことは……、あとでわかるさ」

 わからないというのは不安なことではある。しかし、まあ、あれだ。ひとまず考えないことにする。ライブがやれるのならそれでいい。

 俺は体育館に移動した。これでも生徒会の一員なのだ。会長から割り当てられた仕事が俺にもある。

「十メートルあればいいですかね?」

 その仕事の相方は二年生の女の子だった。ステージから体育館の中央に向かい、ランウェイを歩くモデルをイメージして、必要な距離を計測する。

「いいんじゃない」適当にこたえる。「にしても、机の上を歩かせるの?」

「はい。我孫子先輩のアイディアなんですよ。去年まではファッションショーのために業者さんに頼んでランウェイを組んでたらしいんですが……。今年は経費削減だそうです」

「ふーん……。危なくないかな。なんか、ガタガタしそうじゃない?」

 俺はしゅるしゅるとメジャーを巻きとった。

「確かにそのままでは不安定です、なのでその上にマットを敷くんです。それで安定するだろうと……、そういうことです」

「それで、必要な机の数を見積もれということね……」

「はい」彼女はノートに何か書き込みながら言った。

 なるほど、そうか。学祭は各クラスが模擬店や出し物をするために、机が余る。それを借りてくるわけか。

 あ! そうだ。これだ! これは使える。

「ねえ、これが終わったら俺と付き合ってくれない?」

「え! つ、つきあうって……、そ、そんな、突然……。わ、私たち、まだよくお互いのこと……」彼女はノートで口元を隠して狼狽える。

 勘違いさせてしまったようだ。悪いことをした。確かに俺の言い方も悪かった。

「ちょっと俺と来てほしい。大丈夫すぐ終わるから」

「そ、そんな…、すぐ終わるって! な、なにする気ですか!」顔を真っ赤にしてそう叫んだ。

 ああ、そうだった。奏太によく言われる。「主語がない」とか、「飛んでる」とか。

 飛んでるのは火花だ。今、この子の顔から飛び散っている。


 俺のクラスはたこ焼きの模擬店だった。かなり強引な方法で店番を午前中で切り上げられるよう画策した。

 明日の本番を前に、クラスの奴らには「生徒会があるから」と言い訳をして、模擬店作りを早々に辞する。

 グラウンドに来てみると。机がどんどん集まって来ていた。

 会長を見つけて声をかける。

「よう。お疲れさん」

「遅かったわね……」

「こいつら何? 手伝ってくれてるの?」

「いいえ。机が邪魔なクラスはここへ持ってくるよう通達しただけ」

「なるほど、ありがとな」

「どういたしまして」

「なあ、机でステージ作るのっていいアイディアだと思わないか? まあ、これ会長のアイディアをパクったんだけどさ。この方法を俺に教えるために、俺をファッションショーの手伝いに行かせたの、会長の差し金だろ?」

「……さあ、どうかしらね……」会長はこちらを見ずに、努めて冷たく言ったようだ。「机の上はどうするの?」

「上には畳を敷く。町体の弓道場の倉庫にさ、たらふくあるんだよ。なんでも、弓道の大会やるときにさ、的の後ろに立てるためにあるんだって……。大きな大会となるとあの弓道場じゃあ狭いから、屋内のコートで開催するらしい」

「へー」さも、興味なさそうに言う。

「その上はビニールシートで覆う。なんかさ、明日天気悪そうなんだよね……」

 会長は黙って空を見上げる。意志の強そうなロングの黒髪が風に揺れた。

 相変わらずリズム感のないギアチェンの音が聞こえてくる。トドが軽トラであらわれた。

「畳これで足りるかな?」運転席から降りてきたその姿は、あまりにもこなれていて、本物の畳屋さんかと思うほどだ。

「十分だ。あとはあれだ、校長先生のお立ち台。あれを使ってステージ脇から階段で登れるようにしよう」

「ナイスアイディア!」トドが言った。

「ふん」会長は、やるじゃない。とでも言いたげな目をしていた。「あなた達の他のメンバーはどうしたの?」

「あそこでまだ練習してますよ。先生もね」グラウンドの隅っこにある土蔵を指さした。

「美鈴もがんばってるみたいね」

 耳をすませば、風の中にベースの低周波だけが聞こえていた。

 俺は二日前のことを思い出す。

「出演バンドは私たちを含めて四組。総勢一六人」美鈴がメモ帳を見ながら言った。

「その中で美術部の人間がいたりしないかな?」

「いるよ。一番手のフォーク・デュオの二人」

「よし。看板をお願いしよう。照明機材の方はどうだ?」

「それも大丈夫。演劇部の方に会長が掛け合ってくれたから」

「会長が? ……そうか。それじゃメタリカは気合いいれてやんなきゃな」

「そうだね……。これで全部?」

「ああ、全部だ」

「じゃあ、できるのね?」

「ああ、できる。全部問題解決だ」

「よかった……」達成感より安堵感の方が大きかったのだろう。美鈴は力なくそう言った。

「美鈴。ありがとう。お前がいろいろと動いてくれたおかげだ」

「違うよ。秀二のおかげだよ……。秀二があきらめないから。私は……、私もう疲れちゃったよー!」メモ帳をポーンと放った。

「だろうな!」金髪頭を鷲掴みにし、ぐちゃぐちゃにしてやる。

「やめろよ! 触るな!」

「よし。大詰めだ。ギリギリになっちゃったけど、明日ミーティングをしよう。関係者全員に声をかけておいてくれ」

「任せろ!」右手の親指を立ててキメた。

「よし。練習だぞ!」


「ほら秀二、あの人……」

 奏太があの人物を見つけたのは中庭だった。芝生に座り、科学部がやっているペットボトルの打ち上げを見ている。彼はどこかの模擬店で買ったと思われる焼きそばを頬張っていた。

 近づいて声をかける。

「あ、あの。機材を届けてくれた方ですよね?」

 彼は俺と奏太を見上げた。歳は二十代半ばくらいか? もう少し上かもしれない。雑誌の中のモデルが着ているような、かっこいい革のジャケットを着ている。

「ああ、軽音部の?」

「いえ……、生徒会学祭ライブ実行委員会です」

「ああ、そうだった。あいつのバンドメンバーでしょ?」

 あいつ? 美鈴? トド? 誰かの身内なのだろうか?

「俺は、あれだ。宗形のダンナだよ。まだ籍はいれてないけど」

「え?」俺と奏太は顔を見合わせた。

「なんだ。知らなかったのか? 今日はよろしく。俺がPAやってやるからさ。普段の仕事じゃ、そこまでしないんだけどな。サービスだよ」

 なんだかよくわからない展開だが、ここは言うべきことは一つだ。

「よろしくお願いいたします!」俺がお辞儀をすると、奏太もそれにならって頭を垂れた。

「あら。早速仲良しになってるみたいね?」

「先生!」

 宗形先生はたこ焼きを持っていた。きっと俺のクラスの模擬店で買ったものだ。

「彼はね、東京で音響屋さんをやってるの。君たちのためにはるばる東京から来てくれたんだよ」

「出身はこっちだけどな。そして、一応ここは俺の母校だ。お前らの先輩だぞ」彼は言った。

「はい。遠路はるばる、ようこそおいでくださいました!」奏太は急におかしな口調になった。

「お前ら、下手くそな演奏したらすぐ電源落としてやる。しっかりやれよ」

「はい!」俺と奏太はハモる。

「じゃあ、またあとでな」

 驚いた。そういうことだったのか。

 それから二時間後、幕はないが、学祭ライブが幕を上げた。


『LIVE IN GROUND』

 ステージにはそう書かれた横断幕が掲げられていた。

 一組目のフォークデュオは美術部に所属する男子の二人組で、MCではしきりに自分達が作った横断幕の自慢をしていた。

 グダグダなトークではあったが、二人のハーモニーは抜群で、集まった観客もMCでは野次を飛ばし、演奏にはうっとりと耳を傾けていた。

 もっとも驚くべきはそのサウンドだった。まさかこんなクオリティの高い音響になるとは……。

 澄んだアコースティックギターの音色に、やさしく被さる歌声。絶妙なバランス。まるでCDを聴いているようだ。

「先生の旦那さん。タダ者じゃないね」奏太が俺の耳元で言った。

 俺は彼を見た。ミキサー卓を前にして、腕を組んでステージ上を注視している。時々、観客席の方に出てはしきりに出音をチェックしていた。

 一組目が終わる。

 その時、ステージサイドに我孫子会長がいることに初めて気がついた。今日の会長は体操着のTシャツを着ているため、印象がかなり違う。

「会長。来てたんですか?」

「あなた達、スタンバイしなくていいの? 控え室の美鈴が緊張で死にそうになってるわよ」

 会長は土蔵の方をちらりと見て言った。

 土蔵は今日、出演者の控え室として使われている。

「いや、でも進行とかあるんで……」

「それは私がやったげるから。早く美鈴のところに行ってあげて」

 その時、先生の旦那さんがステージにかけ登って行った。

 手際よく、マイクケーブルをさばき、スタンドやアンプの配置を換えてゆく。

 次の出演者は3ピースのロックバンドだった。

 さっきとはうって変わって爆音を響かせた。スピーカーが唸る。

「じゃあ会長あとをお願いします!」

 演奏に負けないよう、会長の耳元でそう叫ぶと、会長は右手の親指をぴっと立てた。

 土蔵の中には落ち着きのない空気が漂っていた。

 三組目のバンドはもうステージ袖で待機しているのだろう。ここには生徒会学祭ライブ実行委員しかいない。

 トドは神妙な面もちで、スティックをしきりに振っている。美鈴は「おえー!」とえづいていた。

 宗形先生だけは、落ち着いた表情でスタートを控えた陸上選手のように柔軟体操をしていた。

「大丈夫かよ」

「ダメ。緊張で、うっ……吐きそう」

「やばいよー。ハートビートがアップテンポになってるからなってるからさー。演奏まで走っちゃいそうだよー」

「ああ、もう! 練習どおりやればいいって。練習ではいい感じだったじゃないかよー」

「じゃあ、予定変更」宗形先生がおっとりとした口調で言った。「秀二君。ブルースってできる?」

「え? ブルース?」

「そう、ブルースのコード進行」

「はあ、まあ……」

「最初に、それをおもいっきり速くやっちゃいましょう」


 ステージ袖に移動すると、冷たい風が吹き始めていた。

 見上げるとネズミ色の分厚い雲が流れている。

「こりゃいつ降ってきてもおかしくないなー」トドが不安そうに呟く。

 三組目のバンドが終わる。彼らは二年生のバンドだった。撤収していく彼らは口々に「お疲れさまです」「ありがとうございました」「がんばってください」と俺たちに声をかけていく。

 ステージのセッティングを終えた旦那さんに宗形先生が「じゃあ、おもいっきりやってくるわね」と声をかけていた。

 ステージ周辺は先ほどよりずっと多くの観客が集まっていた。その場にいる誰もが、機嫌を損ねそうな空を気にして、天を仰いでいた。

 俺はミキサー卓へ向かおうとする旦那さんを呼び止めた。

「今回のこと、本当にありがとうございます……」

「……まあ、仕事だからよ……」彼はそう言って俺がぶら下げているレスポールをちらりと見た。「へっ、近頃の高校生は、いいギター持ってんだなー」

「兄貴のなんですよ。借りてきたんです。すごくきれいでしょ? 鰯雲みたいで……」

「イワシグモ?」彼はきょとんとして言った。「……ああ、鰯雲ね……。俺には鯖に見える」


 アンプのセッティングが終わり、ステージ上に宗形先生が出てくる。

「あ! 宗形先生!」「え! 先生が歌うの?」客席がざわめき出す。

「秀二君、Aの音ちょうだい」先生がいつものおっとりとした口調で言った。

 俺はジャラーンとAのコードを鳴らす。

 先生は小豆色のジャージのファスナーをあける。マイクを持ち上げるその瞬間、「すっ」っと、鋭い息が聞こえた。そして、先生の目はそれ以上に鋭く輝いた。

 高周波!

 スピーカーが突如ハウリングを起こした……。誰もがそう思った。思わず耳を塞いだ者もいた。

 音が波を打つ。ビブラート、ゆっくり。そして、どんどん速く。

 そして、誰もがそのハウリングの正体に気づいた。

 それは、先生の、声。

 先生の鋭い視線に射抜かれた。その目が言う。「来い!」と……。

 はじかれたように弦を叩いた。最高速のシャッフル・ビート。それに合わせ先生はテクニカルなフェイクを重ねる。

 モニタースピーカーが爆発した……。そう感じさせたのはトドの強烈なフィル・イン。それに信じられない速度で反応した美鈴のグリッサンド。

 ブルース・ハープのような質感を持った高音で先生は十二小節を歌い終えると。「ギター!」と叫ぶ。

 ギターソロ。

 奏太はステージ中央に躍り出た。マシンガンのようなフル・ピッキング。図太く歪んだテレキャスターが獣のように吠える。

 そうだ! 奏太。もっとだ。もっとやってやれ! 見せてやれ! お前の本当の姿を! お前ら知ってるか? これが奏太だ。奏太の本当の姿だ! こんなにギターが上手くて、かっこいい奴をお前らは知っているか!

 アイコンタクトで息を合わせる。リタルダント……。

 もう十分、エンジンは温まった。

 次はメタリカ『セイント・アンガー』だ。

 我孫子会長の「きゃー!」という絶叫が聞こえた。

 会長がステージ最前列で観客を煽る。重い縦乗りで人々が一体化する。

 先生はいつの間にかジャージを脱ぎ捨てていた。ドクロのあしらわれたタンクトップにダメージジーンズ。柔らかいウエーブヘアは乱れ、その姿はまさにアメリカのロックスターみたいだ。

 次は美鈴の好きな曲、アジアン・カンフー・ジェネレーションの『アフター・ダーク』だ。

 美鈴は体いっぱいに楽しさを表現する。重い五弦ベースをぶら下げているにも関わらず、軽快にぴょんぴょんとステージを跳ね回る。時折、ベースの音が外れる。だけど構わない。ここまで俺たちのわがままに付き合ってくれたお礼だ。ここで存分に楽しめ! 演奏は、俺たちが支える!

 サビの高音。先生は拳を振り上げ、しなやかに絶叫する。

 観客も拳を突き立て、叫ぶ。

 小雨が降り出す。「ちょっとクールダウンしよう」そう言っているように。

 しかし、ステージを見上げる者達はお構いなしだ。

 次の曲を待っている間も。「イエーイ!」とか「先生!」「美鈴ー!」と口々に声を上げている。

 おいおい、ちょっと……、ちょっと待ってくれ。ここまでハイペースだったのだ。百メートル走より、四百メートル走より辛いかもしれない。

 先生はペットボトルの水を一口飲んだ。それだけですっかり息が整っている。あれだけ動き回り、叫び続けてきたのに……。

「雨振ってきちゃったけど、みんな大丈夫?」先生はマイクを通して呼びかける。

「大丈夫!」「まだ平気ー!」「え? 雨? 気づかなかったよー!」観客はまだ満足できていないようだ。

「うん! 私も気づかなかったー!」先生は冗談を言って皆を笑わせた。

「ギター! 秀二君!」先生は突然俺の名前を呼んだ。

 ギターのボリュームをすぐに全開にする。Eのパワーコード、そしてマイナーペンタトニックで簡単にメロディーをなぞる。

「ベース! 美鈴ちゃん!」慌ててベースを掻き鳴らす。随分前衛的なベースソロだった。

 そう。先生は予定にないメンバー紹介を突然はじめたのだ。

「ドラム! トド君!」

 テクニカルな連打。打ちつけられたスネアやタムからは雨水の飛沫が吹き上がるのが見えた。

「ギター! 奏太!」

 どれだけ速く。どれだけ派手にキメてくれるだろう。誰もがそう思った筈だ。大方の予想を裏切り、奏太は、ゆっくり、ゆっくりとコードストロークをはじめた。

 やるじゃないか、奏太。ドラマチックだ……。すごく、ものすごくドラマチックだ!

 奏太はそうなのだ。自分のことより他人のことを考えられる。そうやってバカをみることもあるだろう、損をすることもあるだろう……。けどあいつは、いつもそうしてしまう。うまくいくことより、うまくいかないことの方が多いはずだ。そうだろ? 世界は、お前のようにやさしくはないから。

 今この瞬間も、自分のテクニックをひけらかすことより。ドラマを選んだ。

 お前は本当にそれでよかったのか?

 奏太を見ると、得意げな笑顔でギターを鳴らしていた。

 それは次の曲、オアシスの『Don’t Look Back in Anger』のイントロだ。トドの選曲。

 なんて楽しいんだろう。

 なんて素晴らしい遊びだろう。

 バンドって凄い!

 トドはモテたくてバンドを始めた。

 美鈴は俺たちと共通の話題を持ちたくてベースを買った。

 奏太はその才能があった。先生もきっとそうだ。

 俺は……、

 怒っていた、違う! 不満だった、本当にそうか? 悲しかった、近い気がする。悔しかった、そうかもしれない……。

 的確な言葉は見つからない。

 最低な奴がステージに立ってヒーローを気取っていた。それを見る奴らは羨望の眼差しを向けていた。

 それが中学生だった頃見たあのライブだ。

 そいつは、奏太をイジメていた奴だぞ。後輩のギターをパクるような奴だぞ。ヒーローなんかじゃないんんだ!

 あの先輩の名前なんてもう覚えていない。

 覚えていたくもなかったのだから当然だ。

 あの時、砕けなかったビール瓶のかわりに、俺の心が砕け散ったのかもしれない。

 だから、ほら。俺のギターの音はガラス片のようにトゲトゲしいだろ。 

 奏太のギターは柔らかく。トドのドラムは派手で。美鈴のベースはひたむきで。先生の声は誠実で。

 なんて、いびつで。なんて、綺麗なバンドだろう。

 俺がなぜバンドに拘ったか……、なんかもう……。

 どうだっていいや!

 稲光。

 雷鳴。


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