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(88)寿命

 有馬は湯に浸かりながら雑念を湧かせた。ああ、いい湯加減だな…という雑念ではない。^^ 俺は今年で七十五になる。俺の寿命はいつまでだろう…という雑念である。

「いいお湯ですな、有馬さん…」

 一緒に来た同じ老人会の鹿尾が、隣から赤ら顔で小さく声をかけた。

「ああ…いい湯加減ですな…」

 二人が露天風呂に浸かってから、すでに十五分ばかりが経っていた。

「鹿尾さんは、今年でお幾つになられました…」

「ははは…有馬さんより二つ上になります…」

「といいますと、七十七ですか…」

「はい、喜寿で…」

「それは、お目出度い…」

「お目出度いかどうか…」

「ははは…『門松や 三途の川の一里塚 目出度くもあり 目出度くもなし』ですか…」

「さようで…」

「お互い、今を明るく過ごしましょう。ははは…」

 有馬は、寿命は考えても仕方がないか…と、浮かべた雑念を忘れることにした。


                  完

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