(15)天気
天気は人の力でどうにもならない自然現象だ。そうは言っても、次の日に予定があれば、やはり晴れる方がいいに決まっている。
とある町役場に勤める尾羽もそんな思いを胸に、晴れ渡った青空を眺めながら明日の天気を案じていた。今日が晴れだからといって明日も晴れという保証はないのだ。明日は尾羽にとって人生で初めてデートする日だった。
「…」
晴れてくれ…という当然の雑念は湧いたが、よく考えれば、晴れたからといってデートが上手くいくとは限らない訳だ。天気と同じか…という結論を出した尾羽は、毛繕いをしながらピィ~ピィ~! と鳴いた・・ということはなく、スヤスヤと眠りに落ちた。
次の朝は快晴だった。尾羽はワクワクしながらいつものように朝食を食べ、ふと、考えた。
「俺はいったい、誰とデートするんだ…?」
尾羽がそう考えるのも当然だった。尾羽は夢の中で女性とデートの約束をしていたのである。その女性は同じ住民福祉課に勤める奇麗な女性だった。
「いい夢だったな…」
尾羽はテンションを下げることなく出勤の途についた。
雑念は夢の中だけにしましょう。天気に関係ないのが現実で、雑念を湧かす隙を与えません。^^
完




