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(85)腹具合

 人の腹具合というのは実にデリケート[繊細]に出来ている。

 小堀は、今日に限ってどうも腹が減るなぁ~…と雑念を湧かせていた。いつもはそうも思わないのだが、昨日は余り食欲がなかったため、そのギャップが雑念を湧かせたのである。

『どうも腹具合だけは思うに任せない…』

 自分の意思ではどうにもならないと小堀は深いため息を一つ()いた。

「お父さん、そろそろ夕飯ですよ…」

 書斎で執筆する小堀に妻がドアを開けず声をかけた。

「ああ…」

 小堀は小さく返した。今日の原稿を出版社へ明日の朝までにネットで送る必要に迫られていたが、コレという随筆の原稿ネタが浮かばなかったこともあり、仕方なく書斎のデスクから重い腰を上げた。と、いうのは口実で、腹具合が空腹に(さいな)まれていた・・というのが真相だった。

 夕食を貪るように食べ尽くすと、ようやく小堀の腹は満たされて癒やされた。腹具合がOKを出したのである。すると妙なもので、食べる前までは浮かばなかった原稿ネタがスゥ~っと浮かんだのである。小堀は書斎へ急行すると貪るように原稿入力を始めた。そして約三十分後、原稿は完成したのである。小堀は出版社へ電話を入れ、ネット送信した。

『先生、今回の原稿、確かに受け取りました…』

 出版社の番記者から電話があり、小堀は終わったか…と、安堵しながら浴室へ直行した。すると、また腹が空いてきたのである。困ったやつだ…と雑念を浮かべ、小堀は自分の腹具合に思わず愚痴を(こぼ)した。

 腹具合は人の意思とは関係なく変化しますから、雑念で一喜一憂することなく、素直に生理現象に従う方がいいようです。^^


                  完

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