どうやら転生してしまったようです…
俺の名前は川島 実16歳高校生だ。
どこにでもいる普通の高校生である。
自分で言うのも変だが本当に俺は特徴がなくパッとしない人間だと思う。
俺を一言で表すと?
というといつも普通の人と返ってくる。
ちょっと、いや結構悔しい。
また、友達に俺はどんなやつ?
と聞くと黙り込んでやっと口を開いたとおもったらパッとしないと言われた。
まあとにかく俺は普通すぎるのだ。
目立たないのは分かっているが俺だってキラキラしてみたい。
俺は根っからのオタクである。
俺はゲームが大好きだ。最近ハマっているのは「ドラゴンデスアンビシャス」という主人公とその仲間と共にドラゴンを倒すというゲーム。俺はこのゲー厶に出てくるキャラを主人公からモブまで全て把握するほどやり込んでいる。
1度はゲームの主人公みたいに活躍して目立ってみたいものだ。
そして今、俺はオタク友達の家へ行く途中だ。そいつが途中迎えに来てくれるらしい。
今日はオタク友達3人と家に集まってゲームをして、その帰りに今日発売の「ドラゴンアンビシャスセカンド」を購入するつもりだ。
セカンドはどんなストーリーなのだろうか?
とても楽しみだ。
もう少しで友達が見えるはず。どこだ?
信号の向こう側で友達が手を降っている。
俺は手を振り返して友達の元へ走った。
「危ない!」
友達の声とともに1台のトラックが俺をひいた。
俺はその場で倒れた。
人の叫び声が聞こえる。
いやまてまてまて嘘だろ。
おい俺の人生これからだろ。
今日が「ドラゴンアンビシャスセカンド」の発売日だったのに死んでしまうなんて…
あーやばいもう意識がもたない。
だれか救急車呼んだかな?
俺もしかして最後の言葉も言えず死ぬ感じなのか?
お母さんお父さん今までありがとう。
反抗ばっかして本当ごめん。
俺本当に死ぬのだろうか。短すぎる人生。
転生したら「ドラゴンデスアンビシャス」の世界にでも行きたいな。
そう思って俺の意識は途絶えた。
ーー死後の世界ーー
「どうしましょう。この方が転生する時期的にとてもハードなものとなるでしょう」
「ならば1つスキルを持たせて転生させるのはどうでしょう。あのスキルです。彼の願いも叶えられ、そんなハードなものにもならない。良い考えではございませんか?」
転生、スキル、何言ってんだ。
「それは良い考えですな。その案を採用します。では川島 実をあのスキルを持たせ、ドラゴンデスアンビシャスの世界に転生させます」
は?ドラゴンデスアンビシャス?
あれまた意識がもうろうと。
……
「大丈夫ですか? 聞こますか?」
なんだ?確か俺は車に轢かれて。
「ここはどこだ?」
「ここは炎炎の地でございます」
「炎炎の地?」
炎炎の地って「ドラゴンデスアンビシャス」のラスボスとの戦場のあの炎炎の地?
どういうことだ。
本当にゲームの世界にでも来たというのか。
そういえば転生とか言ってたような…
もしかして本当の本当に転生したとか!?
ここが本当に炎炎の地ならあいつがここにいるはず…
「立てますか? 早く逃げた方がいいですよ。ドラゴンがもう迫ってきています。」
「へっ?」
ふと前を見ると、そこには巨大なドラゴンが立ちはだかっていた。
忘れもしないこの鱗、そしてキラキラ輝く黄色の瞳。
何度こいつに全滅させられたことやら。
こいつは「ドラゴンデスアンビシャス」のラスボス、ブレイズドラゴンである。
2度目の人生もう死にそうなんですけど!?
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