初めての恋人
その夜のことである。
「その後はご両親と少し話して、お暇してきた。エイダは来週、西で婚礼の儀を上げるそうだ」
「一件落着と言ったところですわね……。あなたは人気がありすぎて、妻としては心配なばかりですわ……」
「とは言っても、レアは全部知ってるじゃないか。それでも、不安なものなのか?」
「はい……。わたくしは臆病なのです……」
レアは足肉の煮物を食べつつ、付け合わせのサラダにフォークを伸ばした。
「そう言えば……、東の、ダイの家のヤッハを覚えていますか? 無事、婚礼の儀を上げたそうですわよ……」
「勿論覚えているぞ。そうか、結婚したか。ソニアが寂しがるだろうな」
俺は足肉の煮物を食べ終えて、パンをかじった。
「致し方ありませんわ……」
夜は静かに更けていった。
それから三日経ち、タゥはハヤタの家に向かっていた。
今日はジャックと三人でエッチする予定なのである。
「ケラソの家のタゥだ! ジュネに会いに来た!」
名乗りを上げ、戸板を鳴らす。
中から現れたのは、絶世の美少女であるジュネであった。
「いらっしゃい、タゥ。待ってたよーっ」
満面の笑顔を浮かべるジュネに笑顔を返し、タゥはセグを指し示した。
「乗ってくれ、ジュネ。町まで逢い引きしよう」
ジュネはすぐにセグに乗り、二人乗りとなった。
ぎゅっとくっつく所が愛らしく、可愛らしい。
タゥとジュネは、一時の逢い引きを楽しんだ。
「うわー、早かったねぇ。こんなに早く町まで着くなんて、僕びっくりしちゃったよ」
ニコニコしながらそう言うジュネは、セグの速さにすっかり興奮した様子だ。
頬を高揚させて言うさまは愛らしく、タゥはその銀色の瞳に口付けしそうになった。
道具屋に着き、ジャックに顔を出す。
「おーい、ジャック!」
「おっ、タゥとジュネか。分かった、例の件だな。店番交代しちまうから、待ってな」
ジャックは初老の男性と店番を交代して、こっちに出て来た。
背の高い、藍色の髪の男である。
色めき立つ娘達に手を振って、ジャックは合流してきた。
「どーもどーも。よし、ウラディカの泉に行こうぜ!」
タゥはセグから降り、手綱を引きながら、ウラディカの泉を目指す。
まだ町は祭の様相で、どこか浮かれており、裏通りにもぽつぽつと人出が見えた。
ウラディカの泉に着き、一階でジャックが面通しする。
速やかに二階に通され、入った部屋には、誰もいなかった。
革張りの大きなベッドに、簡素な椅子がひとつ。
「今日は部屋だけ借りたよ。それでいいだろ?」
「ああ、ありがとう、ジャック」
タゥが服を脱ぎ捨てると、ジャックとジュネも全裸になった。
ジュネは真っ白な肌をしていて、胸の尖りだけがぽつんと赤い。
そんな様がとてもいやらしくて、ジュネを押し倒し、胸の尖りを吸った。
ベッドに三人乗り、ジャックはジュネと口吸いしている。
やがて二人で両の胸を舐めると、ジュネは可愛らしくあえぎ声を上げた。
「あんっ、あんっ、あんっ、いい、あんっ」
しばらく舐めた後、ジャックが香油を取り出して、指を埋める。
俺はジュネの少し兆しているものを緩く扱いた。
やがて前立腺に触れ、ジュネは大きく喘いだ。
「あっ、あっ、あっ、タゥ、この人すっごい上手……っ、あんっ、あんっ、あんっ、ああいく、あああーーーっ」
「へへ、ほめられちまったぜ。さぁ、まずは俺が突いてやるからな? それにしても、本当に女みたいだな、ジュネ」
ぐいっと入ったジャックは、そのまま腰を振り始めた。
「あんっ、あんっ、いいっ、気持ち良いっ、あんっ、そこもっと突いてぇっ、あんっ、あんっ、あんっ、いっちゃう、あああーーーっ」
ジャックはジュネと共に射精した。
ぐったりとしたジュネを四つん這いにさせ、タゥは後ろから突き上げた。
断続的に喘ぎ声が聞こえる。
玩具を取り出したのは、ジャックだ。
突かれながら玩具で弱いところを攻められ、ジュネは早々と白旗を上げた。
「あんっ、あんっ、あんっ、いいっ、あんっ、ああいく、あああーーーっ」
タゥはジュネと一緒に射精した。
「じゃあ、次は俺な。上に乗って貰うぜ」
ジュネはふらふらとジャックの上に乗り、激しく腰を振った。
「あんっ、あんっ、あんっ、気持ち良いよぉっ、あんっ、あんっ」
やがて二人は同時に達すると、脱力した。
「ジュネ、おいで。正常位でやろう」
俺は優しくジュネを抱き寄せ、押し倒した。
ゆっくりと押し入り、腰を振る。
「あんっ、あんっ、タゥっ、いい、もっと突いて、あんっ、あんっ、あんっ、ああいく、あああーーーっ」
タゥはジュネと一緒に射精した。
「はぁ、はぁ、気持ちよかったぁ……。タゥ、僕の夢を叶えてくれてありがとう」
とびっきりの笑顔は何よりの返礼で、タゥもジャックも笑顔を返した。
ウラディカの泉を後にし、道具屋でジャックと別れた。
セグに乗って帰り道、ジュネはぽつりと呟いた。
「タゥが僕の初めての恋人だってこと、僕、大事にするよ。タゥに心配されないように、しっかりやっていくからね」
それは涙声だったが、タゥは「うん」と答え、振り返らなかった。
それが、ジュネとの別れとなった。




