ゲームの世界へ8 薬士
町に到着。
まずはヒーローズギルドに向かいクエストを受ける。
受けるのは当然ウルフ素材の収集系それと残しておいたスライム素材消費する。
お金を集めて向かう先は露店通り。
別に正式名称ではないのだがプレイヤーの間ではそう呼ばれている。
生産職が自作の装備品を売っている露店を多数出ていることが理由だ。
並んでいる商品からお目当てのものを探す。
探しているものとは<魅了玉>だ。
読み仮名通りモンスターを魅了状態にするアイテムである。
封札に関して一つの仮説を立てる。
封印した場合、対象物はそのままの状態で維持されると言うものだ。
つまり変化しなくなると考える。
これなら破壊不可属性にも説明が着きそうだ。
スライムで試した超回復は治ってるのではなくて、戻ってるっと表現するのが正しいのかもしれない。
ウルフも攻撃されて起きたがすぐに気絶したことからも説明が出来そうだ。
それならばこちらに有利な状態にして封印した場合どうなるか。
具体的には魅了状態にしたモンスターを封印した場合だ。
それを知る為に<魅了玉>が必要なんだけど。
売ってないな。
考えてみればまだ初日だ、そこまで商品が揃ってる方がおかしいか。
確か雑貨屋にも劣化版が売ってたけど、あれ成功確率3%だったよな。
どうしょうかな。
困って居たら後ろから声をかけられた。
「そこの兄ちゃん、なんか探してるのかい。相談に乗るよ」
振り向くと露店をしている男がいた。
「欲しいものが有ったら言ってくれ、安くしとくよ」
威勢のいい掛け声を掛けてくるので露店を見てみる。
回復薬を中心に消耗品が並んでいる。
「薬士か」
「正解、薬士のヤクミチってんだ。探し物は有ったかい」
「いや、残念ながら無いみたいだな」
「そか、そりゃ残念。でも探し物ってのは消耗品かい」
「なんでわかった」
「うちは消耗品しか置いてないんだ。それだけ熱心に探してるなら探し物は消耗品ってことになる、簡単な推理だよアケチ君」
誰がアケチ君だ。
「欲しいもの有るなら言ってくれ、作れる物なら作るぜ。もちろんお代は頂くけどな」
「しっかりしてるな、だが出来るなら助かる。ほしいのは<魅了玉>だ作れるか?」
ヤクミチは少し考えるような素振りを見せて。
「無理だな、作ることは出来るが材料がない」
「材料があれば作れるのか?」
「ああ、パッティの森の中頃に出る虫食い蜂ってモンスターから採れる素材で魅了羽ってのが必要だ。それがあれば作れるぜ」
パッティの森か、二人が狩りに行ってる所だな
「知り合いが今パッティの森で狩りをしてる筈だ聞いてみる」
「本当かい、それなら問題なく作れそうだ」
モンドに連絡を取るためTELをしてみる、TELはフレンド登録した場合使えるシステムだが。
<モンドはログイン状態にありません>
ミニッツもログアウトしていました。
キャラクタープロフィール
・ヤクミチ
・薬士
・センが露店通りで知り合ったプレイヤー
威勢のいい掛け声が特徴
金儲けに余念がない




