森へ 4 呪術付与
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ありがとうございます。
「ヤクミチなんで音爆弾持ってるよ」
「たまたま露店通りで素材がそろってな、1個しかない奥の手だ」
「とにかくここを離れましょ、またゴブリンに襲われでもしたら対応出来そうに無いわ」
ミニッツの意見に全員一致で賛成、すぐに安全な場所まで引き上げることになった。
しかし音爆弾はゲーム的に危なすぎないか?
まだ頭がクラクラするぞ。
「素材は回収させてもらう、町に戻ったら早速作らせて貰うぜ」
羽は全てヤクミチに渡すそれ以外の素材は各自振り分ける。
羽の分の代金を払おうとしたが、
「私はいらないわよ、それより後で話しがあるの」
「俺もいらないよ、その代わり結果だしてよ」
「俺はちゃんと報酬頂くぜ、そこは職人としてきっちりしとかないとな」
町に戻りヤクミチが作成に入る。
「30分ほど待ってろ」
そう言い残しヤクミチが場を離れる。
生産職専門のアイテム製作所が在るとかで、そこで作れば成功率も効果も上がるらしい。
「それじゃ、俺も露店でも見てくるよ。お二人でごゆっくりね」
モンドも離れたためミニッツと二人きりになる。
そういえばゴブリンのせいで話が中断しちゃったけど、何か言いかけてたよな。
「ミニッツ、話ってなに」
こちらから切り出してみる。
ミニッツは二人きりになると急に黙り混んだり、何か云いたい事があるのは解るんだけど云って来てくれなかったりと妙な癖がある。
こういった時はこちらから促すのが良い。
「そうね、伝えたいことが2つあるわ」
「2つ?」
「ええ、まず1つはあなたがやろうとしていることの応用よ。呪術付加って知ってるかしら」
「いや、残念ながら知らないな、呪術士のスキルだろうなってぐらいか」
「そうね、呪術士でもスキルを修得してる人は少ないでしょうね。なにせ呪術士が不遇職と呼ばれてる原因の1つなんだから」
呪術士が不遇と呼ばれてるのは付加士と比べられている事と成功率の低さだけで無かったのか。
「呪術付与スキルと言うのは武器に異常状態付与スキルを付けられるスキルなのよ」
「つまり攻撃したら麻痺したり暗闇状態になる武器になるってこと?」
「そうよ、効果もかなり高いわよ。威力にもよるけど一撃か二撃でほぼ異常状態になるのよ」
それだけ聞けば良スキルな気もするけどな。
「使いづらいのよ。まず効果時間は僅か10秒、時間になったら攻撃が当たってなくても効果は消えるわ」
「10秒か・・・」
「勿論防御されても駄目よ」
難しいけど出来なくはないよな。
「それとスキルかけるには呪術士が武器に接触してないといけないのよ」
それはアウトだな後衛職の呪術士に前線まで出てこいって事かよ。
しかも受ける側も武器に触らせてから攻撃すると言うのはやりずらいだろう。
「それは物凄く使い勝手の悪いスキルだね」
「ええ、でも封印と合わせた場合どうなるかしら」
使い勝手が悪く効果時間も短いスキルと封印か・・・あ。
「気付いたようね。あなたの武器に付与した状態でそれを封印した場合その効果は半永続的に続くのではないかしら」
「試す価値はある、いや試すべきだよな」
「そうよね、それではスキル屋に向かいましょう」
ミニッツと二人でスキル屋に向かう。
そういえば云いたい事が2つだったよな。
「ねえ、ミニッツ。もう1つの伝えたい事ってなに?」
「そ、それは後でにして今はスキル屋に向かいましょう」
何だろう?
スキル屋に着いて早速ミニッツは呪術付与を購入した。
ついでに俺も最大MP上昇と斬撃を購入しておく。
斬撃は初級戦士職スキルで通常攻撃の1.5倍のダメージを与えられるスキルだ。
モーションもそのまま通常攻撃と同じなので使い勝手がいいスキルである。
これでスロット5穴全部埋まった。
ランクが上がれば新しいスロットが空くからそれまでは新しいスキルは買わなくていいかな。
「そんなことないわよ、後々使うスキル何だったら付け替えたりしてLvを上げておくべきじゃないかしら」
ミニッツにお叱りを受けてしまった、でも今のところ必要そうなの無いんだよな。
それこそランクが上がって新しいのを買える様になってから考えよう。
「こっちは準備出来たわよとは言え買ったばっかりでlv1。使えるスキルは付与暗闇しか無いけどね。それでいいかしら」
文句なんて無いよ。
ロングソードを取りだし封印の準備をする。
「行くわよ、付与暗闇」
「封印」




