産んであげる
「ちょっと、男二人で内緒話? あっ、エンジュ、おめでとう。明日の式は私も参加するからねーっ」
そう声をかけてきたのは、ルネーの家のマリアだった。
キーヤはとうに帰路についていた。
「ああ、どうも。参席者は北が30名と、東西南北から5名ずつ、それと本家含め中央が20名だ。だいたい70名位が参席するわけだな。マリアは、未婚の舞を楽しみにしてるぜ?」
「花嫁しか見えてない人が何を言ってるんだか。ともあれ、独身最後の舞になるだろうから、気合いを入れて踊らせて貰うよ。タゥも参席者なんでしょ?」
「ああ。レアと参席する予定だ。明日の狩りはエンジュが休みだから、手違いがないように取り計らいたいと思っている」
「結婚する花婿は、三日仕事を休む習わしだもんな。まぁ、お前とキーヤなら、問題ないだろう」
エンジュは全く心配していない素振りだ。
それだけエンジュに信頼されているならば、光栄な話である。
「タゥ。私も明日は式の準備があるから、出迎えに来られないの。ごめんね」
「私もお姉ちゃんについて準備があるから、来られないや。あたしもごめんね?」
リマとリズに謝られてしまったタゥは苦笑し、「式を楽しみにしてるよ」と短く答えた。
暗い夜道を歩き、帰路を辿る。
やがて見えてきた我が家では、レアが晩餐を作って待っていた。
さて、晩餐を食した後、タゥは寝具の上で、ようよう切り出した。
「明日、婚礼の儀を行うヤジュの家のリマが、あなたの恋人ですって……?」
「正確には、リマとリズだな。それと、三年でこの関係は終わりになる。期間限定の恋人だ」
「あなたがどう振る舞おうとも……、わたくしの愛に変わるところはありません……。しかし、面白くない気持ちがある事は知っておいて下さいませ……」
「ふん。今夜のお前は一際生意気であるようだ。泣かせがいがあって良い事だな」
「……ご随意にどうぞ……」
レアは頬を染めてそう言った。
嗜虐心に火がついたタゥはレアににじり寄ると、衣服を剥ぎ取った。
「……今日は泣いてもやめてやらんぞ。俺の気が済むまで付き合え」
「かしこまりました……」
タゥはレアに覆いかぶさると、性急に押し入った。
苦しげに喘ぐレアを尻目に、激しく腰を揺さぶる。
「あっ、あっ、あっ……」
レアの嬌声を聞きながら、タゥは目前の乳房を吸った。
レアは甲高い声を上げ、強い絶頂に身を打ち震わせていた。
レアの中に何度も精液を流し込み、ようやっと満足したタゥは、責め手を緩めて、泣いているレアに声をかけた。
「玩具が随分お気に召したようではないか。俺の留守中にひとり楽しんでいるのではあるまいな?」
レアは泣くばかりで、答えようとしなかった。
明けて翌日。
朝から俺はレアを犯していた。
ルネーの家に行くことを咎められたからである。
服を着たまま四つん這いにさせ、床に跪けさせる。
俺はスカートをたくしあげ、下着をずらし、一息に突き立て、激しく腰を振った。
「あっ、あっ、あっ、あんっ、あんっ、あんっ、あっ、あっ、あっ、あああーーーっ」
レアの良いところを突いてやると、レアは甲高い声で鳴いて喜んだ。
何度もいかせて、その抵抗を楽しむ。
強姦のような格好で犯され、レアも反省しただろう。
タゥは気持ち良く射精すると、身支度を整えて、家を後にした。
ルネーの家に着き、戸板を叩く。
「ケラソの家のタゥだ! マリアに会いに来た!」
閂が外され、戸板がからりと開いた。
「いらっしゃい、タゥ。ルネーの家にようこそ」
中から出てきたのは、元気いっぱいのマリアだった。
マリアの部屋に案内され、驚いた。
そこには布団が敷かれていた。早朝ではあるが、初夜の如き様相である。
とりあえず下座に座ったタゥは、マリアを見た。
マリアは上座に座った。そして、話し始めた。
「あのね、2日にアスロとお見合いしたでしょう? それが本決まりになって……私、アスロと結婚する事になったの」
「おめでとう、でいいんだよな? なら、この布団は何なんだ? うっかり手を出してしまったら、危ないだろう」
「あのねタゥ。本家にも聞いてみたんだけど、レアはやっぱり自分の子供を育てるのは諦めてるみたいだね。生まれた子供は本家でラピグゥとユキノの子供として育てるって言ってたよ。タゥを子持ちにしない為の策でもあるって話だった。本家は本気だよ、タゥ」
「そうか。やはり俺は親にはなれないのだな」
タゥはがっくりと肩を落とした。
「……だからね、タゥ。あたしが産んであげるよ、子供。アスロの子供も産みたいから、一人までだけどいいよね? タゥを父だって教えてさ、たっぷり愛情込めて育ててあげる」
「気持ちは嬉しいが、絵空事だ。アスロと結婚するんだろう? 夫がいるのに、俺に身体を預けられるのか。一度で出来るとは限らないんだぞ」
「期間は、一年貰ったよ。夫のアスロは、この話に了承しているの。ただ、早く出来るにこしたことはないから、なるべくこまめに、通って欲しい。あとは私の処女を貰って欲しいかな」
タゥはぎょっとして身を引いた。




