閑話２ 放課後
今回はリアルの話です。
昨日のミニコの電話は健二おじさんのプレゼントを買いに行こうというものだった。
ミニコが品物を選び自分がお金を出す、確かにそんな約束してたような。
月曜の放課後。
学校帰りにミニコと駅前のデパートに向かう。
ダイは野暮用が有るとかで学校が終わると共に姿を眩ませた。
なので久しぶりにミニコと二人にで買い物をすることになった。
「健二さんにプレゼントって何か考えてるのか？」
「正直に言えば何を買えばいいのかわからないのよね、だからチュウタにも手伝って貰おうと思って」
贈り物か、健二さんは確か２０代後半だっけな。
自分が１０年後何を欲しがるだろうか考える。
「まあ健二おじさんならなに送っても喜んでくれるでしょうけど」
「そんな適当な」
「適当じゃないわよ、ちゃんと心は込めるわよ」
普段健二さんどんな扱いか気になってきたな。
「普段？キチンと相手してるわよ。おじさん大好きって笑顔で言ってあげるとお小遣いくれるのよ」
この幼なじみは見た目可愛いのになかなか腹黒なところがあるんだよな。
基本無表情なだけにたまに見せる笑顔は反則だ。
健二さんもその笑顔に負けた一人だ。
クラスでもマスコット扱いだし噂ではファンクラブ的なものまで存在するとか。
「取りあえず服が良いかしら」
「そうだな、変に凝ったものより普段から使える物なんかが良いかもね」
デパートの６階にある店舗「シロユニ」に到着。
服を選ぶなら確かにここだろうけど。
「ここの服だと安すぎないか？筐体の金額半分のだとしても１０着は買えそうだけど」
「ここだけじゃ無いわよ、後で服に合いそうな小物類も探すわよ」
なるほどね、それでもまだ余りそうだけど。
「余ったら奢りなさい、たしか４階に喫茶店が在ったでしょ」
この幼なじみは余さず使い切るつもりのようだ。
シロユニで健二さんに合いそうな服を探す、前に会ったのはたしか正月だったかな、元気にしているだろうか。
「あら、この服なんてチュウタに似合いそうだけど試着してみる？」
「今日は健二さんの服を買いに来たんだからそれは今度ね」
「今度・・・そうね次にいっしょに来たときにしましょうね」
結局健二さんに似合いそうな服を３着ほど買って店を後にする。
次に来るのはアクセサリーショップだ。
「流石に女の子向けぽい店みたいだし健二さんに合うのはないんじゃないかな」
「そうでも無いわよ、そこはセンスの問題だからあなたは待っててもいいわよ」
この店では役に立てそうにないな。
店内を見回すとやはり女の子が多いなあっちの方は中学生ぐらいの女の子が４人集まってる。
「あら～今日ヒナちゃん入れませんの～」
「ごめんね始めたばっかなのに、どうしても外せない用事でさ」
「ふふふ、地獄の番犬との決闘ね。わかってるは生きて必ず戻りなさい」
「ふええ、ケットウなのヒナちゃん大丈夫？」
なんか一人変な子が混じってるけど気にしないでおこう。
「お待たせ、買ってきたわよ」
「待ってないよ」
「そう・・・」
ミニコの視線が先ほどの女の子たちに向かう。
「どうやら暇はしてなかったみたいね」
「待て何か勘違いしてないか」
「別にあなたがどういった視線で女の子を見ていようと私には関係ないのだしね」
「やはり勘違いしてるだろ」
結局説得するのに５分も掛かってしまった。
その後喫茶店でお茶とケーキを奢る。
「この店のモンブランは有名なのよ、一度食べてみたかったのよ」
「見た目からしておいしそうだな」
俺はショートケーキにしたけど定番すぎたかな。
視線に気付いたミニコがフォークで一口分切り分け前に出してくる。
「一口だったらいいわよ。その代わりそっちのケーキも一口ちょうだい」
切り分けたケーキを皿に置かずにいる、そのまま食べていいのだろうか。
少し恥ずかしいが好意を無にするわけに行かないのでそのまま口にする。
「ホントだ美味しいな」
「今度はそっちのちょうだい」
前に乗り出しながら口を開けている。
今度はこっちをやるのか。
「ショートケーキもおいしいわね」
口に付いたクリームをなめながらの感想。
この幼なじみは色々自覚が足りないようだ。
その後ケーキを味わいながら談笑して買い物を終わらせる。
「私はこの後健二おじさんのところに寄っていくわ、今日は久しぶりの休みだって浮かれてたから」
「おう、じゃあＨＧＯにインするのは遅くなるか」
「もしくは入れないかね」
ミニコと別れて家に帰る。
さてと課題終わらせてＨＧＯにインしますか。
