伝言
日が暮れて日没、晩餐の時間である。
今日は、足肉の煮物と背中の肉のステーキ、作り置きのパンである。
じゅわっと脂が乗っていて美味な背中の肉を頬張りながら、タゥはレアの話を聞いていた。
「それで、あなた……。キリクに伝言を頼まれていた事があるんですの……。盗賊騒ぎのあるより前にキリクに申し伝えられていたのですが、伝えそびれていましたわ……」
「うむ。それは仕方なかろう。今聞く故、問題はない。して、キリクはなんと言っていたのだ……?」
レアはしゃくしゃくと葉野菜を噛み、こくりと飲み込んでから口を開いた。
「どうやら南に……尋常ではない美少年がいるそうなんです……。その花のかんばせは女と見紛う程であるとか……。彼は自分の性を疑問視していて、結婚も考えられないとか……」
「ふむ。結婚を考えられないとは深刻な問題だな。それで、その男は何を望んでいるのだ? 俺が助けられる事なのか?」
「男に抱かれてみたいそうですわ……」
「……は? ま、まさか俺と?」
「ええ。男娼よりも、強いケラソ族の男に抱かれたいそうです……。男に抱かれて、すっぱり女々しい自分とお別れして、結婚についても前向きに考えたいそうですわ……」
「うーむ。俺はそんなに男を抱きたいという気持ちはないのだがな。処女の男なんて、取り扱った事はないぞ。他に適任はおらんのか?」
「あら……。会ってみたら、気が変わるかもしれませんわよ……。キリクでも生唾を飲み込むような、美少女と見紛うような少年ですもの……。きっとあなたも気に入りますわ……」
レアはアカネの実の酒を飲みながら、言いつのる。
「キリクが、適任はあなただと言っていましたわ、タゥ……。少年の、一世一代の夢を叶えて差し上げたら……?」
「なんだかレアは、その少年の味方をするのだな。俺がその少年の処女を頂くことに、嫉妬はないのか?」
「殿方に……嫉妬は致しません……。わたくしは……そんな重要な契りに選ばれるタゥが誇らしいのです……」
「キリクでも、か。少しは興味が出てきたな。わかった、一度会ってみる事にしよう」
レアはふふふ……と笑い、一枚の地図を取り出した。
「場所は南で、ハヤタの家のジュネといいます……。年齢は16歳ですが、家を分けておらず、実家暮らしですわ……」
「わかった。明後日行ってみるとしよう」
「ふふ……。感想を、楽しみにしていますわ、あなた……」
レアはにこにこと笑っている。
仕方ない、ここはひとつ、性交用の香油でも買ってくるか。
タゥは嘆息すると、残りの晩餐をかきこんだ。
レアに乞われ、久々にいじめ抜くような夜伽をする。
レアは、真っ赤な顔をして玩具で自慰をしており、タゥはそれを酒を飲みながら眺めていた。
「もっと自分の良いところに当てろ。もっといくところを見せてみろ」
「あっ、あんっ、あんっ、あんっ、ああいく、あっ、あああーーーっ」
「足りんな。続けろ。良いと言うまでやめるな」
レアはさんざんいったあげく、玩具を突っ込まれて、更に喘いだ。
そろそろ体力の限界かと思い、玩具を抜き去って、力の抜けたレアの身体に押し入った。
今日も気持ち良く射精したタゥは、満足だった。
翌日、ルネーの家に早朝から向かう。
マリアに会うのは久しぶりだ。
期待を胸に、戸板を叩いた。
「ケラソの家のタゥだ! マリアに会いに来た!」
中で閂が外され、からりと戸板が開く。
顔を出したのは、元気そうなマリアであった。
「いらっしゃい、タゥ。盗賊討伐、お疲れ様!」
「昨日は約束をしていたのに、来れなくて悪かったな」
「何言ってんの。後始末があったんでしょう? タゥが大将首を落としたって聞いて、来れないってすぐ分かったよ。さぁ、部屋でゆっくりしよう」
マリアに導かれて部屋に入ると、布団が敷かれていた。
期待に胸を高鳴らせ、布団に座る。
「改めて、マリアが無事で良かった。心配してたんだ」
「なんか男の声で殺せ! とか犯せ! とかは聞こえたけど、うちには来なかったから、風に流れてきた声を聞いただけだね。うちもお父さんが殺気立っちゃって怖かったよー」
「俺は六人殺した。勝てて良かったと思ってる」
「あはは。本家の連絡網で知ったけど、タゥは盗賊団の大将に、閨を所望されたんだって? 男は皆殺しだって話なのに、凄い話だねぇ」
「実は少し、危なかったんだ。俺の剣はなかなか届かなくて……、サランが来てくれたから、討ち取る事が出来たんだ」
「その話も、聞いてるよ。タゥが盗賊にいいようにされるなんて、考えたくもない。サランにも感謝だね」
マリアは屈託なく笑っている。
タゥは自らの装束に手をかけながら、マリアを誘った。
「俺はマリアの誘いにならいつでも乗るよ。……いいだろ?」
「……うん。あたしも脱ぐから、待って……」
マリアは装束を脱ぐと、布団の中に入った。
タゥも全裸になると、布団に滑り込んだ。
タゥはマリアの唇に吸い付いた。
ちゅ、ちゅ、と音を出して吸い、舌を潜り込ませる。
舌を絡ませ、唾液を飲み込ませる。
舌を絡め合いながら、タゥは豊かなマリアの胸を揉んだ。




