新・私のエッセイ~ 第179弾 ~ 国民的生活習慣病『糖尿病』のお話
・・・ぼくは、皆さんもよく知るように、
糖尿病患者です。
コレは、一度発症すると、ニ度と自然治癒することもなく、
対症療法で、一生涯、付き合っていかなくてはならぬ、実にやっかいな病です。
遺伝的要素が強く、
ご先祖様や家系に、
ひとりでもこの病気持ちだった人がいた場合、かなり高い確率で、子孫も糖尿病を患う可能性があります。
もちろん、本人の強い自覚と節制があれば、防ぐことはできますが、何も糖尿病因子のない血筋の人に比べて、
明らかに「不利」な遺伝的環境であることはまちがいないでしょう。
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・・・むかしから、日本でも糖尿病の患者はおりました。
江戸時代には、
『飲水病』といって、やたらノドがかわいて水を飲む傾向があることから、このように俗称で呼ばれていたそうですね。
コレは、血中にあふれたブラッド・シュガー(= 血糖:ブドウ糖)を少しでも薄めてやろうという、
人体の防衛反応ともいえますが・・・
尿が近くなる、というのも、尿中に余分な血糖を放出することで、血管や臓器を守ろうとする、肉体の防御反応の一環だということがいえます。
さまざまな、おそろしい合併症を引きおこす「万病のもと」でありますが、
血管が血糖でダメージを負って、傷つくことで、最終的には栄養が組織に届かなくなり、
シビレが出たり、足が腐ったり、腎臓がやられたり、失明したりします。
・・・ぼくも、比較的安定しているとはいえ、
この『糖尿病網膜症』を患って久しく、
定期的に眼科を受診して、経過観察されておりますね・・・。
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では最後に、
実は糖尿病だった、といわれている、歴史上の有名人や偉人を紹介しておきましょう。
いずれも、その症状や発症状況や食事の様子などの文献が残っている例ですね。
平安時代の『藤原道長』
文豪、『夏目漱石』
作曲家の『ヨハン・セバスチャン・バッハ(= 大バッハ)』
そして・・・
戦国武将の、『織田信長』
です。
信長公もこの「飲水病」にかかっており、
安土城に入城してからは「手足の痛み、しびれが強かった」という記録が残されておりますね。
m(_ _)m