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なんと姫様

「ぎゃああああぁ!

ば、化け物だ!」


僕は今姫様を攫った犯人のアジトにお邪魔している。

どうやってこの場所を探したかというと、まず魔力感知の魔法を使って姫様を探した。

血縁者の魔力は似ているので、国王陛下と似た魔力を探したらこの場所にあった。

あとは座標を認識してテレポートしたら見事ビンゴだったのだ。

本当に魔法は素晴らしいな。何でもできる。


「姫様の居場所を言うか、死ぬか選べ。

十秒間だけ待ってやる」


僕は近くにいた犯人グループの男に刀を突き付けた。

脅しとか初めてだけど結構うまいんじゃないかな。

ぜんッぜんうれしくとも何ともないけど。


「10、9、8...」

「ひっ。あっちです!

あの部屋に居ます!」

「そうか。

フェイント」

「ぐっ」


男はその場に倒れこんで動かなくなった。

勘違いしないでほしいが、殺したわけじゃない。

フェイントは相手を気絶させる魔法だ。

まあ、周りのやつらは死んだと思い込んでさらに騒ぎ立ててきたけど。

うるさいな。ちょっと寝ててもらおうか。


「リペティション、フェイント」

『ぐはっ』


断末魔(死んでないけど)のユニゾンの後、さっきまでの喧騒が嘘のように静かになる。

うん、成功だな。

リペティションは魔法を一回の詠唱で複数発動させることができる魔法だ。

ただし、通常の魔法の消費魔力に加え、リペティションの消費魔力が必要になるため通常よりも多くの魔力が必要になってしまう。

僕の場合は身体能力とともに魔力も超強化されてるから、同時に数百発なら全然大丈夫な感じだけど。


「さて、じゃあお姫様のところ行くかね。

おっと、こいつら拘束しとかないとな。

リペティション、バインド」

気絶している男たちが魔力の縄で縛られる。

たぶん、ちょっとやそっとじゃ切れないはずだ。


「よし、じゃ行くか」

僕はドアを開ける。

「ん?鍵がかかってるな。まあ、あたりまえか。

しょうがない、ディスアピアレンス」

ドアが一瞬闇に覆われ、闇とともに霧散した。

ディスアピアレンスは物体を消滅させる闇の最上級魔法だ。

凶悪なぐらい強いから人間相手には絶対使わないけどね。


さて、入るか。

僕は部屋に入る。

そこにいたのは、僕と同じぐらいの年の女の子だった。

かわいい顔をしていて、きれいな服に身を包んでいる。

ロングヘアで、髪色もなるほど親子だな綺麗な金髪だ。

ふむ、魔力も国王陛下に似てるし、たぶんこの子で間違いないだろう。


「ど、どなたでしゅか!」

女の子が噛みながら訊いてきた。

ま、断末魔(死んでないけど)のが聞こえた後にドアがいきなり消滅して人が入ってきたらそりゃ怯えるわな。


「驚かせてすみません。

僕はピスティ王国伯爵、黒城武人です。あ、武人のほうが名前です。

国王陛下の依頼により、姫様を助けに来ました。」

「お、お父様の?」

「はい。あ、ギルド証を見ますか?

一応、怪しい者じゃないって証拠に」


実はここに来る前にちゃちゃっとギルドにも登録してきたのだ。

ギルドの様子は、期待を裏切らず本当にモン〇ンとかのゲームみたいな感じで、結構テンション上がった。

でもってこのギルド証、本人の身分証明書にもなるらしい。

なんでも、特殊な技術で偽造も複製もできないんだそう。

ということで、このギルド証を見せれば本人だと証明できるのだ。


「ほ、本当ですね。確認しました。

助けていただき、本当にありがとうございましゅ!」

また噛んだ。

おい、顔真っ赤になってるぞ大丈夫か。


「ま、いいや。

では、国王陛下のもとへと帰りましょうか」

「へ?」



僕は姫様の手を取って、王様のもとへとテレポートした。

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