ゲームの世界へ
<5分前になりました、スリープモードを解除します>
目を閉じて開けたら5分前なってた。
寝てたって感じじゃないな、少し残念だ。
ログイン待機状態にしてしばらく待つ。
待つだけだと5分って長いんだよな。
<ログイン可能時間になりました、Heroes Guild Onlineの世界をお楽しみください>
<なお今回はログイン時の混雑を避ける為にログイン位置はランダムに設定されています、ご了承ください>
ランダムってなんだ。
疑問に感じた瞬間目の前が白く明るくなり、身体が宙に浮いた感覚がする。
ここはどこだ。
どうやらどこかの建物の前らしいのだが。
確か町中でログインした場合は町の中央にあるモニュメント勇士の像の近くに出るはず何だけどな。
周りを見回していると急に光が集まる場所があった。
ある程度集まるとそこには自分と同じプレイヤーが現れた。
なるほど、そういうことか。
考えてみたら当然だ、初日にプレイヤーが一斉に同じ場所にログインしたら混雑なんて表現では済まされないことになる可能性だってあるからな。
最初のデスがログインした直後にプレイヤーで圧死、しかも死に戻りも同じ場所に出るため出た瞬間また圧死なんて笑い話にもならない。
もっとも町中はプレイヤー同士での攻撃は出来ないからそんな事態にはならないだろうけど。
それでも窮屈な経験する事になるのは間違い無いな。
Mapを開いて現在地を確認、ダイ達との待ち合わせ場所も確認。
少し離れてるな、急ぐか。
待ち合わせ場所にしていた、雑貨屋前に行くとすでにダイがいた。
アイツも容姿はデフォルトか、盾を装備してる以外は特に自分と変わった所がないな。
しかしあの背の高さは目印だ。
「すまない、待たせたか」
「いや、こっちも今着いたとこだよ。ってなんか待ち合わせしてた恋人みたいな会話だよ」
変なこと言うな近くを歩いてた女性がものすごい勢いでこっちを見たじゃないか、若干鼻息が荒いぞ。
「ミニコはまだみたいだな」
「そだね、離れた所にログインしたのかな。それとゲーム内ではプレイヤーネームで呼び会おうよ」
「わかった、俺はセンって名前にした」
「セン?チュウセンとかチュウヤとチュチュウって名前にするかと思ってたよ」
なんだそのネームセンスは、それとチュウを連呼するからさっきの女性がまたこっちを見てきたぞ、鼻息だけでなく目も血走っていて怖い。
「中央でセンだ、お前はどうなんだ」
「名前はモンドだよ」
「?それこそダイってあだ名と関係無さそうだけど」
「ダイヤモンドのモンドだよ。目標はプレイヤー1の防御力だからね」
防御力ね、珍しい所に目を向けるな。
「防御か、それで戦盾士に成ったわけか。その盾も職業選択での初期装備か?」
「違うよ、この盾はグロウ・シールドって言って。コンバートアイテムだよ」
何だ、コンバートアイテムって?
疑問に思ったので質問してみる。
「テスターはβ時代に使ってた装備やスキルを一つだけ引き継げるんだよ、もちろん強力過ぎるのは無理だけどね」
「ってことはテスターの時に使ってたのか?」
「そそ、グロウ・シールドはその名の通り成長する盾でレア装備なんだよ。一定の条件やアイテムを与えると防御力が上がったり、特殊スキルが使えるようになるんだよ。今は初期化されちゃってるけどね」
テスター特典か、そんな話をしていると通りの向こう側から杖を持った背の小さい女の子がやって来る。
「お待たせしたみたいね」
「そうでもないよ」
「ああ、気にするほど待ってない」
ミニコが合流してきた。
キャラクタープロフィール
・モンド(ダイ)
・戦盾士
主人公の幼なじみで親友
高校一年にして身長180cmを越える
高い身体能力で運動部系の助っ人などをしているが
本人は運動よりもゲームのほうが好き
成績は下から数えた方が早い




