表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
救済のGemini  作者: きのうちえる
1/22

プロローグ

目の前には自分達に首を垂れた人物がふたり。片膝をつき、両手を顔前で合わせている。まるでファンタジー世界の姫君に忠誠を誓う騎士のようだった。


全てが唐突で何が起こっているのか分からなかった。

だが一つ、明確なのは彼等の見た目に違和感が生じていた。

2人のうち片方からは頭に角のようなものが生えている。注視すると頭部にはヘアバンドやクリップなどは確認出来ない。それどころか髪生え際から角の根元のようなものが見える。

思い返せばもう片方のガタイの良い人物からは、膝を着いた時カキンッと異様な音が出ていた。身に纏っているのは中華風ドレスのみで、足装具や金属製の物を着けているようには見えない。


果たして自分達と同じ【人間】なのだろうか。


呆然と立ち尽くす同じ顔の彼等は互いに目を合わせ、互いに困惑した表情を浮かべる。


「お願いです」


2人のうちの、シカ科の角のようなものを生やした女が顔をあげる。


「どうか私たちを」


おっとりとした顔には似合わない、そしてドキリとするよう犬歯が見えた。先程同様、人間にしては異様な鋭さだった。

 

「殺してくれませんか」


「「…は?」」


━━かくして二人の少年は、運命の扉を拓いたのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ