表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/100

(79)自業自得

 世の中は実に上手(うま)く出来ている…と野蕗(のぶき)(うな)った。なぜ野蕗がそう思ったかを説明すれば話が長くなるが、概要を短く言えば、野蕗を(おとしい)れた生節(なまぶし)が、ものの見事に自分が仕掛けた策略で失脚し、出向として地方へ左遷されたからである。早い話、出世コースから完全に見放された片道切符の島流しだった。その一部始終を話せば、これも長引くから次のフラッシュに(まと)めたドラマを読んでいだたければ、分かって戴けることと思う次第だ。

 松の内も終わった一月下旬、人事部第一課長の生節と第二課長の野蕗は次の人事部長ポストを巡り、熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げていた。とはいえ、それは飽くまでも心理合戦であり、表面的には見えない戦いだった。生節は露骨な心理戦を展開し、人事部長の鮨尾(すしお)にプライべートなゴルフ三昧で急速接近していた。

「どうです部長、次の日曜なんか…」

「おっ! いいねぇ~。聞くところによると、君、腕を上げたそうじゃないか…」

「いや、それほどでも…」

「ははは…謙遜はよしたまえ。まあいい、楽しみにしてるよ」

「はあ、有難うございます。それじゃ、いつものお時間にご自宅へ伺わせていただきます」

「ああ、よろしく頼むよ…」

 そんな話が部長室で話されていた頃、野蕗と雑誌編集長の友人、焼麩(やきふ)は甘辛子で()え合っていた・・ということはなく、電話で話していた。

『おいっ! お前の人事部にいる生節が賄賂を贈ったって、うちの部下から情報が入ったぞ。たぶん、地検のガサ入れが近くあるだろう。お前は大丈夫なんだろうな?』

「ははは…俺にそんなことが出来ないことは、お前が一番よく知ってるじゃないか」

『そうだったな、ははは…』

 そして春三月、生節は島流しどころか懲戒解雇になったのである。

 ということです。^^ 出世を望むあまり、自業自得になるようなつまらない発想や雑念はやめましょう。^^


                  完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ