リベンジ2 サカイの大森林へ
ここで改めて二人のことを紹介しておこう。
最初に着いた女の子がクノイ。
短剣を主に使う剣士でスイの親戚らしい。
くノ一に憧れているらしくスキルの構成もそうしているとか。
次に来たのがトイス。
弓士の少年で元々別のVRMMOでのレトの知り合い。
そのVRMMOに飽きてきたところでレトから声を掛けられてHGOに移ってきた。
「今日は自分がついて行くことになったから、よろしく」
「よろしくッス」
「よろしくでーす」
一応自分が引率の立場なのでPTリーダーになってギルドカウンターからクエストを受注する。
スイから勧められたのはサカイ大森林でブロックアントを100匹討伐するクエストだ。
ブロックアントはアリ型の魔物で1匹1匹は弱いが最低でも10匹で群れを成している。
このブロックアントを100匹討伐するクエストだ。
このクエストの100匹討伐は最低限100匹なのであって、それ以上討伐した余剰分もちゃんとポイントに反映される実入りのいいクエストである。
「じゃあクエスト受けたから向かうけど何か忘れ物あるなら露店通り寄っていくよ」
「大丈夫ッスよ」
「もんだいなしです」
北門を抜けてサカイ大森林に到着、しかしここで問題が起きた。
「ブロックアントってどの辺りにいるんだ?」
「たしか森の東側ッスよ」
「あれ?西側じゃなかったっけ?」
考えてみれば3人共HGO初心者で色々情報が足りないんだよな。
仕方が無いのでRUクエ中のモンドにTELを送り聞いてみる。
「東側に居るってさ」
「よし!勝ちッス」
「まけたー」
何の勝負してるか。
森に入り目的地に向かう、その途中での出来事――――
「お、ラッピングバードが居たッス」
トイスの放った矢がラッピングバードを撃ち倒す。
ミニッツと違い流石本職といったところか、あっさり倒してしまった。
命中率が違うね。
「ラッピングバード討伐のクエでもよかったッスね」
「それだと君しか稼げないでしょうが」
藪の中からウサギが顔を出している。
「あ、ウサギだかわいいー」
「あれはたしかサカイホッピングラビットって魔物ッスよ」
「うわああぁ、攻撃してきたー」
なんというかこの二人って普通だな。
HGO初めてまだ日は浅いけど知り合った人達はなぜか個性の強い人達ばっかりだからな。特に4人娘。
このふたりの普通さ加減に癒やされるよ。
「センさんどうしたッスか、もうこの辺りッスよ」
「あぁ、そうか。どの辺りにいるかな」
「それなら任せるッス、敵性探知」
トイスがスキルを発動させる。名前からして索敵スキルか。
「あっちに10匹ほど固まっているッス、たぶんブロックアントッスね」
「今のスキルは種類まで分かるのか?」
「いや、分からないッス、ただ上位のスキルになればそういうのもあるみたいッスけどね」
トイスの示した場所に行くと予想通りにブロックアントが群れを成していた。
ブロックアント、中型犬ほどの大きさのアリでなぜか頭と胴体部が四角くブロック状に成っている。
弱点看破発動、火属性弱点か、あまり関係なさそうだな。
「よし、行くか」
「りょうかいッス、先制は任せてほしいッス。衝撃矢」
トイスの放った矢が真っ直ぐ飛びブロックアントの1匹を串刺しにして倒した。
「いっきまーす、刺突刃」
クノイの短剣が他の1匹を倒す、どうやら出遅れたみたいだな。
もっとも今回はふたりになるべく倒してほしいから少し手加減気味に戦わないといけないな。
ウルフも呼び出さないでおこう、間違って止め持ってかれるかもしれない。
暗闇剣を振るいブロックアントに攻撃を加えていく、なるべく止めは差さずに二人に回しながら戦っていく、それでもブロックアントは弱いらしく10匹居たブロックアントを全滅させる事が出来た。
「楽勝ッスね、次探すッス。敵性探知・・・あっちに居るッス」
そうやって群れを4つほど全滅させ次の群れを探そうとしたところでトイスが怪訝な顔をした。
「トイス、どうかしたのか?」
「・・・あっちの方なんッスけどね。大きな群れがあるッスよ」
「大きな群れ?」
「そうッス、40匹ぐらいかな移動してるみたいッス」
「ん?それって・・・」
「ちなみにこっちに向かって来てるッス」
それってもしかして、あれかな。




