夫婦の時間
翌朝。レアの為に空けた午前中。
タゥは何をするでもなく、ゆったりと過ごしていた。
レアはいつもの刺繍をしており、二人で広間に座している。
「あなた……緊縛の修行は明日からでしたわね……わたくし、楽しい土産話を心待ちにしていますわ……」
「初日など苦しいばかりであるという話だ。お前がそうまで瞳を輝かせる話があるとは思えんな」
「ああ……その場に参じる事の出来ないこの身が恨めしいです……。あなたはきっと良い声で鳴きますもの……。ああ……私も見たかったですわ……」
「俺が鳴く姿は昨夜たっぷり見たであろう。お前は俺の上で随分楽しげであったな」
タゥはあまりに喘いだ為、昨夜を思い出してちょっと頬を染めた。
「まぁ……なんて愛らしい顔をなさっているのかしら……。わたくし、身体が疼いてしまいます……」
タゥは気恥ずかしくて、レアに口吸いで答えた。
レアも刺繍を一旦止め、タゥの口吸いに答える。
「あん……あなた、床を延べましょうか……?」
「それには及ばない。レアよ、四つん這いになれ。案ずるな、優しくしてやる」
「はい……あなたのお好きなようにどうぞ……」
レアは床に四つん這いになり、タゥにスカートを脱がされた。下着が取り払われ、大事な所が丸見えとなる。
タゥはそこに唇を寄せると、しばらく舐めて潤した。
そして、起立した自身をゆっくりと埋め込んだ。
「あっ、あっ、あなた、激しい、あっ、あっ」
激しいリズムで中をかきまわし、レアの良いところを刺激する。
広間で、服を脱がぬまま交わっているので、まるで犯しているかのようだ。
興が乗ってきたタゥはレアの白い尻を掴みながら、尚激しく揺さぶった。
三回戦を終え、身体を床に横たえたレアが、荒々しく息を吐く。
「はぁ、はぁ、はぁ……タゥ……物足りなそうな顔ですわね……」
「そんな事はないぞ。こんな格好でいかされるお前は最高に悔しそうだった。欲を言えば玩具を突っ込んでやりたいところなのだが、今日は自分のものを使ってしまったな」
「わたくしは……タゥのほうが……良いです……」
「そうか。玩具もおいおい好きになるよう使ってやろう。今日はここまでだ。起きれるか?」
タゥが優しく助け起こしてやると、レアは身支度を整えた。
そして小休止を入れた上で、刺繍を再開させた。
実際、レアの刺繍は大したものだった。
鷹の意匠はこの国の国旗で、小物類も広く愛されている。
群青色の生地に茶色の鷹。鷹は大きな程値が付くという。
レアはその刺繍を得手にしていた。
「お前の刺繍は素晴らしいな。その大きさで銀貨になるのだろう?」
レアは照れたように微笑むと、穏やかな声で言った。
「ありがとうございます……。あなた、来月はラプカを見に行っては如何ですか……。わたくしも多少蓄えがございます……」
聞いてみると、レアの蓄えは銀貨50枚程だった。ラプカは一頭銀貨120枚、良いラプカはもっとする。
タゥの現在の貯蓄は銀貨150枚程なので、銀貨200枚のラプカは理想に近い。
「上を見てもきりがないからな、そのあたりで探して見るか。よし、来月見に行ってみるよ」
「ええ……。今年の駈け比べが楽しみですわね……」
レアとの何気ないやり取り。
これは仲の良い夫婦のようで、タゥの胸を安らがせた。
タゥは性交を通じてではあるが、少なからずレアに愛着を抱いているのである。
中天になり、森に入る。
今日も順調にウスルスを罠に追い込み、とどめを刺す。
今日は連続で仕留めた為、夕刻までに二匹収穫を上げる事が出来た。
早々に解体小屋で分け前を分け、リュックに詰める。
そうしたら、凱旋だ。
今日も出迎え組は、ルネーの家のマリアと、ヤジュの家の双子である。
「みんなーっ! お疲れ様! 無事で何よりだよ!」
「出迎え感謝する。ではな」
キーヤは礼をして帰って行った。
「リマ、今日も俺に会いに来てくれてありがとう。俺もリマに会いたかったよ」
「エンジュってば直球だなぁ。お姉ちゃん、タゥとも喋っておけばー?」
「あっ、タゥ。お帰りなさい。私、タゥの帰りも待ってたよ!」
「うん。ありがとうリマ。見合いは順調か?」
「私は明日からかな。リズのダイの家のヤッハとのお見合いは終わったよ! 凄く良いお見合いだった。リズもそう思うでしょ?」
「うん。ヤッハは格好良いし、お話も面白かったよ。良い経験になったなーって感じ!」
「リズはヤッハと結婚するのか?」
エンジュの声に、リズは穏やかな声で答えた。
「違う家が結婚に対して凄く意欲が強いの。多分ヤッハはその娘を選ぶと思う」
「へえ。ヤジュの家の美少女を袖にするほど可愛いのか?」
「ふっくらした、家庭的な美人だって話だよ。もう18になるから婚期を焦っているみたい」
「そうなのか。リズは残念だったな」
俺が言うと、リズはちょっと笑ってはにかんだ。




