プロローグ
最初はリアルが続きます
「チュウタ、ゲームやるぞ」
「は?」
学校の授業もホームルームも終わり後は帰るだけとなったところで幼なじみのダイが声を掛けてきた。
「ダイ、何言ってるんだ?」
「何って、ゲームの誘いだよ」
逆に何聞いてんだって顔された!
「ゲームは分かったから「おーミニコ来たか」人の話を聞け!」
扉の方向を見ると幼なじみその2ことミニコが居た。
相変わらず同じ高校生とは思えないほど小さいな。
逆に目の前にいるダイは平均的高校生の身長より頭ひとつ以上も大きいんだよな。
「ちょっとダイ、ゲームを用意したのは私なんだから私から誘うのが筋ってものでしょ」
「悪い悪い、嬉しくってさ。ホントは放課後まで待つのもツラかったんだぜ」
ここで説明しておこう。
俺の名前は中城修太でアダ名はチュウタ。
目の前の大男は高山大樹、アダ名はダイ。
後から入ってきた小学生に間違えられそうな少女は小杉翔子、アダ名はミニコ。
家も近かったことから良くいっしょに遊んでいたせいで大中小トリオなんて呼ばれかたしている。
「それで、一体何の話だ」
「ゲームの誘いだよ」
「ダイ、はしゃぐのはいいけどそれだと説明になって無いでしょ」
ミニコが少し呆れながらもフォローしてくれる。
「Heroes Guild onlineって知ってるでしょ、それを一緒にやりましょう」
やっと話が分かった、たしかダイの奴がβテスターをやってたVRMMOだったな。
「話は分かったよでも無理だろ」
「筐体なら問題無いわよ、私がチュウタの分も用意したから」
え?マジで?
手に入れるのがかなり困難なはず、だから俺も用意出来なかったんだが。
「一体どうやって用意したんだよ」
「健二おじさんが用意してくれたの。おじさんゲーム雑誌の編集者なのよ」
健二さんはミニコの叔父に当たる人でよく遊びに来てたりもする。
子供のころ一緒に遊んでもらったりもした。
ミニコに対して妙に甘いところがある人だったな。
「おじさんは私にサプライズしようとして用意くれたのはいいんだけど、私は自分で買ってたのよ。そのせいで一台余ってしまってね」
「俺はβテスターだから当然持ってるし、その一台どうしようかって話さ」
「当然貰ってくれるわよね」
正直に言えばほしい、元々ダイの奨めもあって買うつもりではあったし、でもな。
「確か筐体って高いだろ、貰う訳にはいかない」
「別にいいのよ、こっちも貰い物な訳だし。どうしてもって言うなら私が買った分の半分でもお金払ってもらえばいいわよ」
「おいおいミニコさん、貰い物で金取るのかよ」
「ダイは黙ってなさい、それでそのお金でおじさんに何かプレゼントでもするわよ。そうすれば丸く収まるでしょ」
流石ミニコ、見事な大岡裁きだ
「そうゆう事なら有り難く貰うよ」
こうして俺はゲームを手に入れた




