第三話 新任教師と動物達より受難その1
少し長くなりそうだったので二分割しました。
今僕はアルベール学園基本過程科クラス5校舎第一学年教室という仰々しい名前の所にいます。
この学園ではクラスごとに校舎が分かれていて、5つの校舎とその他共有施設群からなっています。
というのもクラスによって必要な設備がかなりかわってくるからというもので…
例えばクラス2と5は戦闘訓練場が必要だがクラス3や4は必要ないとか、クラス1と2には礼節室という主に淑女に必要な教育施設とか…
クラス5には冒険訓練用のダンジョンとか…
そんな理由により敷地や校舎は大きさはかなり異なっています。
1番大きいのはクラス2でしょう。
人気のクラスということもあり大人数でも対応できるよう用意されているからです。
次はクラス1だろうか豪華絢爛というほどではないのだけど王城の一部を質素にして組み込まれているらしいのでそれなりのおおきさになっています。
その次がここクラス5です。
冒険者としての必要な設備は多くいろんなものを追加して行ったため継ぎ接ぎだらけになってはいますがその分設備はかなり充実しています。
4番目はクラス4…でしょうか?
魔術の実験施設など多々な研究設備が必要なためというのと商業実習用の設備など多彩である。
最後はクラス3ですね。
まぁ特に特別な設備はない。
あるのは礼節室やお茶会用の庭ぐらいのものだ。
全体的に数の少ないクラス1や5が3や4より大きいのに何やら不満のある人もいるらしく毎回増改築や予算会議の度に大揉めするそうだ。
さて今それは横に置いておきます。
そんなわけで少し広い教室に15人だけの生徒となると少しガランとして見えてしまいますね。
見渡すとヒューマンが9人内3人は貴族ですね…他は獣人4人にエルフ2人と言った感じですか。
特に身体の大きな種族はいませんし、5歳児15人にこの教室は広過ぎるはずなんですよね…
えぇ本当に…15人なら
まぁ今は教室は30匹近い動物が縦横無尽に走り回っていますので流石にガランといったようには見えませんけど。
外を見ると教室に入れなかったのか廊下や校舎の外にまで動物達が溢れかえっていますね。
「これ誰が連れてきたのでしょうか?」
さすがにもふもふわふわふわな状態のままでいいはずもなくせめて教室からは出してもらないといけませんね。
すこし聞いて見ますか…
と教室にいる生徒達をぐるりと見渡すとスッと1番真ん中より少し右側に座っていた少女が手を上げた。
見た目は5歳の平均的な身長、長くキレイなエメラルドグリーンに輝くの髪を頭の後ろで結っていてぱっちりと開いた金色の目とキュッと上がった眉とのバランスが絶妙的なかわいさを演出しています。
「妾じゃな」
「そうですね…普段の授業なら別に、この子達がいてもさほどのことはないのですが今日はまだ登校初日ですのでせめてこのHRの時間だけでも教室の外でまっててはもらえませんか?」
「別に妾が連れてきたわけではない。こやつらが着いてきただけじゃ。」
着いてきただけ…ですか
このまま空気のまま自己紹介はまずそうです。
他の子達もおびえているのでちょっとでってもらっ…
「ちょっと!ルルなんでこんなに眷属連れてきちゃったのさ!」
「だ・か・ら!妾が連れてきたわけじゃないと言っておろうが!」
「それでもいつもの命令とかで着いてこないようにすればいいでしょ⁈」
「妾はお主に着いてくと決めた時に守護者をやめたのじゃ!だからこやつらに命令もなにも聞く理由はないのじゃ!」
「二人ともケンカは止めようね。」
僕が少しばかり動物達に出てってもらうようにお願いしよとしたら横合いから小さな男の子が女の子に詰め寄った。
僕はすぐさまケンカしそうな二人を抱え上げ男の子のことを観察します。
男の子を金色の髪を耳の辺りで切りそろえていてすこし弱気そうな瞳がこの子の人の良さをみせるのと同時に仕草は周りよりも大人びていてすこし…ういている。
「とりあえず名前もわからないし、まずはみんなの自己紹介してから改めて注意するよ。
だから二人とも座って。」
「「…はい」」
さすがに始業初日にケンカはというのはいただけない。
二人は反省したのか少し肩を落とすと自分の席についた。
「まずはみんなに冒険してもらいましょう。」
いきなりキャラ出てきましたが後でちゃんと紹介いれるのでこんな奴が出てくるんだなぁと思って流してください…本当はこの後すぐに紹介はいる予定だったのです。
流石に15人紹介は長くなりすぎました。
すみません…そうしようと思ってたのですが急遽自分のモチベーションと読んでて面白くないという理由により次回冒険+自己紹介+生徒視点でいきます。
それに伴い3話修正しました。
本当にすみません。