激情
翌日。ヤジュの家に行くと言ったが、レアが会いに行く頻度が多すぎると咎めて来たのでぶち切れた。
取るものもとらず押し倒し、無理やり押し入る。
スカートの縫い目がほつれ、下着がどこかに飛んでいった。
レアは確かな暴力に、目を閉じて耐えていた。
仕上げに玩具を突っ込み、しばらく取るなと命じる。
タゥはそのまま家を出てきたのでどうしたか知らないが、反省して泣いているといい。
ヤジュの家にたどり着くと、戸板を鳴らした。
「ケラソの家のタゥだ! リズに会いに来た!」
中から閂が外され、からりと戸板が開く。
「ヤジュの家にようこそ! タゥ、待ってたよーっ」
リズは、跳ねるような足取りでタゥに近付くと、にっこりと微笑んだ。
「さぁ、あたしの部屋へどうぞ! お姉ちゃんが嫁いで、あたしひとりの部屋になったんだよね」
入ってみると、そこには布団が敷かれていた。
リズは茶目っ気のある顔で笑い、布団に滑り込んだ。
「えへ。なんだか初夜みたいでしょ。皆がしてることだし、あたしもしていいよね?」
言って、リズは朱色の装束を脱ぎ捨てた。
白い肌に、小ぶりの乳房が揺れている。
タゥは生唾を飲み込むと、ゆっくりと己の装束を脱いでいった。
「タゥのここ、固くなってる……。興奮してるって事?」
「ああ。リズの裸に興奮してる。あっ、リズ……っ」
タゥの腰に唇を寄せたリズは、舌を伸ばして舐め始めた。
特に反応の良い先端は念入りに舐め上げ、口に含める。そしてゆっくりと上下した。
「あっ、あっ……」
タゥが思わず声を上げてしまう位、リズの口淫は気持ちよかった。
「タゥ……気持ち良くなって……」
リズの上下する頭を抑え、快楽に任せて射精した。
リズの身を布団に横たえ、その胸にしゃぶりつく。リズは気持ちよさそうに喘いでいた。
リズの胸の先端を舐めながら、タゥはリズに注意する。
「リズ。普通の男ならばこのまま最後までやってしまうぞ。あまり男を信用するな」
「あんっ、あんっ、……タゥだけだもん、タゥだけなら……いいでしょ?」
タゥは返事の代わりに布団に潜り込み、リズの股に唇を寄せた。
ぬかるんだそこを舌で舐め上げ、尖った女芯を更に舐めていく。
「あっ、あっ、あっ、あんっ、あんっ、ああ、気持ち良い、あんっ、タゥ、ああっ、あんっ、あんっ、あんっ、タゥ、いっちゃう、あああーーーっ」
たっぷり半刻は口淫を楽しんでから、タゥは布団を這い出た。そしてそこに指を這わせ、擦り上げていく。
白い乳房を揉みながら、タゥはリズをいかせ続けた。
「あんっ、あんっ、ああ、あんっ、あんっ、あんっ、ああいく、あああーーーっ」
絶頂によって弛緩し、しばらく動けなかったリズが言う。
「はぁ、はぁ、はぁ……っ、今度は、タゥの身体を舐めて良い?」
「ああ、いいぞ」
リズは寝っ転がったタゥに馬乗りになり、上半身を舐めてきた。
身体を舐められる事はタゥも大好きなので、しばし恍惚として受け入れる。
「ああ……、気持ち良いよ、リマ……」
どうやらリズは奉仕が得意らしい。
タゥは歓迎して受け入れ、たまに喘いだ。
「あっ、また固くなってきた……。咥えるね、タゥ」
リズは躊躇いもなくタゥのものを口に含んだ。
頭が上下して、口の中で舐めあげられる。
やがてリズの口に射精したタゥは、リズを抱きしめてしばし布団の中で休息した。
「今日もとっても良かったよ。また来週な」
「うんっ! あたしも気持ちよかったぁ。またしようね、タゥ」
布団の中で口吸いを交わし、いちゃついてからヤジュの家を後にする。
今日も良い日だ。
そう思って森に来てみると、いつもの中天ではなく、本家の男達が軒を連ねていた。
「いったいどうしたんだ? あんた達、本家の人間だろう?」
タゥが問いかけると、エンジュも言葉を重ねる。
「キーヤも揃ったぜ。ここの狩り場はこの三人だけだ。説明を頼むぜ」
「うむ。では説明するが、今日の昼前に、西の集落へ泥棒が入った。族長ラピグゥはこれを重く見て、今日の狩りを中止する決定を下した。今日は森に入らず、家に帰るが良い」
「それで、盗みに入った泥棒はどうなったのだ? 盗みに入られた家は無事だったのか?」
キーヤが言いつのると、本家の男は淀みなく答えた。
「どうやら淡い金髪のケラソ族を見つけて後を付けて来たらしい。狙っていたのは金髪の子供だったが、その辺を物色しているうちに、ラプカに乗った同朋が見つけて交戦、討ち取った」
「ああ、金髪の子供は高く売れるって言うもんな。じゃあ、ケラソ族を知らない余所者だったんだな」
エンジュがそう言い、皆で頷く。
ケラソ族は身内に手を出されたら報復を必ずする。
皆の瞳は激情に燃え、ふつふつと怒りを滾らせていた。
「お前たちの怒りはもっともだ。町では祭が行われており、何も知らない余所者の無法者が多い。今後も閂はしっかりと締め、防犯に務めて欲しい。捕まえた無法者は生きており、今は町の詰め所で仲間がいないか調べられている」
「仲間がいたなら、血祭りだ。ケラソ族は決して無法者に遅れを取ったりしない」
タゥは腰の二本の刀に手をかけながら、激情に瞳を燃やした。
「タゥ。ケラソ族中でもお前程見事な金髪はそうそういない。狙われるやもしれんから、十二分に注意せよ」
「わかった。忠告に感謝する。では家に帰ろうと思う。皆に異存はないか?」
皆、家に帰るというので、三人は解散して家に帰った。
空はどこまでも青く晴天で、濁りがない。
だがしかし、確かな騒乱の気配がじっとりと漂っていた。




