プロローグ
どうもみなさん、前書きとうことであまり多くのことは語れませんが、面白い小説ということを意識して書いております。あらすじ通り話が進むのか非常に不安でありますがそこは寛大な心で見てやってください。それでは本文へどうぞ〜
既に日は高く昇っており、大地にとめどなく光が降り注いでいる。芽吹いたばかりの葉にそれが反射し、青々しさを一層引き立てていた。辺りは何も無いただの平地で、所々に何本か木々が生えている程度だった。
そんな中ぽつんと一つの家が建っている。それは二階建てだが敷地が広く、周囲を茶色のレンガを積み上げて作った塀で囲まれている。
建物は真上から見るとほぼ長方形で、オレンジ色の屋根が目立つ。しかしそれ以外に飾り物などなく、素っ気無い印象を受けた。
その素っ気無い家の塀から数メートル離れた所には、倉庫のような建物があり、さらにその脇に三台ほど車が停めてあった。一台はジープ、もう一台は大型のトラック、そして最後の一台は小型の四輪駆動車だった。きちんと整備がされているのか古びた感じはしない。
倉庫から数歩行ったところでは、仲良く寄り添うように二本の木が生えている。それぞれの幹には布製のハンモックが結び付けてあり、その中で一人の男が仰向けで眠っていた。
短い黒髪に、端正な顔立ちの男は両手を頭の後ろに、目を閉じている。服装は長袖のシャツに深い緑色のストレートパンツという楽な感じだった。男は寝返りなどうつことなく静かな寝息を立てている。時折風が大地を駆け抜け、短い黒髪をかすかに揺らす。
空では数羽の小鳥が仲良く並んで悠々と飛び回っており、甲高い鳴き声を上げている。だがさらに上空を一機の飛行機が舞っていた。最初は豆粒ほどの大きさだったが、徐々に形状が明らかになっていく。それはつまりこちらに向かって接近していることを意味していた。
低翼単葉の機体、つまり両側に主翼が各一枚胴体の下面に接しており、表面を不気味さを漂わせる黒で塗られている。スマートなボディを持ち、二丁の固定機銃が両脇に備え付けてあった。両翼の機銃は取り外され、変わりにロケット弾を数発抱えている。
ハンモックで寝ている男はその飛行機の存在など気付かず、相変わらず静かな寝息を立てている。一方黒い飛行機はさらに接近を続ける。すると次の瞬間、右翼の下部に抱えているロケット弾がボシュッいう空気の抜けるような音と共に突然発射された。
ロケット弾はそのまま白い煙を上げながら直進し、男から百メートルほど離れた地点に着弾する。轟音と共に地面をえぐり、土や草を細かくして撒き散らす。
突然の轟音と揺れにようやく男は目を覚まし、慌てて立ち上がろうとする。だがここをハンモックの上と忘れていたのか、すぐに体勢をくずしに転がり落ちる。ドシッという鈍い音と共に一瞬男は呻き声を上げ、地面に無様な姿をさらしていた。
黒い飛行機はそんなことなどお構い無しに悠々と滑空を始め、着陸態勢に入る。数秒後着陸脚が地面に触れ、着陸の衝撃を吸収する。そのまま草や土を巻き上げながら数十メートルほど走行すると、エンジンとプロペラが止まり停止した。また辺りに静けさが蘇る。
今の状況をよく把握できていない男は、唖然とした顔で木に寄りかかりっている。手は地面に打ちつけた腰をさすっていた。 すると操縦席からゆったりとした動作でパイロットが姿を現す。飛行帽やマフラー、ゴーグルをしているので顔つきはよく分からないが、なかなかの長身だ。ふと飛行機に目をやると後部座席にも誰か乗っているようだった。ベルトなど外している姿が男の目に映る。やがてすべてのベルトを外し終えると、先ほどのパイロットとは対照的に勢いよく飛び出す。
パイロットが、降りる手助けのために手を差し伸べる。だが完璧にそれを無視し、自らの足で飛び降り見事に体勢を崩すことなく着地する。そしてそのまままっすぐに男の目の前に来ると、飛行帽やマフラーなどを全て取り去る。すると背中まで届く長い金髪が一気に零れ落ちる。それは風に揺れ、照りつける日光によってより一層輝きを増す。
「やっ! アル。元気だった」
金髪の女が元気のよい明るい声で話しかけ、男を見つめる。女の瞳は淡い緑色で、そこに男の顔が映る。寝起きのせいかなんとも情けない顔だ。
「……誰?」
男が目をこすりながらぽつりと言う。次の瞬間頭上に鉄拳が振り下ろされた。
どうでしたでしょうか?と言ってもまだこれだけじゃ良くわからないですよね。今後とも読んでいただけうると真にうれしい限りです。それでは〜