(89)転換
思うようにならないとき、どうするか? が問題となる。そのまま、何度も同じ動作を続けるか、発想を転換して別の手段を考えるかが問題となる。雑念に惑わされず、この転換を瞬時に出来る人物はリーダー向きだろう。
凡倉は製作途中の庭園を見ながら手を止め、考えていた。庭師に依頼すれば、一も二もなく完成する庭だったが、凡倉のこだわる雑念が庭師を呼ぶことを妨害していた。だが、所詮はトウシロの凡倉なのである。庭づくりがそう簡単にできるものではなかった。
『やはり、餅は餅屋か…』
凡倉は、これ以上は無理だな…と見切りをつけ、知り合いの造園業者に電話をかけた。行き詰ったとき、無理と判断した発想の転換である。
「ああ、なかなかのもんですな…。ここからが私らの仕事なんですわ。ちょいと皆さんでは出来んと思います…」
数日後、造園業者は庭を見事に完成させた。
「助かりました…」
「最初の手間が少し減りましたので、見積よりは少し差っ引かせてもらいます」
造園業者はそう言い残し、凡倉の家から去った。
とにかくやってもダメな場合は、雑念に惑わされず、発想の転換を図ることが大事なようです。^^
完




