表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Forever.  作者: ゆ い
14/43

二章 八話

感想、アドバイス等あれば

お願いしますorz



 その日、私は美貴が帰ってくるまでには泣きやもうと努力をした。けど、美貴と両親がその日家に帰ってくることはなかった。


布団にくるまっていたら、カーテンから日が差し掛かった。それがもう朝だと知らせてくれる。


 ・・・・学校、行きたくない


――――ピリリリリリ


携帯が鳴った。恐る恐る携帯を開くと、画面には非通知の文字。


ゆっくりと通話ボタンを押した。


「・・・もしもし。」


「美夏おはよ。美貴です!」


美貴だ。


「ごめんね昨日おばあちゃんちに泊まることになって。昨日の夕方くらいに電話したと思うんだけど切れちゃって・・・」


 ・・・もしかして、2度目の電話は美貴からだった・・・?



 私最低。



「大丈夫?今から帰るから今日は学校行けない。先生には連絡しとくから。美夏は行っておいで?」


「いっ・・・嫌!」


「え?」


思わず叫んでしまった。


昨日の事を美貴に言うべき?


どうしよう・・・


「・・・美夏?」


心配されてる。どうする?どうしよう?


言う?言わない?


――――プツッ!・・・ツーツー


電話が切れた。


あわてて自分の指を見るが、ボタンは触っていない。


非通知だったし、もしかしたら公衆電話からかけてカードきれたのかも・・・


悩んでいる間に電話は切れてしまったため、美貴に昨日の事を伝えることができなかった。


 今日学校に行かなかったら逆に美貴に心配されちゃうし、友達にも怪しまれる。


私は決心して、学校に向かった。



~~~~~~~~~



 私は恐る恐る教室に入った。教室を見まわしたが、いつもの風景と変わらない。


そして、友達の姿が見当たらない。


不思議に思った私は、取り合えず席に着こうとした。


―――――ガシッッ!


「美夏。」


掴まれた肩のほうを向くと、顔が険しい友達の姿。


 ま、まさか・・・・・


「ちょっときて?」


友達はそう言って私の腕を掴み、私は人気のない廊下に連れて行かれた。


「ねぇ美夏。昨日なんで美貴の家にいたの?」


友達が私の顔の目の前で訪ねてきた。それはもう、ものすごく怖い顔で。


私は何も答えることができず、その場につったっていた。


すると友達がため息をつき、私を突き飛ばした。


「なんで嘘つくの?美夏最低。」


そう言い放ち、友達は行ってしまった。



 『最低』



はじめてその言葉をだれかに言われた。


私たちが双子ということはばれてない。でも、ふいに涙が出てきた。


おかしい。昨日はばれることが怖くて怯えていた。


実際ばれてないはずなのに。


私は涙を拭いて、教室に向かった。


 もしかしたらこれから私は友達に無視されるのかもしれない。


 また、あの小学生の時のように。


 こうなったらもう美貴には相談できない。


 友達がそのことを知ったら私になにかしてきそうだから。


 じゃあ私は誰を頼りにすればいいの?


拭いたはずの涙が、込み上げてきた。


止めようとしても、零れてくる。何度も何度も。


どうしようもなく、私は1時間目ずっとトイレにいた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ