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10/11

★10 親友と嫉妬

よろしくお願いいたします。

高評価ありがとうございます。できればもう一声、よろしくお願いします。


11話で終わります。





「花菜は全部、聞きたいよね?」

「えっ、う、うん。えっと、何かあったの?」

凜々花が尋ねると、花菜は困惑しながらも俺の話を聞きたがった。


俺が逡巡していたら、隼人があっさりと話し出した。

「コイツが陽キャから、陰キャに変った原因は2つあるんだ。知ってる?」

「う、うん。」

花菜はしょんぼりとして肩を落とした。自覚はあるみたいだ。


「まずは、前原小春がバスケ部の先輩と付き合うために、

仲のよかったコイツをストーカーに貶めたこと。」

「えっ、そんなことあったの?」

花菜はびっくりして顔を上げた。


「ああ、2年の春かな。」

「で、次が峰亜津美の嘘告だ。

首謀者は波多野和樹で、峰は波多野の彼女だった。

あとは谷垣美月、沖代由利子の4人で、動画撮っていて、けっこう拡散させやがった。」


「うん、動画は知ってた。だけど、谷垣さんと沖代さんも絡んでいたんだね・・・」

「隼人、拡散を止めてくれてありがとう。」

花菜は突然、ズーンと落ち込んだ。なんでだろう?


「おう。で、どうなったんだ、真吾。」

「・・・居酒屋出たら、前原小春がいてさ、「他の店に行こう。」って誘われた。

断ったら「なんで?」って聞かれたから、「君にストーカー呼ばわりされたから。」

って言ってやった。」


「ほう、やったな。反応はどうだった?」

「顔面蒼白で固まっていた。」


「ふん、で、その次。」

「カラオケの店の前で谷垣美月、沖代由利子から、オシャレなバーに行こうって誘われた。

で、嘘告のことを指摘したら、「あんなの冗談だって。今でも覚えているって、キモい。」

って言われた。」


「谷垣か?」

「うん。で「動画を晒しといて、冗談で済ますな!」って、拳を振り上げちゃった。」


「ほうほう。で、顔が倍に膨らむまでぶん殴りまくった、と。」

「頭を掻いただけだよ!」


ふうと一呼吸してから話し出した。

「で、峰亜津美だ。「もし良かったら俺と付き合ってくれ。」って言ったら、

「はい・・・」って言われた。」

俯いていた花菜がビクって反応した。


「おう、やるな、お前!」

隼人から褒められた!


「それで、すぐに「全部、うそ。中学の時、君に嘘告されたから。」って言うと、

色々罵られた。最後に、「クソヤロー!」って叫ばれたよ。」

「たしかに、クソヤローだ。」

隼人が笑うと、凜々花もうんうんと頷いた。


「まあ、こんなに時間がたってからっていうのはあるけど・・・」


「・・・うん、まあ、そうだな。あとは波多野和樹だな。」

「か、穂崎さんと出会ったら、穂崎さんを波多野が追いかけて来た。」


「来たコレ!」

凜々花のテンションがぶち上がった!


「お前は花菜がピンチの時にいるよな。」

隼人があきれたように首を横に振った。


花菜が頬を染めて下を向いた。


「それでどうなったの?」

凜々花がワクワクしながら尋ねてきた。


「どけ、じゃま、陰キャ、童貞って言われた。最後のは隼人のせいだ。」

「まあ、ホントのことだし、しょうがないな。」

うんうんと凜々花も嬉しそうに頷いている!くそっ!


「会社をすぐ辞めた。Vチューブ登録者が少ない。お前の歌なんて誰も聞いていなかった。

って言い返した。」


「子どものケンカだな。」

隼人がツッコむと、うんうんと凜々花は肯きながら、

俺をバカにするような目で見た!いや、だから!


「うん、殺すぞって言われたから、「中学生か」って突っ込んだら、殴られた。」

よしっと凜々花がガッツポーズした!


「凜々花さん、俺に厳しくないですか?」


俺の言葉を無視して隼人が話を促した。

「やっとだな。で、で、で、どうなったんだ?」


「前蹴りして、鼻に頭突きしてやった。

そしたら、ヤツがタックルしてきたんだけど、華麗に躱したら自爆しやがった。

喚き散らしているヤツに警察官が近づいたら、警察官を殴りやがってさ。

その隙に穂崎さんと逃げ出した。」

「ホント、バカだな、あいつ。」


「手に手を取って逃げ出した訳ね!ね!ね!」

隼人の言葉を無視して、凜々花がグイグイと食いついてきた!


隣を見ると花菜は赤面して固まっていた。

「えっと、そうだったような・・・」


「隼人、私たちもしてみようよ!」

「誰から逃げるんだよ!」


・・・


そのあともう少し雑談すると、隼人が立ち上がった。


「正直、リベンジはどうでもよかって、お前に変わって欲しかった。

同窓会を企画してよかったよ。

お前はカッコ良くなったし、リベンジはうまくいったし、隣に誰かさんがいるし、大成功だ。

やっぱり、お前は最高のライバルだ。」

隼人は最高の笑顔を見せてくれた。


「いや、全部、隼人と凜々花のお陰だよ、ありがとう。」


「じゃあ、俺たちは、お前たちと別々に帰るから。じゃあな。」

「えっ?」


「コイツと仲良くね。」

凜々花は花菜に優しい口調で笑顔を向けた。


「えっ。」

頬を染めた花菜はまた俯いてしまった。


「アンタは隼人に会うのを控えめにしなさい。」

俺にはやっぱり冷たかった!


「だから男に嫉妬するんじゃない!」

「だって、アンタに最高の笑顔を向けたじゃない!」

凜々花はブーたれた。


できれば評価をお願いします。

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― 新着の感想 ―
隼人と凜々花は主人公を下に見てると感じられるセリフがところどころありますね……。
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