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(84)やるだけやる

 出来不出来は別として、やるだけやる! と意気込むのは必要だ。岳上(たけがみ)も、やってやる! と雑念を振り捨て意気込んでいた。ただ、相手は大手のヘッジファンド、KARASである。ヘッジファンドはハゲタカの異名を持つ投資ファンドで、この餌食(えじき)になればM&A[合併と回収]により会社は乗っ取られる運命に立たされる。岳上の会社は、まさにその餌食になろうとしている矢先だった。

「岳上君、君もしくは君の部下達がファンドにその実態を知られようと当会社は一切、関知しないからそのつもりで。成功を祈る!」

「…」

 上司の人事部長の峠にミッション・インポッシブルのように告げられた特殊任務課の課長、岳上は、沈黙したまま一礼すると部長室を出た。ミッション・インポッシブルと違うのは、直接、言われたたことである。^^

 彼が率いる特殊任務課の課員達は産業スパイと社内では呼ばれ、その実態を知る者は社内にほとんどいなかった。

『今度ばかりは難しいが、社命とあればやるしかない…。まあ、やるだけやるさ…』

 岳上は脳裏の秘策を考えながらニヒルに(わら)った。

「以上の通りだ…。いつものように、潜入後、発覚した場合は、ただちに解雇処分となることは覚悟してもらいたい。その場合、退職金が個人あるいは家族に振り込まれることは従来のとおりだ…。では、それぞれの任務をこれより遂行してもらう。よろしく頼む。以上だ…」

 岳上が課員達に静かに告げると、課員達は黙して一礼し、課を去っていった。

 ひと月後、KARASは金融庁の査察を受け、組織はほぼ解体した。雑念に惑わされることなく任務を実行した岳上の内部工作が、ものの見事に成功したのである。

 極秘事項は雑念に惑わされないことが成功の秘訣のようです。^^


                  完

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