結婚しよう
「そう、俺ってば一目惚れでリマに惚れちまったんだ。俺はずーっとリマだけを愛し続けるよ。いいだろう?」
「エンジュ……。今日はね、私も話があるの。タゥの話なんだけど、聞いてくれる?」
「うん、聞くよ。でもその前にさ……」
エンジュと視線が合うと頬を赤らめるリマである。そんなリマの瞳を一心に見つめ、エンジュは身を乗り出して言いつのった。
「リマ、結婚しよう。一生お前だけを愛してる」
「エンジュ……とっても嬉しいけど……」
「後、何が足りない? タゥに子供を産んで待つって話なら、断られたんだろ? そりゃあ、タゥはいずれ独り身に戻るんだろうけどさ、リマはそれを待ちたいのか?」
「待ちたい……と思ってた。だけどエンジュに会って、考えが変わったの。私も、エンジュと結婚したい」
「おお! 俺達、両思いじゃん。結婚、本決まりでいいよな?」
「でも……どうしてもタゥを忘れられないの! 無理な結婚で苦しんでいるタゥを、どうしても放っておけない。タゥが苦しんでる時は私のところで苦しみを癒やして欲しいの!」
リマは、泣いていた。その滑らかな頬に涙が伝っていく。
「じゃあ、俺の嫁さんになって俺を甘やかして。そしたら、三年だけ目こぼししてやるよ。……タゥと、二人きりで会うことを許してやる」
「ほんと?!」
リマは、飛び上がって喜んだ。
「ただし、性交渉は駄目だぞ」
「えっと、舐める位ならいいよね?」
「何!? リマ、正直に言ってごらん。タゥとエッチな事したか? つーか、詳しく教えてよ。何たって俺も嫉妬深いからさ」
「えっと……。タゥの事で話があるって言ったでしょう。この事だよ。あのね、口吸いをして……。あのね、股を舐めたいって言われたの。私は勿論了承した。後は、指で……気持ち良い事されたの。エンジュ……私の事幻滅したんじゃない?」
「どうして? エッチな子大歓迎だよ。俺といっぱい子供作ろう。それにしてもタゥの奴、手が早いったらないな。股を舐めるなんてなんて羨ましい……。あっ、そうだ。早速俺の事、甘やかしてくれる? リマ」
「う、うん。なあに?」
エンジュはニヤリと笑うと、舌をぺろりと舐めて言い放つ。
「俺にもそこ、舐めさせて? タゥが良くて俺は駄目だって話はねぇよなぁ?」
エンジュは艶めかしい笑顔をリマに送ると、そっと手招きした。
「お、お姉ちゃんっ」
リマは意を決して席を立ち、エンジュの隣に座った。
「や、優しくしてね……」
リマはそっと下着を脱ぐと、スカートをはだけて足を広げた。
「うわぉ。最高の眺めだな。それにしてもタゥって良い目見てるよなぁ。さーて……俺、リマの犬になるよ……力抜いて……」
エンジュはリマの太ももに口付けを落としながらそう言った。
やがて、嬌声が部屋に響き渡る。
「あっ、あん、あっ、あっ、あっ、あっ、あん、あんっ、あっ、あっ、いく、ああ、あああーーーっ」
リマは幾度も絶頂を感じて、身体を震わせた。
半刻が過ぎても口淫は終わらず、部屋には水音と嬌声が満ちていた。
リズは身の置き所がないまま見学しており、その顔は真っ赤に染まっていた。
「あん、あっ、あっ、あっ、気持ち良い、エンジュ……っ、あんっ、あんっ、あんっ、あっ、あっ、あっ、あああーーーっ」
リマは何度もいかされ、エンジュの舌に酔いしれた。
そして一刻程経ち、とうとうエンジュが離れた。
「はぁ、はぁ、はぁ……っ、初めてにしては、上出来だったろ? リマ、褒めて褒めて!」
「はぁ、はぁ、エンジュ……とっても気持ち良かったよ……」
リマは荒い息をつきながら身支度を整え、エンジュに向き直った。
「これで……、タゥと会うのを認めて貰える?」
「ああ。だけど三年の間だけだからな! その後は俺一筋になってくれよ?」
「ふふ、わかった。じゃあ、結婚しようか……エンジュ」
「やったー! 俺、最高に幸せ。じゃあ、俺明日も会いに来るから、宜しくな」
リマはきょとんとした顔で聞き返した。
「明日、空いてるけど……どうしたの?」
「まだ口吸いもしてないし、指で触ってもいないだろう。タゥにされた事は全部上書きしてやる。それが俺の意地だ」
「あっ、そうなんだ……」
「タゥにもせいぜい一線を越えないように言っておけよ。いい? 先っぽも駄目だからね!」
「タゥはそこのあたりわかっていると思うよー? タゥの恋人でいる事を許すなんてさ、エンジュって心が広いんだね」
「リマはどうあってもタゥを忘れそうにないからな。三年後には、俺だけのリマになると思えば諦めもつくさ」
リズは条件を出したエンジュの采配に感心していた。
「これでお姉ちゃんも結婚かぁ。でも、あれ? お姉ちゃんは北に引っ越しちゃうの? そうするとタゥと離れ離れになっちゃうし、私も寂しいなぁ」
「そう言えばそうだったな。俺、狩り場も中央だし、こっちに家を分けるよ。その方がいいだろう」
「そうしてくれたら、嬉しいよ。今の家はどうするの?」
「どうすっかなぁ。若い奴に格安で譲ろうかな。リマが北に住みたくなったら、また家を建てればいいしさ。おっと、こうしちゃいられねぇ。親父にこの件を伝えないとな」
そう言って、リマとリズを連れて広間へと繰り出し、エンジュも話し合いに参加して、両家の結婚を認めさせたのであった。
──回想終わり。
「……そんなわけで、昨日はエンジュが来てたんだけどね、ちゅっちゅちゅっちゅしちゃってさー。はじめは結婚したての夫婦もかくや! ってくらい口吸いに熱中してたんだけどさ。私はそこで退出しちゃったから、後はわからないんだー」
「リズ、恥ずかしいよ……。その後は、指で……いかせられた。二人きりって、危ないね。危なく、最後までしそうになっちゃった」
「せっかくだから、初夜まで我慢したらどうだ? 婚礼の儀は、もうすぐなんだろう?」
タゥが問いかけると、リマが頷いた。
「丁度近所に新築の家があったから、それを買ったの。来週まで待てないって事で、明日婚礼の儀です。タゥに、今日会えて良かった」
「そうか。新婚家庭に邪魔するのは心苦しい故、一月は邪魔するのを控えようと思う。リマ、本当におめでとう」
「ありがとう。タゥ、今月はしょうがないけど、来月からは、ちゃんと会いに来てね。その日だけ、ヤジュの家でリズと一緒に待ってるから」
「今月は私だけが待ってるからね!」
「ああ。リズに会いに行くよ。それにしても、三年もリマの恋人でいられるなんて思わなかったな。とっても嬉しいよ」
タゥはリマを抱きしめると、ゆっくりと口吸いをした。
何度も方角を変え、深く口付ける。
リマは喉を鳴らして唾液を飲み込み、舌を絡めた。




