★4 同じクラブの女の子にストーカーにされた!
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今日も3話投稿します。
「そろったから、始めるぞ~7年ぶりだからな、自己紹介をしてくれ。
射場隼人だ。家の建築会社で働いている。」
「よっ、若社長!」
「うるせえ!次はお前だ!」
「桶島真吾。ソニック社で働いています。」
「研究職で凄い給料もらってるけど、彼女いません!」
隼人にやり替えされてしまった!
「へ~」
・・・なんか、四方からロックオンされた!
「前原小春です。駅前の小さい会社で事務をやっています。」
・・・
「峰亜津美です。そこの百貨店で化粧品を売っているからみんな来てね。」
「谷垣美月です。カフェの店員やってま~す。」
「沖代由利子です。まだ大学生で~す。」
・・・
「波多野和樹。Vチューブ始めたんだ、よろしくな!」
波多野はオラオラ系になっていた。
・・・Vチューバーって22歳になってから?
・・・
自己紹介が終わると、早速、前原小春が話しかけてきた。
「桶島くん、ソニックで働いているの?ホントに給料、いっぱいもらっているの?」
目を輝かせて、ぐいぐいせまってきた。
そういや、中学生のころも、やけに距離感が近かったよな・・・
「あ、ああ、研究職ということもあって、かなり多いと思うよ。」
「凄い!研究職なんだ!どこの大学で何を研究していたの?」
「阪大で蓄電池の研究をしていたんだけど・・・」
「阪大って凄い!蓄電池って、スマホのバッテリーとか?」
「そうだよ。」
「凄~い!バスケ部辞めて、勉強がんばっていたもんね。でも、ホントに凄いよ。
それに比べて私は・・・」
・・・俺がバスケ部だったことはちゃんと覚えているんだ。
辞めた理由は覚えてないから、こんなに話掛けてくるんだろうけど・・・
「人と比べる必要はないさ。自分が幸せならそれでいいと思うけど・・・」
「そんなの勝ち組だから言えるんだよ~」
「・・・彼女、ホントにいないの?」
「いないねえ~」
前原小春の目がキラリと光った気がする。
・・・
俺はバスケ部に入っていた。
当時は背が低かったけれど、スピードとテクニックさえあればイケると思っていた。
前原も同じタイプだった。
だから気になっていて、勇気を出して話しかけたら前原はにこにことしながら、
ぺらぺらと話だし仲良くなっていった。
2年になった。
クラブが休みの日にショッピングモールにシューズを見にいったら、
家族と来ていた前原に声を掛けられた。
「桶島くんもシューズを買いに来たの?」
「いや、今日は選びに来ただけ。」
「・・・終わったら昼ご飯、一緒に食べない?」
「OK!」
・・・
家族と別れた前原とパスタを食べにいって、彼女が見たいという映画を見に行って、
彼女が行ってみたかったカフェでパフェを食べて、ずっと話して、ずっと笑っていた。
小遣いが尽きたので、晩ご飯を食べに行くのは無理だった。
「・・・じゃあ、またね。・・・真吾くん!」
抜群の笑顔で言われて、俺は幸せが爆発していた。
・・・
春の新人大会で、俺はレギュラーとなったものの2回戦で負けてしまった。
その後すぐ、昼休みに、キャプテンの田中広道に呼び出された。
何やらいつもと雰囲気が違う。
「・・・お前、前原につきまとってるそうだな!」
俺を怒りと軽蔑の眼差しで見つめていた。
「そんなことしていません!」
「嘘つくな!小春がそう言っている!」
「そんな・・・」
「次、小春にストーカーしやがったら、ぶっ殺してやるからな!」
・・・
1年生が5人、バスケ部に入部していて、みんな俺より背が高かった。
そして、レギュラーを1年に奪われた。
大会で負けたのは俺じゃなく、3年のせいだったのに、
俺のせいにされて・・・
前原は田中と付き合い始めた。
その前後にバスケ部内で、俺が前原に対してストーカーしているって噂が流れた!
キャプテンの田中が流しているのは明白だったけれど、なにも出来なかった・・・
俺はバスケ部を辞めた。
2度目の墜落だった。
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