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メール

ぶっちゃけ、今までは学園での物語をほとんど書いてなかったな。つまり、ケイトと会っても会わなくてもこんなできごとはあったのだ。ということでケイトと会って何がおかしくなったのか書いていこう。

 学校で友達に突っ込まれたということもあるんだけどねー。そいつ曰く『ケイトと会わなくても別おきてたんじゃね?』てな感じだったと思う。一言一句合ってる保障はないが話の軸はあっているはずだ。そいつに一言、「こちとら考えるのに必死なんだよ!!」。

 話が筆者のことになってしまったな。じゃあ、学校でのことを話すとしよう。



 あれは確か入学式1週間後あたりのことだった。入学して1週間もたつとなんとなくだが話すやつも同じになってくる。いわゆるグループってやつだな。まあ、俺もそんな感じになっていたのだが。俺がつるんでたのは谷村と仲村である。両方『村』が入っている。関係ないことだが。

 しかし、例の深紅ケイトとか言うやつは、女子のどのグループにも所属していなかった。自分たちのグループの勢力を少しでも拡大させようと何人かの女子が話しかけるが、ほとんど「私興味ないから」で終わってしまう。ひどいときなんか無視しているときもある。まともにケイトと話すやつは恐らく俺だけであろう。そういう俺も女子でまともに話すやつなんかケイトぐらいなんだがな。


 飯の時間。俺は自分で作っている弁当をカバンから出した。周りには例のごとく谷村と仲村が陣取っている。仲村も俺と同じく弁当。谷村は購買で買ってきたパンをむしゃぼっている。後ろの席にいるはずのケイトは恐らく学食にでもいってるのだろう。

「あいつハーフなのか?」

 谷村だ。こいつ俺に聞いてきたのか?

「そうなんじゃねえの」

「お前そいつとなかよしだろ」

 俺は周りからそう思われていたのか。このくだらない話に仲村は自分は興味無いとばかりに飯を食っている。

「あいつ顔はいいけど性格がちょっとあれだよな」

 なんか演説を勝手に始めた。俺も仲村を見習い飯も黙々と食うことにした。

「でも俺の知ってる中では最高に顔がいいほうなんだよ…………」

 そのあと何を話していたかさっぱり覚えていない。


 飯を食い終わり席でボーッとしていると、ケイトがあからさまにいやな顔をして自分の席に座った。後ろから話しかけろオーラが出ているのは気のせいだろうか。しょうがない、気になるし聞くか。

「どうしたんだ?」

「どうしたもこうしたもない!学食で飯食ってると、私この髪の色だからかなんか変にチャラい先輩みたいなやつにナンパされるんだよ。もううっとうしくてたまらない!あんな先輩達なんか時期はずれの新型のインフルエンザにかかって苦しみ悶えるのが一番いいのよ!」

 終始怒りっぱなしだ。

「で、お前はそのチャラい先輩になんていったんだ?」

「あんたたちみたいなチャラ男には興味ない!って言ってやったわ」

「そりゃあ、ストレートな言い草だな」

「あんな奴等はそうでも言ってやらないとわからないのよ」

 昼休みの会話はそんなもんだった。



 それから二日後ぐらいであっただろうか。HRが始まる少し前にケイトに聞いたのだが、ケイトをナンパしたチャラい先輩達は今の医学でもいまいちわからない新型のインフルエンザらしきものにかかったらしい。ケイト曰く「バカね、あいつら」。


 そして、その日の夜のことであった。パソコンをやっていたら見たときも無いメアドからメールが来ていたことに気づいた。内容を見てみると『あなたの後ろの席の深紅ケイトに下手に手を出さないでください。あなたもこの世の中を壊したくないでしょう?もし、ケイトさんになにか動きをださせるようなことをしたら恐らくあなたもこうなるでしょう』ファイルがついていた。開いてみると、病院の隔離室のようなところで変にチャラい男たちががじんましんのような血のようなものをだし、苦しんでいるような写真であった。俺の推理が正しかったらこいつらはケイトをナンパしたやつらだろう。

 この時は当たり前であるがこれをいたずら程度にしか考えてなかった。

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