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プロローグ

転生して何もしない主人公の話があったとしたらこんな感じかなと。

思い付きだけで書き始めました。数話で終わるかもしれませんし、めちゃくちゃ続くかもしれません。


不定期更新になるかと思いますが、よければお付き合いください。



物心がついた頃から、度々不思議な夢を見るなと思っていた。


馬も無しに動く鉄の箱、魔法を使わずに出てくる火や光や水、黒目黒髪の平たい顔の集団が溢れる世界。


そこでの私は”学生”で、物語が大好きな普通の女の子で。


親兄弟はいない天涯孤独な施設生活ではあるけれど、特に不便はなさそうで。




ある、晴れた日の昼下がり。窓の外の珍しい色した鳥に気もそぞろで階段を踏み外して頭を打ち、見慣れたベッドで目を覚まして「そうか」と悟る。


あれは、度々見るあの奇妙な夢の世界は前世の私か。


前世の私が好んで読んでいた物語では、自分のような転生者たちは環境改善のために前世知識を盛大に使ってハッピーエンドを自らつかみ取りに行っていたけれど。


「……別にこのままでいいか」

「アリーチェ、目を覚ましたのね!?大丈夫?どこか痛いところないかしら!?」


家族仲は良好で、よくあるドアマットヒロインではなさそうだし、夢の中の前世並みに美味しいご飯に、ごくごく普通に魔法も使えるし、魔物はびこる剣と魔法のファンタジーな世界ではないし、ざっと思い出せる国名や貴族家の名前などから該当しそうな作品(乙女ゲーム)もなさそうだし。


うん。特に何もしないで今世を生きていけそうだ。


「大丈夫ですわ、お母様」


ベット脇で憔悴しきった顔のお母様ににこりと笑いかける。



転生少女 アリーチェ・グラント侯爵令嬢 10歳。


特に何もしないで、今世を生きたいと思います。



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