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Heroes Guild Online  作者: ムムム
もうひとりの封札士
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もうひとりの封札士5 道中

 東門が見えてきた。

 あの辺りに3人目の子が居るのかな。


「いたいた、マリちゃーん」


 アンズが目的の人物を見つけたらしく声を掛けている。

 もしかしてあの全体的に黒い子がそうなのかな。


「フフ、よく来たわねこの絶望の門に。この門を潜るには全ての希望を捨てるしかないのよ」

「え?そうなの」


 変な子がきたなー。

 初対面からいきなり飛ばしてきたよ。


「そうこの門こそかの有名な・・・どちら様?」


 こちらを見て素に戻ったようだ。

 友達が知らない人を連れてくればそうなるよな。


「今日一緒にPTを組むことになったセンだ、よろしく」


 リンドウを引っ張って向こうに行ったぞ。


「ちょっとリン、聞いてないわよ人連れてくるなんて」

「えへへ~驚くかと思って~」

「驚くかとじゃないわよ。お陰で変な恥書いちゃったじゃない」


 いきなりで面食らったけど中身は普通の子っぽいな。

 初対面の人が居るのに痛い発言しちゃったわけだからな、それは怒るよ。

 お、戻ってきたな、改めて自己紹介かな。

 ん?構えたぞ。



「深淵なる闇の知識の探求者にして禁断の魔術の使い手、そう我こそが大魔術師ローズマリー!・・・・・・決まった」



 ええええええ!?

 いきなりなに言い出したのこの子。

 あれか恥書いたって変なこと言った事じゃなくて地味な登場になったことを言ってるのか!


「うふふ~マリちゃんって面白いでしょ~」

「マリちゃんかっこいいよ!」


 原因この子達だな。

 どうもこの二人が調子に乗せてるみたいだ。

 リンドウはおっとりとした口調だが毒舌で腹黒い。

 アンズは逆に純粋だが感覚が子供っぽい。

 ローズマリーはまだ会ったばかりだが中二病だとよくわかる、邪気眼ってやつかな?

 こうなると最後のひとりも残念な感じの子かもしれない。


「それで今日は4人で地獄の森へ足を踏み入れようとするのかしらね。ふふふ、怖い物知らずだこと」

「大丈夫ですよ~センさんは強いですから、みんなのこと守ってくれますって~」

「PTは組むけどさっき言ったとおり角が集まったら抜けるからな」

「そしてすぐ戻ってまた組んでくれるのですね~」

「はい!ありがとうございます」


 勝手に決めるな、返事もするな。

 まあそのつもりではあったけど決めつけられるとな。


「戻ってきてくれないのですか?」

「わかったから泣きそうな顔するな」


 女の涙は反則だ。


「もう森に行くぞ、こっちは時間が無いんだから」

「はい~」

「わかりました師匠」

「さあ、地獄の蓋を開きに行くわよ」


 不安だ・・・




「そういえば先ほどの約束なのですが~」

「約束?」

「封札のスキルを教えて頂く約束ですよ~」

「ああ、そうだな。まずウルフの種明かしからするか」


 そうしてウルフの魅了と呪術剣のことを説明する。


「そんな方法が有ったのですか~」

「師匠すごいです」

「これこそ深淵の知識なのかしら」

「そんなに凄いことじゃないぞ」

「いえ~充分すごいことですよ~おひとりでここまでお調べになるなんて」


 褒められるのはうれしいけどここは訂正しとかないとな。


「ひとりじゃないよ、幼なじみ達が手伝ってくれたんだ」

「ふ~ん」


 リンドウが顔をのぞき込んでくる。

 なんだ?


「センさんっていい人なんですね」

「はい!師匠はすごい人です」


 だから君が返事をするな。


「という事はあのスキルの封印も幼なじみさん達と発見したのですか?」

「いや、あれはぶっつけ本番。うまくいって良かったよ、かなり分の悪い賭だったからな」

「え?あれはわかっててやったんじゃないんですか?」


 驚いてるな、唯一変わってないのはローズマリーぐらいか。

 まあPVPを見てなかったから話が分かってないだけなんだろうが。


「ああ、スキルが封印出来るかも知れないってのは考えに有ったけど。検証を手伝って貰ったときはうまくいかなかったんだよな」


 実際に封印の検証していた時にヤクミチも含めた3人にも手伝ってもらった。

 モンドの場合攻撃用のスキルが斬撃スラッシュのみでこれは封印出来なかった。

 ミニッツの呪術も杖の先から何かが飛んで行くというわけではなかった。

 ヤクミチの幸運上昇ラックアップはそもそも見えなかった。


 つまり3人とも目視出来る遠距離攻撃スキルを持って居なかったんだよね。

 そのため遠距離スキルだけ検証をしていなかった。

 なので銀太次郎が飛斬エアスラッシュを使った時はまず見極める必要があった。

 その結果ターゲット出来ることが解ったので実戦で試して見たわけだ。

 そして結論としては遠距離を飛ばしてくるスキルなら封印対象に出来るだろうと結論付けた。

 もっと他のスキルも試してみたいけどね。


 ってことを説明したら3人とも口を開けた状態で呆けてしまっている。

 そんな変なこといったかな?


「何というか~規格外?それとも変人?」

「師匠すごいです!」

「これは深淵の知識探求のいいパートナーが決まったかも知れない」


 妙にキラキラした目でこっちを見てくる3人。

 なんかおかしな事言ったかな?

キャラクタープロフィール

・アンズ

・封札士

・4人娘のひとり

 好きなアニメの影響で封札士を選ぶ

 現在センに弟子入り中

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