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(98)リミット

 リミット・・平たく言えば限界である。だが、今ではすでに和製英語になっており、リミットと言っただけで誰もが限界か…と理解できる時代になっている。リミットが近づけば、雑念などを巡らせる余裕はなく、必死にその状況から解き放たれようとする一念だけになる。

 急に刺し込んだリミットの腹を押さえながら、管理者会から中途退席した田所はトイレの大便器に座りながらコトを済まそうとしていた。田所は大便器に腰を下ろし、ズボンを下げるとホッとした。その後、コトを済ませた田所は、腹具合のリミットが解消されトイレを出ようとトイレット・ぺーパーのボックスを見た。ところが生憎(あいにく)、トイレットぺーパーがなかったのである。管理者会には一刻も早く戻らなければならない。田所はどうしよう…と(あわ)てた。すると上手(うま)くしたもので、背広の内ポケットの中に数枚の紙があるではないか。田所はその紙でお尻を拭き、バタバタしながらトイレを出ると管理者会が開かれている会議室へと急いだ。

「おお、田所君、戻ったか…」

「すみません、専務…」

「いや、いいんだ。腹具合はいいのかね?」

「だ、大丈夫ですっ!」

「そうか…。それじゃ、君の案を聞こうか」

「はいっ!」

 田所は背広の内ポケットを探ったが、説明用に準備した原稿がない。田所はハッ! とした。先ほどトイレで流した紙が説明用の原稿だったのである。

 その後、田所が同管理社会を切り抜けたのか? 私は知らない。ただ、リミットに備えておく必要はあるようです。リミットのときは雑念が浮かびませんから…。^^


                  完

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