一章 二話
布団に入ってからどれくらい時間がったっただろうか?私は布団から再び出て、時計を見た。現在時刻午前7時前。
ちょうどいい時刻だと思い、立ちあがって部屋の隅に掛けてある制服を手に取った。しわ一つない、真新しい制服。紺のブレザー、シャツはピンク・緑・青と指定できるもので、スカートは千鳥柄のもの。
私がこれから通う高校を選んだ理由は、制服が可愛いからっていうこともあったりする。一番は親と学校側からの推薦だけど。
いろんなことを思いつめながら、私は緑のシャツを腕に通し、着替え始めた。Yシャツのボタンを締め終わって、ネクタイを取り、首に巻こうとする。
・・・
よく考えれば、ネクタイなんて結んだことがない。
どうしよう。辞書になんてのってないよね?
頭に『姉に聞け』と指令がきてる。でも、姉だけは嫌。というか、家族にこんなみっともないこと聞けない。聞いたら私は・・・・
――――コンコンッ・・・
悩んでいると、私の部屋のドアがノックされた。
姉。その人物しか思い当たらない。
私の姉、美貴がそっとドアを開けた。
「おはよう美夏ちゃん。」
いつもと変わらず、小学生のような笑顔で挨拶してきた。そして部屋に無断で入ってきて、そっと、ドアを閉めて私に近づいてきた。
「制服似合ってるね!緑・・にしたの?」
私は美貴を無視して、教科書とノートをかばんに詰めた。
――――――ネクタイはこいつがいなくなってからでもいいよね。
私がゆっくりと荷物をかばんに詰めている後ろで、美貴はベットの上に置いてあるネクタイが目に入った。
「ネクタイ・・・やってあげようか?」
ぴくっとした。
姉だからって、調子乗んないでよ・・・。
私は振りかえり、美貴の持っている私のネクタイを取り上げた。美貴は困惑に満ちた顔をしていた。
私は机に視線を戻し、ネクタイもかばんに詰め込んだ。
「美夏ちゃ・・・」
「五月蠅い。ネクタイぐらい自分でできる。出てって。」
「・・・ごめんね。朝ごはんできたから、降りてきてね。」
美貴はそう言って部屋を出て行った。話し方からして笑顔だったみたい。
美貴はいつもそう。私がどんなに冷たい言葉を発しても、わらって、今まで何もなかったかのように話しかけてくる。毎日、毎日。
私は美貴のそうゆうところが嫌い。あれだけ言われてどうして話しかける気になるのか、双子なのに何もわからない。
嫌い。
私はかばんを持って、部屋をでた。
こんにちわ、ゆいです。
ここまで読んでくれたお方、本当にありがとうございますっ
まだまだ私は初心者なので、アドバイス等、
よければお願いしますorz
感想もよければお願いします。
では。