脳筋君と頭脳派君、異世界へ
龍視点
?『目が覚めたかい?』
目を開けると不思議な空間に居た。
背景は黒なのに何故か暗くない。
そんで目の前には背景より黒い人影がいて俺達に話しかけてきているように見えた。
龍「なんだお前、てかここどこよ?」
竜「なんだここ?さっきいた場所からどうやってここに?ドッキリかなにかか?」
相棒のドッキリという言葉でハッとした。
カメラを探すが周りは永遠に黒しかない。
それでも超小型のカメラとかあんのかと思い、キョロキョロしていると
?『あはは、これはドッキリでも夢でもないよ。僕が君たちをここに呼んだんだ。』
竜「意味わかんねぇよ。そもそも誰だよあんた。影しか見えねぇしどう考えても現実じゃねぇだろ。」
相棒が俺の思ってることを言ってくれた。
?『自己紹介からしようか。僕は神さ。実は新しい神の候補を探していて....おっと。』
奴が神だか紙だか意味わからんことを言ってきたのでとりあえず殴ろうとしたのだが、影は驚く素振りを見せただけでダメージは入ってないみたいだ。
竜「龍、やめろ。話を聞かなきゃ分かるもんも分からねぇよ。」
龍「お、おん。」
相棒に怒られたからとりあえず黙っておこう。
それにしても殴っても当たらないんじゃどうしようもねぇや。
神『まぁいきなり神だなんて言われても信じられないよね。今は僕が神だと証明する方法はないけど、話を聞いてくれた後なら証明出来ると思うからとりあえず話を聞いてくれるかい?』
奴のそんな言葉に俺と相棒は黙って頷く。
神『ありがとう。じゃあ話の続きだけど、とある世界....地球とはまた違った次元の世界なんだけど、そこを管理していた神が殺されちゃったんだ。そこで、今僕を含めた神々が次の神になる候補を色んな次元の世界から集めているんだ。そこで僕が目を付けたのが君達なんだ。』
竜「なんで2人なんだ?神ってのは1人がなるもんじゃないのか?」
神『確かに通常は1人だね。だけど今回みたいに急に殺されでもしちゃったら世界は混乱しちゃうからね。2人体制をとって万全を期すのさ。』
竜「なんで前の神は殺されたんだ?誰に殺されたんだ?」
神『それは今この場では話せないんだ。向こうの世界に行って、自分たちの目と耳で確かめてほしい。』
俺はとりあえず神になるために他の世界に行ってくれと言われているのだけは把握した。
龍「神になったらなんかいい事あんのか?」
神『自分の理想通りの世界を作れるよ。殺されない限りは死ぬこともないしね。毎日楽しいことが起こると言っても過言ではないかな。』
龍「ふーん、じゃあ行くわ。さっさと送ってくれ。」
神『あ、本当に?助かるよ。じゃあ、よろしくね。』
竜「は?ちょっと待て......!」
そしてまたしても視界がホワイトアウトしたのだ。
相棒が何か言っていたが向こうに行ってから色々考えればいいだろう。
何も問題ない。
神『いやー、案外簡単に乗ってくれて助かったよ。もう一人の子は色々と勘ぐってたっぽいから都合の悪い質問が来る前に転送出来て良かった。後は簡単に死なないように僕からのプレゼントもあるし、2人なら色々察して動いてくれる事を願ってるよ。諸々と説明不足も否めないけど、きっと大丈夫だよね。さあ、僕らを楽しませてくれる事を期待してるよー。』