束の間の
翌日の早朝、今日はランディをウラディカの泉に連れて行く日だ。
昨日は狩りを取り止め、ずっとレアと家にいたが何も起こらなかった。
無法者に仲間がいるのなら返り討ちにしてやる。
タゥは確かな激情を胸にしまい込み、ランディを待っていた。
「マルスの家のランディです! タゥに会いに来ました!」
タゥが閂を開けると、ランディの輝くような笑顔が目に入った。
「おはようございます、タゥ。今日はとっても楽しみですねっ」
「おはよう、ランディ。では早速行こうか」
淡い金髪に黒い瞳のまだあどけない少年である。
タゥより頭ひとつぶん背が低く、小柄である。
しかし、その性癖が問題だった。
ランディは、己の嫁を間男に犯してもらう事を夢見ているのである。
加えて、他人の嫁を犯すことも希望している。
まだあどけない顔をした少年が持っているとは思えない趣味である。
「昨日は泥棒のせいで狩りが出来ず、さんざんだったな。お前も淡い金髪だが、大事ないか?」
「僕は北の集落なんですけどね。金髪の子供を持つ親は戦々恐々としていましたよ。それと同時に集落が殺気立っていて、恐ろしかったです」
「ふん。いざという時はお前も人相手に剣を振るうのだぞ。泥棒なんぞに、好きにさせてたまるものか」
「ええ、それは同意致します」
あらぶった様子はないが、ランディも静かに激情をたくわえているのである。
さすがケラソ族の男はこうでなくては。
タゥは頼もしさを胸に、町へ繰り出した。
町までは一刻ほどの距離である。
てくてくと歩きながら、タゥは会話を試みた。
「それで結局、ナディアとはどうなったんだ? 無理に犯されなくて良いと聞いて、安堵していただろう」
「そりゃあもう。でも僕は結婚の条件を変えたりしませんからね。婚約は破棄してもらおうかと思ったんですが、それだけは絶対に嫌だとだだをこねられまして。結局ナディアは、子供を作らない事を条件に、他人に犯される事を了承したわけです」
「そうなのか。ナディアはお前のことをよっぽど愛しているのだな」
「そうみたいです。つきましては、ナディアを襲って貰いたいんですが……なんか駄目そうな顔をしていますね」
「ああ。俺にその気はない」
「残念だなぁ。ナディアが出来れば喜ぶ相手を用意してあげたいじゃないですか。タゥは容姿も良いし打ってつけなんですけどねぇ」
ランディは心底残念がっていたが、ナディアにそれ程興味もない。タゥは応じるつもりがなかった。
やがて浮かれた町に到着し、道具屋が見えてくる。
藍色の長い髪をした男、ジャックはタゥの顔を見かけると、早々に道具屋の番を交代した。
「お待たせっ! あ、お前がランディだな。初めまして、じゃねえよな。見た顔だ。俺はジャック。店まで一緒に行くからよ」
「僕はこの春に15歳になったので、まだ町にも通い慣れていません。これからどうぞ宜しくお願いします、ジャック」
「おー、宜しくな。それより昨日はそっち、大変な騒ぎだったみたいじゃねぇか。ケラソ族に喧嘩売るなんて馬鹿げているぜ。祭は浮かれて楽しいけど、こういう騒ぎがどうしようもねぇなぁ」
ジャックは辟易とした様子でそう語った。
ランディを連れ、ウラディカの泉に到着した。
一階でジャックが面通しをし、二階に案内される。
エーニャのいる部屋にランディを残し、次の部屋へと進む。
そこで待っていたのは、淡い金髪に緑の目の美丈夫で──つまり、男だった。
ジャックを見ると、「たまには良いだろ?」といい笑顔で見返された。
男は25歳くらいだろうか。身体は筋肉質で、素っ裸だ。珍しいのは短い髪をしているぐらいで、特筆すべき事はない。
「いらっしゃいませ、ご主人様。今日は俺、アランがお相手致します」
アランは跪いたまま、にっこりと微笑んだ。
見ていてもしょうがないので、服を脱ぐ。
素っ裸になったタゥを見て、アランは頬を高揚させた。
「さすが狩人。引き締まった身体をしていますね」
「ケラソ族を、知ってるのか」
「そりゃあもう。婆ちゃんに昔から山の麓に住んでる部族で、悪いことをしたら必ず報復されるぞって、脅されて育ちましたからね」
「その通りだ。ケラソ族は敵を決して許さない。悪いことはしないことだな」
タゥがぎらりと瞳を燃やすと、アランは縄を取り出して笑った。
「ケラソ族の男とエッチしたなんて、婆ちゃんだって信じないに決まってる。さぁご主人様、俺を縛って下さい。おねだりが悪い事なんて、言いませんでしょう?」
タゥは返事の代わりに、男に縄化粧を施した。
少しきつめに縄を巻き、縛り上げる。
アランは縄で縛られると、明らかに反応が違った。
中心が兆し、頭をもたげる。
そのいやらしい姿に、タゥもこっそり唾を飲みこんだ。
「ああ……、ご主人様、縄をありがとうございます。俺は縛られるとそれだけでいってしまうような男なんです……」
「……凄いな。縄だけでこんなになるのか」
「ああ……、ご主人様、しゃぶらせて下さい。俺は口淫が得意なんです。喉に突っ込んで下さいっ!」
お望み通り喉に突っ込むと、力強く吸いながらアランは口淫を始めた。
「……っ、ん……」
確かに、良い。
同じ男だから気持ちの良い場所をわきまえている。
タゥはうっとりと頭を上下させるアランに緩く腰を使いながら、口淫を楽しんだ。
やがて動きが早くなり、タゥは口内に気持ち良く射精した。
アランはそれを喉を鳴らして飲み込んだ。




