プロローグ2
※ある少女の独り言
計画の第一段階は成功ね。
おじさんには悪いけど、ゲームの話をすれば用意してくれるのはわかってた。
後は筐体をチュウタの部屋に持って行って話をするだけね。
お金を用意してくれるのはチュウタ何だから一緒に買い物に行きましょうって。
これはあくまでも贈り物探しであってデ、デデ、デートって訳じゃないんだし。
気軽に誘えるわよね。
とりあえず着替えて・・・
あれ?もしかしてチュウタの部屋で二人っきりになるのかしら。
チュウタの事だから筐体貰うだけで帰されるわけないわよね。
多分部屋に上げてもらってお茶位は出るわよね・・・
どうしよう流石に心の準備が、いえ落ち着きましょう。
相手はあのチュウタよ、散々アピールしてるのに全然気付かないチュウタよ。
いつも通りの態度に決まってるわ・・・・・・泣いてないわよ。
兎に角何時も通りに行けばいいのよ。
・・・シャワーぐらいは浴びたほうがいいかしら。
「何でお前が俺の部屋に居るんだ」
「何でって設定手伝ってやろうと思ってな」
「別に設定ぐらい簡単に出来るだろ」
「まあね、手伝いは建前だよ」
そう言いながらダイは鞄から紙の束を取り出した。
「HGOの攻略サイトの写しだよ」
「それこそ別に必要ないと思うが」
俺の部屋にもPCは有るからね、別に紙の束にして持ってこなくても。
「ふっふっふっ俺を誰だと思って居るのだ、HGOのβテスターだぞ。つまりサイトに載ってないような情報も持ってるってわけだ」
なるほど、確かにサイトに載ってないもしくは敢えて載せない情報何かもあるのか。そうゆう事なら聞くだけ損はないか。
「なら話はミニコが来てからにするか」
ピロピロピロピロピロピロ
「チャイムの音だ、ミニコが来たかな」
「相変わらずチュウタの家のチャイムは音がおかしいね」
「母さんに言ってくれ、あの人の趣味だ」
ドアを開けるとそこには大きな箱を抱えた少女がいた。
「持って来たわよ、相変わらずチャイムの音がおかしいわね」
ミニコよ、お前もか・・・
「ありがとな、重かったろ持つよ」
「はい、確かに渡したわよ」
「部屋上がって行きなよ、お茶位だすよ」
「!」
今一瞬ミニコの肩が震えたような。
気のせいかな。
「ダイも来てるぞ、なんかHGOについて話たいみたいだぞ」
「・・・・・・そう」
あれ?明らかにテンション下がってるような。
幼なじみとは言え女の子の考えてる事は解らないな。
「ミニコ来たね、ゆっくりしてきなよ」
「お前の部屋じゃないだろ」
「お邪魔するわ、チュウタの部屋に入るのも久しぶりね」
勝手知ったる他人の部屋とばかりに寛ぐふたり。
「とりあえずお茶の用意してくるよ」
「手伝うわよ」
「いいよ、すぐ準備出来るから。座って待ってて」
「それじゃ、こっちの準備も進めとくよ」
ダイは既に箱を開けて筐体の準備を始めている。
この調子だと設定はすぐに終わりそうだな。
「はい、設定終了」
「早いな、もう終わったのか」
「2回目だからねってことで・・・」
紙の束を持ちながらダイが宣言する。
「ダイ先生のHGO説明会。はっじまるよー」




